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【完全ガイド】空き家を活用するにはどうしたら良い?人気の活用方法や事例・補助金について解説!

【完全ガイド】空き家を活用するにはどうしたら良い?人気の活用方法や事例・補助金について解説!

人気の空き家の活用方法3選

人気の空き家の活用方法3選

空き家をそのままにしておくと、固定資産税などの管理経費がかかってしまいます。せっかく保有しているのであれば、収益を生み出せるように工夫をしたいところです。ここでは、人気の空き家活用方法3選を紹介します。

【人気の空き家活用方法3選】

  • 賃貸で人に貸す方法
  • シェアハウスとして活用する方法
  • 民泊として活用する方法

1.賃貸で人に貸す方法

賃貸は、必要な修繕を加えて人に貸す方法です。毎月安定した家賃収入が見込めるもので、不動産投資の最も一般的な方法です。ここでは、賃貸のメリットとデメリットを説明します。

賃貸のメリット

空き家を賃貸物件として貸し出せれば、家賃収入を得られます。収益化できれば物件の固定資産税や修繕費に充てられるほか、生活費やローンの返済にも役立ち、生活に余裕が生まれるでしょう。

また、家を空けておくよりも人が住んでくれれば家屋の老朽化を防ぐこともできるため、一石二鳥となります。

賃貸のデメリット

賃貸物件として売り出すには、大規模な修繕や売り出し活動が必要です。買い手がつくよう、物件をほかのものより競争力のあるものにするには、最初に修繕費用を捻出しなければなりません。また、賃貸後も価値を維持するには、定期的な大規模修繕の費用を収益のなかから積み立てておくことが必要です。

また、入居者の募集は個人でもできますが、不動産業者を通しておこなうのが一般的です。そのため、契約が成立した場合には、仲介手数料を支払わなければならないという点もデメリットのひとつでしょう。

2.シェアハウスとして活用する方法

空き家は、シェアハウスとしても活用できます。シェアハウスは手頃な料金ということもあって若い年代に人気で、ほかの人と暮らすことに違和感がないという人から受け入れられています。こちらもメリットとデメリットがあるので、確認しておきましょう。

シェアハウスのメリット

シェアハウスのメリットは、集団で住めることです。一棟貸しと違って複数の入居者がいることから、一人一人の家賃は少なくても人数分の家賃収入が手に入ります。結果的に一人に貸すよりも、多くの収入を得られるでしょう。

また、空室リスクが軽減される効果もあります。一棟貸しやアパート・マンションの経営であれば、入居者が退去していった場合は空室になりますが、シェアハウスの場合は残っている人がいるので安心です。一時的に借りてくれる人数が減っても、収入がゼロとなることは避けられます。需要も高いため、次の入居者が見つかりやすい傾向もあります。

シェアハウスのデメリット

シェアハウスでは入居者の数が多いため、人間関係がトラブルの原因となる可能性があります。また、家族で入居している場合に比べて、入居者の入れ替わりが激しい傾向があります。退去者が出れば、その都度次の入居者を探す必要があります。
さらに、一軒家をそのままシェアハウスとして貸し出すのは難しいため、多少のリフォームが必要なのもデメリットといえるでしょう。

3.民泊として活用する方法

シェアハウスと並んで民泊も人気です。もともと、外国人旅行者や国内のバックパッカー(低予算で旅行する個人旅行者)を中心に、比較的安価に長期間滞在したい人のニーズがありました。現在でも、多様な旅行形態を求める外国人などに人気があり、注目されています。

2018年に住宅宿泊事業法が施行されて以降、国内で民泊をおこなう場合には、許認可のほかに届出をすることで開始できるようになりました。以前は旅館業法に合致しない場合は違法という状況でしたが、現在では次の3種類の民泊形態が認められています。

【民泊の3形態】

  • 旅館業法(簡易宿所)
  • 国家戦略特区法(特区民泊に係る部分)
  • 住宅宿泊事業法

また、家主が不在の場合は、民泊管理業者への委託が必要です。

民泊のメリット

ホテルやB&Bのような宿泊施設のほか、自宅などを宿泊施設として提供するインターネットサービスを展開している「Airbnb(エアビーアンドビー)」などの普及により、日本でも民泊が一般的になってきました。

しかし、新型コロナウイルス感染症の対策で出入国が制限されたほか、スポーツ・音楽などの大型イベントの自粛・延期も相まって集客は難しくなっている昨今ですが、制限緩和の状況により、今後需要が増える可能性を秘めています
また、民泊には180日以下と営業日数の制限がありますが、残りの日数は通常の賃貸借契約のように別の形で活用することも可能です。

