マンション売却・査定

不動産売却のなかでもマンションは売りにくい?流れや注意点・少しでも高く売るコツを紹介

マンションの不動産売却の流れ

まずは、マンション売却の基本的な流れを押さえておきましょう。マンションの売却は、以下のような手順で進んでいきます。

【マンション売却の手順】

  1. 売却相場を知る
  2. 必要書類の準備
  3. 不動産会社で査定する
  4. 付帯設備表と告知書の記載
  5. 媒介契約の締結
  6. 販売活動をおこなう
  7. 売買契約の締結
  8. マンションを引き渡す

マンションを売却する際は、不動産会社に査定を依頼する前に、どれだけ準備を整えられるかが大切になります。資金や書類を揃えておくだけではなく、自分の希望する条件や金額なども明確にしておきましょう。

査定を受けてマンション売却を依頼する不動産会社が決定したら、マンションのデメリットや不具合を記載する「付帯設備書・告知書」を用意しましょう。すべての準備を整えてから媒介契約を締結し、実際に販売活動に移っていきます。

マンション売却の全体の流れを把握することで、安心してスムーズに売却完了までつなげることができるでしょう。

①マンションの売却相場を知る

まずは、売却予定のマンションの相場を把握しておきましょう。相場を知っておくことで資金計画なども明確になるため、売却準備がスムーズになります。

自分で相場を調べる場合には、以下の2つのウェブサイトを参考にしましょう。それぞれの特徴や対象物件などは、表の通りです。

ウェブサイト名 レインズマーケットインフォメーション 土地総合情報システム
特徴 国土交通省指定の不動産流通機構 国土交通省によるアンケートデータベース
エリア 全国 全国
対象物件 マンション・戸建て マンション・戸建て・農地・土地など
メリット 直近1年の取引情報が閲覧可能
条件(間取り・築年数など)で検索可能
実際の取引価格が閲覧可能

レインズマーケットインフォメーション」は、直近の取引情報が閲覧できるウェブサイトです。直近の売却相場がチェックでき、検索条件を細かく指定できるメリットがあります。

また、「土地総合情報システム」も実際に取引した価格を閲覧できるウェブサイトなので、マンションの相場把握に適しています。それぞれのウェブサイトにアクセスしてみて、参考にしてみるとよいでしょう。

他にも、不動産ポータルサイトで、自分のマンションと同じような築年数・㎡数の物件が、いくらで売り出ているのかを見るもの参考になるでしょう。

②必要書類の準備

マンションの売却をスムーズに進めるためには、契約時に必要になる書類をあらかじめ揃えておくことも大切です。直前になって準備をしていると、当日までに揃わないというハプニングが起きてしまうかもしれません。

契約を待たせてしまうと、相手からの印象が悪くなってしまいます。特に、相手が購入希望者だった場合は、心変わりされて契約を破棄されてしまう可能性もあります。

書類のなかには取得に時間がかかるものもあるので、万が一に備えて早めに揃えておくことをおすすめします。マンション売却時に必要な書類や使うタイミングについては、以下を参考にしてください。

必要書類 取得場所・タイミング 使用するタイミング
身分証明書
(免許証・健康保険証など)
本人所有 媒介契約・売買契約・引き渡し時
実印・印鑑証明書 市区町村の役所 売買契約・引き渡し時
マンションの権利証登記識別情報 マンション購入時
(司法書士に依頼すれば再発行可能)
媒介契約・売買契約・引き渡し時
登記簿謄本 法務局 媒介契約・売買契約・引き渡し時
マンションの管理規約 マンション購入時 媒介契約・売買契約
固定資産税納税通知書 4~6月頃自宅に届く 売買契約
購入時の売買契約書 マンション購入時 売却後の確定申告時

上記の書類は、必要最低限揃えておくべきものです。場合によっては他にも必要書類が出てくるので、詳細は不動産会社に確認しておきましょう。

③不動産会社で査定する

準備が整ったら、不動産会社に査定を依頼しましょう。もちろん、主な目的は「適正な売り出し価格を算出するため」ですが、具体的な資金計画を立てる際にも参考にできるため、不動産会社の査定額は重要な情報です。