民泊のデメリット

同じ空き家を活用するなら、賃貸よりも宿泊料の方が高額で収益性が高くなります。しかし、180日以下の営業日数制限がネックとなり、長期契約が望めません。また、閑散期には登録サイトでの宣伝が必要となるほか、旅行客が相手になるため、設備の破損や備品の持ち帰りなどのリスクも大きいです。

空き家活用ビジネス10の事例

空き家活用ビジネス10の事例

空き家を活用したビジネスには、以下のようにさまざまな形態があります。

リフォームする場合
  • 一戸建て賃貸
  • シェアハウス
  • 民泊
  • 介護施設
  • セーフティネット住宅
  • サテライトオフィス
  • 時間貸し
  • 店舗貸し
  • コワーキングスペース
  • トランクルーム
<メリット>
初期費用が抑えられる

<デメリット>
差別化が必要

建て替える場合
  • 賃貸住宅
  • アパート経営マンション経営
<メリット>
収益性が高い

<デメリット>
初期費用がかかる

更地にする場合
  • 駐車場
  • 事業用の貸付地野立て太陽光発電
<メリット>
柔軟に活用できる

<デメリット>
初期費用がかかる

この項では、初期投資が比較的少なく、すぐに事業化できる可能性がある「リフォームする場合」に絞り、以下のように細かく分けて解説していきます。

【リフォームする場合の活用例】

  • 一戸建て賃貸として活用
  • シェアハウスとして活用
  • 民泊として活用
  • 介護施設として活用
  • セーフティネット住宅として活用
  • サテライトオフィスとして活用
  • 時間貸しとして活用
  • 店舗貸しとして活用
  • コワーキングスペースとして活用
  • トランクルームとして活用

1.一戸建て賃貸として活用

一戸建て住宅を賃貸する際は、本業が忙しい方は個人で管理するよりも、賃貸管理会社に委託するのがおすすめです。

また、借家の契約形態には、普通借家契約と定期借家契約があります。普通借家は更新があり借主が優遇されるので、期限が決まっている定期借家契約を選ぶようにしましょう。空室リスクもありますが、契約によっては管理会社が入居者を探してくれることもあります。

2.シェアハウスとして活用

シェアハウスを経営する場合、入居者の募集は専用サイトや不動産業者などの管理会社を通じて募集することになります。また、近年ではTwitterやInstagramなどのSNSを使った募集も盛んです。一戸建てより入所者が多くなるため収入が安定する一方、契約先が増えるのが煩わしいと感じる場合があるかもしれません。

3.民泊として活用

これまでは旅館業法の規制があり参入が難しかった民泊ですが、2018年の住宅宿泊事業法により規制が緩和されました。低価格で旅行したい人に人気の民泊ですが、宿泊日数は180日までとなります。また、基本的に旅行者が対象なので、入れ替わりが激しいのが特徴です。利用者募集は民泊専用サイトでおこなうことが多くなります。

4.介護施設として活用

介護施設として活用する場合には、デイサービス施設やグループホームとして利用することになります。バリアフリー対応の改修が必要なため初期費用がかかりますが、介護施設の需要は高いため、入居者集めに苦労することは少ない傾向です。
介護保険が適用されれば経営も安定するので、収益性も安定して高くなります。特に、郊外や地方では高齢化が進んでいるため、人気が出る可能性が高いでしょう。

5.セーフティネット住宅として活用

2017年に「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」が成立し、日本で「住宅セーフティネット制度」がスタートしました。高齢者や障害者・子育て世帯・被災者・外国人など、さまざまな理由で住宅の確保に配慮が必要な方が対象で、需要は今後も増加する見込みです。

セーフティネット住宅に登録すると、「セーフティネット住宅情報提供システム」から検索できるようになります。主に、所得の低い方が対象なので収益は低いですが、他の物件で入居を拒まれた人が対象なので確実に需要はあるでしょう。
(参照:国土交通省「住宅セーフティネット制度について」)

6.サテライトオフィスとして活用

新型コロナウイルスの感染拡大防止を契機に、地方で仕事をおこなう「ワーケーション」が取り上げられるようになりました。サテライトオフィスは、勤務地を問わない企業やフリーランスなどの出勤が不要な方に最適なオフィスとして人気を集めています。高速インターネット回線が必要ですが、そのほか大きな改修の必要もなく事業を始められるでしょう。

ただし、サテライトオフィスとしての活用は主に都心での需要が多いでしょう。郊外などではサテライトオフィスを活用した働き方をしている人が少ない点には、注意が必要です。

7.時間貸しとして活用

空き家を時間貸しとして活用する際は、時間を区切って会議室や撮影スタジオとして多目的に使用してもらう方法があります。専用の会議スペースを作るか、民家のまま貸し出すかのどちらかのタイプが可能です。フリーランスや出張者には会議室の需要があるので、コワーキングスペースとの相性も良いでしょう。

ただし、都心ではさまざまなニーズがありますが、郊外では地域によって使われ方が異なるため、その地域の市場を調査してから内装などを決めることをおすすめします。

8.店舗貸しとして活用

店舗として貸し出す場合は、借主が事業形態に合ったリフォームをおこなう必要があり、家主としても許可しなければなりません。もともと居住用の物件だった場合は、事業用の改修が必要になります。小売店や飲食店として活用するには、内装リフォームが必要です。

とはいえ個人の居住用ではなく事業用で使用するため、家賃滞納のリスクが少ないのがメリットといえます。

9.コワーキングスペースとして活用

コワーキングスペースは、フリーランスや起業家、ノマドワーカーなどといった場所に縛りがない環境で働いている人たちが集まる共同のワークスペースです。
高速のインターネット環境を整備することは必須で、ほかに共有プリンターやシュレッダー、ドリンクサーバーといった機器が必要となります。

フリーランスなどに需要は高いですが利用者の募集が課題となるので、新聞や雑誌などで取り上げてもらうかSNSで宣伝するのも有効です。昨今ではクラウドファンディングで物件の改修をおこない、注目を集める手法もみられます。一旦利用者が集まれば定着率が高いので、経営が安定するのがメリットです。

10.トランクルームとして活用

空き家をトランクルームとして活用するには、空き家をそのまま生かすか1畳程度のスペースに区切って貸し出すなどの方法があります。

人に貸すわけではないので、出入りが少なく管理人の常駐も必要ありません。そのため、管理の手間やコストを省くことができるのがメリットです。改修もそれほどおこなわずにすみ、安定した収入を確保できるのがメリットとなります。

空き家活用促進のための補助金制度

空き家活用促進のための補助金制度

空き家問題は多くの自治体が重要な地域課題として捉えているため、各自治体で補助金を設けていることがあります。補助金の種類と概要は、おおむね次のように分類できます。

補助金の利用目的 概要
除却 空き家の解体工事・撤去処分にかかる費用
改修 空き家のリフォーム・改修工事にかかる費用
取得 空き家の取得・購入費用や、他地域からの転入者に対してかかる費用
その他 空き家の店舗利用や集会所としての利用などその他の費用

(参考:全国補助金一覧|空き家の補助金・助成金の都道府県別リスト

補助金がもらえる条件や助成金額は自治体によって異なるため、事前に確認が必要です。概要を知るには、次に紹介する官民の空き家バンクなどから、補助金の情報をたどるのも良い方法です。

空き家を探すことができるサービスを紹介

空き家を探すことができるサービスを紹介

従来、空き家問題は自治体で取り組まれていましたが、近年は国としても全国的な空き家バンクを整備する動きがあります。

国土交通省は民間事業者と連携して、次のような全国的な空き家バンクを支援しています。

【全国的な空き家バンク】

このようなサービスを活用すれば、効率的に空き家を見つけることが可能になります。ただし、人気の物件は掲載されて数日で契約が決まってしまうこともあるので、注意しましょう。

まとめ

空き家は、ただ保有しているだけでは固定資産税がかかってしまい、「持っているだけで赤字になる」という状況に陥ります。そのため、積極的に活用することをおすすめします。

空き家の活用方法には、賃貸として貸し出す方法のほかにも、民泊、シェアハウス、コワーキングスペース、トランクルームなどとして活用する方法もあります。

さまざまな活用方法がありますが、最終的には「どこに需要があるのか」を見つけ出すことが最も重要な確認事項です。この記事を参考にして空き家の活用方法を学び、収益を生み出せるよう、うまく活用していきましょう。

矢野翔一(有限会社アローフィールド)
矢野翔一(有限会社アローフィールド)

関西学院大学法学部法律学科卒。

宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)、登録販売者など多岐にわたる資格を保有。
数々の保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産業務を行う。

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