マンションの査定を依頼する際は、複数の不動産会社から見積もりを取ることをおすすめします。その場合は「一括査定サイト」などを利用すると簡単です。

また、査定後は資金計画を見直すとよいでしょう。複数社の見積りを比較して「一番安い査定額を参考に計画する」ことがポイントです。

一番高い査定額をあてにして準備してしまうと、差異が生じたときに次の購入物件の予算を下げるなどの修正が必要になってしまいます。

④付帯設備表と告知書の記載

マンション売却時には「付帯設備表」と「告知書」の提出が必要になります。売却後のトラブルを防止するためにも、売主はこれらの書類を提出し、マンションの事実をもれなく記載しなければなりません。

2つの書類の特徴や記載内容については、以下をご覧ください。

付帯設備表 告知書(物件状況確認書)
特徴 マンションの設備状況を明確にした書類 売り主が把握している瑕疵を買い主に伝える
目的 引き渡し時点の状況を明確にする
(後のクレーム発生防止)
契約不適合責任(瑕疵担保責任)の免責
記載内容 各設備の「有・無・撤去」を記載
(水回り・住居空間・玄関・窓など)
法律的瑕疵(建築基準法違反など)
物理的瑕疵(漏水・シロアリ・傾き)
環境的瑕疵(騒音・振動・臭気)
心理的瑕疵(事件・事故)
注意点 設備に不具合がある場合は備考欄に記載 プラス面も記載する(修繕・対策済みなど)
将来起こりうる瑕疵についても記載する

「付帯設備表」は、引き渡し時のマンション設備状況を記載した書類のことです。設備に不具合やデメリットがある場合は正直に記載し、買い手に納得してもらった上で契約するために使われます。

設備の不具合は売却後のクレームが多く発生することから、「不具合を了承の上で契約してもらう」ことが重要です。水道・照明などの経年劣化があるものでも現状のまま引き取ってもらえるので、しっかり記入して提出しましょう。

さらに、付帯設備表をマンション売り出し時までに作っておくことで、購入を検討している人に参考情報として提示できるメリットがあります。売却活動がスムーズになる可能性が高いため、早めに作成しておきましょう。

「告知書(物件状況確認書)」は、物件の瑕疵をもれなく記載することで「契約不適合責任」を問われないようにするための書類です。「瑕疵」とは、備わっているべき品質・性能に欠陥があることを指します。

この場合、雨漏りなどの物理的な瑕疵だけでなく、騒音・悪臭などの環境的瑕疵、事故物件などの心理的瑕疵も記載する必要があるので注意しましょう。

売却後の設備や瑕疵に関して売主が問われる責任については、以下の通りです。

瑕疵担保責任 契約不適合責任
対象となる瑕疵 売り主が把握していない隠れた瑕疵 契約時に提示されなかったすべての瑕疵
(契約内容に相違がある時)
請求内容 損害賠償
契約解除
追完請求
代金減額
損害賠償
契約解除
適用期間 2020年3月31日以前の取引に適用
瑕疵発見から原則1年以内
2020年4月1日以降の取引に適用
瑕疵発見から原則1年以内
備考 双方の合意により特約締結可能
(全部・または一部免責)
双方の合意により特約締結可能
(全部・または一部免責)

民法の改正により「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」へと変更され、より厳しい内容になっています。特に、契約不適合責任では「売買契約書との相違」が重視されるため、いかに契約時に情報提供できるかが課題となるでしょう。

つまり、契約書に「物件のここに不具合がある」ことが明記されており、買主がその不具合を了承した上で購入しているのであれば、問題はないのです。瑕疵は正直に、可能な限り詳細に告知するようにしましょう。

また、不動産会社から提案される「インスペクション」を受けておくこともプラスになります。インスペクションは、専門家による建物状況の調査のことです。2018年4月からは、インスペクションをおこなっているかどうかの説明が義務化されています。

5~20万円程度の費用はかかりますが、インスペクションに合格しているマンションは、「問題ない物件」として買主にアピールできるメリットがあります。

建物の基礎や構造・外壁状態のチェックだけでなく、劣化や性能低下の可能性についても知っておきたい人におすすめです。

⑤媒介契約の締結

査定結果に納得できる依頼先が見つかったら、不動産会社に仲介を依頼する「媒介契約」の締結をおこないます。媒介契約の方法は全部で3種類です。

複数社と同時契約 自己発見取引
一般媒介契約
専任媒介契約 ×
専属選任媒介契約 × ×

「自己発見取引」は売主が見つけた買主と取引することを指します。複数社と契約し幅広く売り出す場合は、「一般媒介契約」がおすすめです。

また、1社に絞り、手厚いサポートを受けたい場合には「専任媒介契約」または「専属選任媒介契約」を選択するとよいでしょう。

不動産会社と媒介契約を締結し、実際に不動産売買が成立した場合は、成功報酬として「仲介手数料」を支払う必要があります。
仲介手数料は不動産の取引額によって変動するため、覚えておきましょう。

取引額に対する仲介手数料の上限金額の計算方法は、以下の通りです。

【仲介手数料の上限の計算方法】

200万以下 取引額の5%(別途消費税)
200万~400万 取引額の4%+2万円(別途消費税)
400万以上 取引額の3%+6万円(別途消費税)

仲介手数料の上限額は、売買される不動産額に応じた報酬規定である「宅地建物取引業法」によって定められています。マンションは売却金額が400万円以上の高額取引となるケースが多いため、「取引額の3%+6万円」に消費税が加わった金額が仲介手数料になるケースがほとんどです。

⑥販売活動を行う

媒介契約の締結後は、不動産会社がポータルサイトへ物件情報を掲載する、チラシを配布するなどの販売促進をおこないます。購入希望者からの問い合わせがあれば、不動産会社立ち合いのもとで内覧の日程調整をおこないましょう。

一般的に、内覧は土日に集中することが多いとされています。販売機会を逃さないために、販売活動に注力している間は予定に融通が利くようにしておきましょう。

また、販売活動中は不動産会社に任せっきりにするのではなく、ハウスクリーニングなどをおこない内覧に備えておくことをおすすめします。買い手の印象が良くなるので、1度だけでもやっておけるとよいでしょう。

内覧の準備としては、以下の方法もおすすめです。

【内覧のための準備の例】

  • 不要なものを捨てる(物が少ない方がきれいに見える)
  • 空気の入れ替え(タバコ・食事のにおいを除去)
  • 電気の点灯を点けておく(明るい部屋の印象を与える)
  • 人数分のスリッパを用意する

内覧時の印象を良くするためには、内覧当日や直前におこなう準備も大切です。些細な気遣いかもしれませんが、部屋や物件も第一印象が重要なので、やっておいて損はないでしょう。

⑦売買契約の締結

内覧の結果、買主が気に入って金額にも合意したら、「買付証明書」が提示されます。内容に問題がなければ「売渡承諾書」を買主へ渡し、売買契約の締結へ進みましょう。

売買契約では売主・買主が顔合わせをし、付帯設備表の記載事項を再度確認し合います。売買契約書に押印をすれば契約成立です。その際、買主から手付金(売買代金の10%程度)を受領することが多いようです。

売買契約に備えて、以下の書類・費用を揃えておきましょう。

【売買契約に必要な書類・費用】

  • 実印
  • 印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)
  • 本人確認書類
  • 収入印紙
  • 仲介手数料(半額)

契約書を交わす際は収入印紙による納税が必要となるため、契約当日までに購入しておかなければなりません。また、売買契約時には不動産会社への仲介手数料の50%を支払うケースが多いため、用意しておく必要があるでしょう。ただし、電子契約の場合は、実印・収入印紙は不要です。

⑧マンションを引き渡す

売買契約の締結後は速やかに引っ越しをおこない、マンションを引き渡す準備をしましょう。引き渡しまでの期間は約1か月です。トラブルの原因となるため、退去時はゴミなどを残さないよう意識してください。

マンションの引き渡し時に必要になる書類は、以下の通りです。

【引き渡し時の必要書類】

  1. 実印
  2. 印鑑証明書
  3. 本人確認書類
  4. 権利証・登記識別情報通知書
  5. 固定資産税・都市計画税納税通知書
  6. 固定資産税評価証明書
  7. 住民票
  8. 鍵(複製含む)
  9. 抵当権等抹消書類
  10. 分譲時のパンフレット
  11. 管理規約・使用細則
  12. 管理費・修繕積立金の確認書 など

売買契約時にも使用した実印・印鑑証明書・本人確認書類は、引き渡し時にも必要になります。マンションに抵当権が設定されている場合は、売却前に抹消手続きを完了し「抵当権抹消書類」を取得しておかなければなりません。また、マンション引き渡しの際には、仲介手数料の残りの50%の支払いも発生します。

なお、マンションの購入者は、マンション管理組合への加入が必須となっています。売却したのであれば、マンションの管理組合にその旨伝えなければいけません。通常は、管理組合からマンションの管理業務の委託を受けている管理会社、もしくは管理人に「組合員資格喪失届け」を提出します。一方、購入者は管理組合に加入し、管理費や長期修繕積立金の支払い義務が発生します。

マンションの不動産売却をするときの注意点

マンション売却の流れを把握した後は、売却時の注意点についても把握しておきましょう。注意点は以下の5つです。

【マンション売却時の注意点】

  • 高い査定額を鵜呑みにしない
  • 売却にかかる費用を知っておく
  • 囲い込みに注意する
  • 賃貸に出しているマンションの対処法
  • 遠方のマンション売却時のデメリット

知らずに損をすることのないよう、きちんと知識を持っておくことが大切になります。ひとつひとつ解説していきますので、ぜひチェックしておいてください。

高い査定金額を鵜呑みにしない

不動産会社に依頼した査定額が思ったより高かったからといって、それを鵜呑みにして売却を依頼するのは避けたほうがよいでしょう。

媒介契約を得るために、わざと「相場と乖離した高すぎる査定金額」を提示する業者も存在するためです。

このような手口は「高預かり」や「干す」と呼ばれます。高すぎる金額を信じて相場よりも高い金額で売り出してしまうと、当然マンションは売れ残ってしまい、結果として値下げすることになってしまうでしょう。

高預かりのデメリットは、販売機会を逃すだけではありません。一度値下げした経歴がある物件は、買い手に「また値下げするかもしれない」と思われてしまうため、相場以下の価格まで下げてやっと売却が成立するケースもあるのです。

高預かりを避けるためには、「査定額の根拠」をヒアリングすることをおすすめします。査定時に参照した物件の比較根拠などを担当者に確認してみるとよいでしょう。

マンションの査定は、「取引事例比較法」に準じておこなわれます。査定する不動産と過去の取引を比較する際には、立地・階数・間取り・アクセスなどの条件が可能な限り似ている物件同士を比較することが求められているのです。

しかし、依頼先が高預かりをする不動産会社だった場合は、ヒアリングによって「条件が異なるマンションをもとに算出していた」ことが判明するケースもあります。

自分のマンションと比較対象のどんな点が類似しているか、きちんと根拠のある説明をしてくれる不動産会社なら安心して依頼できるでしょう。

また、複数の業者に査定を依頼することで、市場や相場を把握する方法もあります。マンションの査定額は、金額の高さよりも正確さや信ぴょう性を重視して情報収集するよう心がけましょう。そのためには、なぜその査定となったのかを丁寧にヒアリングし、信用できる人かどうかを確認する必要があります。

売却にかかる費用を知っておく

マンションの売却には、さまざまな費用がかかります。計画的に資金を用意するためにも、各種費用の目安金額・支払うタイミングについてしっかり把握しておきましょう。

マンション売却にかかる費用は、以下の通りです。

種類 支払う目的・タイミング 目安金額
仲介手数料 不動産会社への成功報酬
売買が決定した際に支払う
取引額の3%+6万円
(上限額)
印紙税 不動産売買契約書に貼付 売却価格により変動
1~6万円程度
※電子契約では不要
登録免許税 住所移転登記
抵当抹消登記・相続登記
1,100円
(不動産1つにつき)
司法書士への報酬 上記登記を依頼する場合に発生 1~2万円程度
測量費用 総量にかかる費用 土地の状況・面積により変動
30~80万円程度
譲渡所得税 売却益が出た際に支払う 所有期間に応じて変動
売却益の約20~40%
繰り上げ返済手数料 住宅ローンの繰り上げ返済が必要な場合に発生 1~3万円程度
引っ越し費用 引っ越しにかかる費用 内容により変動
新居の購入資金 新居に住み替えの際に発生 内容により変動

マンションに住宅ローンが残っている場合は、完済して抵当権を抹消しなければ引き渡しできないので注意しましょう。

さらに、相続したマンションである場合は、所有者を明らかにして名義人が正しく変更されているかを確認する必要があります。名義人本人でないと売主になれないため、名義変更されていない場合は、相続登記をしなければなりません。

上記のような諸経費も念頭に置いた上で、売却準備や資金計画をおこないましょう。

囲い込みに注意する

囲い込みとは、不動産会社が媒介契約を結んだ物件を、他の不動産会社に紹介せずに独占することです。売主にとってはデメリットが多く、売却のチャンスを逃したり、不本意な値下げを要求されたりすることがあるので、注意しましょう。

囲い込みは、「両手仲介」を狙う不動産会社にありがちな手口です。両手仲介とは、売主だけでなく買主との間でも仲介をおこなうことで、双方から仲介手数料をもらう仲介方法のことを指します。

囲い込みをされてしまうと、情報が滞りマンションが高く売れる機会を逃してしまうかもしれません。不動産会社は不動産売買のプロですが、担当者の話に不信感のある場合は要注意です。

過去の取引データなど、信頼できる実績をもとに説明してくれる担当者であれば、安心して任せられるでしょう。また、複数の不動産会社にヒアリングし、情報の信ぴょう性を確かめてみることもおすすめです。

賃貸に出しているマンションの対処法を知っておく

賃貸に出しているマンションの売却を検討している人は、その対処法についても把握しておく必要があるでしょう。賃貸に出しているマンションを売却する方法は以下の2種類です。

賃貸中のまま売却する 立ち退き後に売却する
物件の取り扱い 収益用マンション
(賃貸経営)
居住用マンション
(通常の売却方法)
ポイント 評価方法が異なる
(得られる利回りが重視される)
コストがかかる
(立ち退き完了までの時間・費用など)

賃貸中のまま売却する場合は、投資用の「収益物件」としての扱いになるため、利益の大きさによって査定金額が変動する形になるでしょう。

また、利用者に立ち退いてもらい賃貸契約を終了する場合は、通常の売却方法が適用されます。しかし、立ち退きのための労力が必要です。

売却方法によって物件の取り扱いとポイントが異なるため、よく考えてから決断してください。自身で判断するのが難しい場合は、不動産会社に相談してみることをおすすめします。

遠方のマンションを売却する場合のデメリットを知っておく

売却予定のマンションが居住地から遠い場合には、以下のようなデメリットが発生することを覚えておきましょう。

【遠方のマンションを売却する場合のデメリット】

  • 現地に行き不動産会社を探す必要がある
  • 契約時・引き渡し時に立ち合いが必要になる

マンションの売却手順によっては現地に赴く必要があるため、近隣のマンションを売却する場合と比較すると交通費・宿泊費・郵送料などの追加費用がかかってしまいます。

代理人を立てることも可能ですが、対応できる縁故者を探す手間や、専門家に依頼する費用がかかることは覚えておきましょう。遠方のマンション売却も請け負っている、全国展開の不動産会社を利用するのがおすすめです。

また、最近ではオンライン相談や電子契約というように、わざわざ出向かなくても契約まで可能な方法もあります。そうしたことに対応している不動産会社を選ぶことも有効でしょう。

マンションの不動産売却のコツ

最後に、マンションの不動産売却におけるコツを紹介します。

【マンションを売却する際のコツ】

  • 不動産会社とマメな連絡をする
  • オープンルームにこだわる
  • 複数の業者から見積もりを取る
  • 不動産会社の得意分野を見極める
  • 自分の判断で掃除やリフォームをおこなわない

上記のコツは、上手にマンションを売却するために押さえておくべきポイントです。しっかり覚えておきましょう。

不動産会社とマメな連絡をする

本格的に売却活動が始まったら、不動産とマメに連絡を取り、進捗を確認することを心掛けましょう。

不動産会社と選任媒介契約・専属選任媒介契約を結んだ場合は、売主への業務・進捗報告が義務づけられています。選任媒介契約は隔週、さらに専属選任媒介契約なら週1回の頻度で報告してもらえるでしょう。

しかし、一般媒介契約は報告義務がないため、自分から連絡を取らなければ対応を後回しにされてしまうかもしれません。担当者のモチベーションを維持するためにも、売主から定期的に連絡を取ることが推奨されます。

アクションを起こすのが煩わしい人や、忙しくて対応が難しい人は、定期的に報告してもらえる方法で契約するのも有効手段でしょう。

オープンルームにこだわる

オープンルーム(オープンハウス)とは、一定期間マンションを開放することで、自由に購入希望者に見学してもらう内覧方法です。一般的には空き家で採用される方法ですが、売主が住んでいる状態でも実地することができます。

オープンルームのメリットは、内覧希望者と不動産会社の打ち合わせが必要ないことです。購入希望者にとっても、煩わしさがなく気軽に見学できるため、広く多くの人に見てもらえるメリットがあります。

しかし、近所の人や冷やかし目的など、購入意志のない見学者も来場するデメリットがあることは覚えておきましょう。売ることを近所には知られたくないというケースにも不向きです。

さらに、購買意欲を刺激する魅力的な部屋を演出することも大切になります。魅力的な部屋にするコツとしては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

【部屋を魅力的にするためのコツ】

  • 実際あるモデルルームをお手本にする
  • 余分なものは捨てる
  • 飾りになる家具を設置する
  • 見学者に注視されやすい水回りの掃除を徹底する
  • 観葉植物を借りる・購入する
  • 新品のスリッパを用意・設置する

余計な出費を省くため、オープンルーム終了後に不要になるものはなるべく買わないようにしてください。知人に頼んだりレンタルサービスを利用したりして、お金をかけずに魅力的に見える方法を模索できるとよいでしょう。

複数の業者から見積もりをとる

マンションの見積りをとる際は、複数社から見積もりをとることを心掛けましょう。不動産会社によって査定額は異なるため、可能であれば3社以上を比較し、依頼先を検討することをおすすめします。

なるべく正確な査定結果を得るためには、2社だけでは不十分でしょう。平均的な価格や最安値・最高値などが把握できず、相場がわからないためです。

また、複数社から見積もりをとる場合は、「一括査定サイト」を利用するとよいでしょう。簡単な入力だけで、複数社の見積り金額を一度にチェックできるのでおすすめです。

不動産会社の得意分野を見極める

不動産会社によって、得意としている分野は異なります。そのため、依頼先を決める際には、得意分野にも注目するのがポイントです。

不動産取引と一口に言ってもさまざまな分野があります。賃貸・月極駐車場の取り扱いをメインにしている会社や、マンションや土地の仲介を専門にしている会社など、専門分野が異なることに留意しましょう。

さらに、売却予定地の周辺情報を熟知している「地域密着型の不動産会社」に依頼すれば、売却を有利に進められるケースもあります。

仲介してくれる不動産会社を探す際には、会社の規模や知名度だけではなく、「その会社がマンションの仲介・売買を得意としているか」に着目するとよいでしょう。

自分の判断で掃除やリフォームを行わない

売却予定のマンションに痛んだ部分や欠点がある場合は、むやみに自分で掃除やリフォームをおこなわないことが大切になります。痛みやデメリットの程度によっては、手入れしないほうがよいケースもあるためです。

不動産会社は、マンションなどの物件を熟知している、いわば「不動産売買の専門家」です。価格査定や売却活動に影響のあるデメリットかどうかも判断してくれるので、プロの意見を聞いてから着手しても遅くないでしょう。

さらに、マンションを探している人のなかには、「自分でリフォームしたい」と考えている人もいます。まずは不動産会社に相談して、実際に見てもらった上で判断するとよいでしょう。

まとめ

マンションの不動産売却を成功させるためには、売却完了までの流れや必要経費・書類などを把握し、万全の準備で臨むことが大切になります。

また、仲介してくれる不動産会社選びも重要なポイントです。高預かり・囲い込みをするような業者と契約してしまうことのないよう、複数社に査定を依頼して、信頼できる不動産会社を見つけましょう。

上野典行(プリンシブル・コンサルティング・グループ株式会社)
上野典行(プリンシブル・コンサルティング・グループ株式会社)

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会会員
「プリンシプル 住まい総研」所長
住宅情報マンションズ初代編集長

1988年株式会社リクルート入社し、リクルートナビを開発。 2002年より住宅情報タウンズのフリーペーパー化を実現し、編集長就任。
現スーモも含めた商品・事業開発責任者に従事。2011 年 12 月同社退職。

プリンシプル・コンサルティング・グループにて2012年1月より現職。
全国の不動産会社のコンサルティング、専門誌での執筆や全国で講演活動を実施。

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