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固定資産税はPayPayで支払い可能!具体的な方法やメリット・デメリットを解説

固定資産税はPayPayで支払いが可能!

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PayPayは、2018年10月にサービスがスタートした新しいキャッシュレス決済サービスです。提供開始時は、通常の買い物やネットショッピングでの利用が主な目的となっていましたが、2020年6月から東京都が固定資産税の支払いをPayPayで対応可能としました。

東京都でPayPayでの支払いができるようになってから、対応可能な自治体が徐々に増えており、現在は北海道から沖縄まで全国に至るほとんどのエリアで利用できます。

キャッシュレス決済の導入は、納税者の利便性を向上させるほか、現金を管理するためのコスト削減を目的として、政府主導で今後も拡大していくとされています。

固定資産税をPayPayで支払う方法

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PayPayで固定資産税を支払う具体的な手順は、下記の通りです。

  1. 必要な金額をチャージしておく
  2. PayPayアプリを開き「スキャン」か「請求書払い」を選択します
  3. 固定資産税納付書に記載があるバーコード(コンビニ収納用バーコード)をスマホのカメラでスキャン
  4. 画面に表示される支払先・内容を確認し、間違いなければ「支払い」をタップして支払い完了

固定資産税をPayPayで支払う場合は、まず支払い先の自治体がPayPay決済に対応しているかどうかチェックしておきましょう。利用できる自治体は増えていますが、PayPayでの支払いに対応していない自治体もあります。対応していることを確認したら、必要な金額をチャージし、上記の手順で支払いを進めてください。

固定資産税をPayPayで支払うメリット

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PayPayを活用して固定資産税を支払う場合、どんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、以下3つのメリットについて、紹介します。

  • 決済手数料が無料
  • 自宅に居ながら納税ができる
  • 口座振替と比べて事前準備が簡単

他の支払い方法と比べてどんな違いがあるのか、PayPayを利用することでどんな手間が省けるのかを正しく把握し、ぜひ今後の固定資産税の支払いで利用してみてください。

決済手数料が無料

固定資産税の支払いを、クレジットカードでおこなっている方も多いでしょう。しかし、クレジットカードでの支払いは、手数料が発生するケースがあります。固定資産税を分納する場合でも、毎回この手数料はかかります。

PayPayで固定資産税を支払う場合、通常の支払い・分納の支払いのどちらを選択しても、手数料は発生しません。余計な支出を抑えて、固定資産税を支払えます。

自宅に居ながら納税ができる

PayPayでの支払いにおける最大のメリットは、自宅に居ながら納税ができる点です。現金で支払う場合、金融機関やコンビニなどに足を運ばれなければいけません。

PayPayでの支払いは、固定資産税の納付書とPayPayアプリが入ったスマートフォンさえあれば、その場ですぐに支払えます。体調が悪くて動けない、家事や育児に忙しくて時間がないといった場合でも、安心です。

口座振替と比べて事前準備が簡単

PayPayで固定資産税を支払う場合、アプリのダウンロードや必要金額のチャージなどをしておく必要がありますが、普段からPayPayを活用している方であれば、特別な事前準備は不要です。

口座振替で固定資産税を支払う場合、窓口や専用サイトなどで事前に申し込みをしておかなければいけないため、手間がかかります。簡単に好きなタイミングでさっと支払えるのもPayPayならではのメリットです。

固定資産税をPayPayで支払う際の注意点

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事前準備が必要なく、自宅に居ながら簡単に固定資産税の支払いができるPayPayですが、納税に関する注意点も正しく理解しておかなければいけません。

  • 自治体によっては対応していない
  • 領収書・納付証明書が発行されない
  • 30万円を超える納付には非対応
  • 支払い後の取り消しができない
  • 【口座振替を利用していた場合】停止手続きが必要

PayPayでの納税をスムーズに支払うためにも、デメリットについてしっかりと把握しておきましょう。

自治体によっては対応していない

本記事でもお伝えしているように、PayPayでの固定資産税の支払いが可能な自治体は増えていますが、まだすべてのエリアで対応しているわけではありません。そのため、支払いをする前に対応しているかどうかを確認しておく必要があります。

2022年12月現在、固定資産税のPayPay支払いに対応している主な自治体は、下記の通りです。

北海道 函館市・室蘭市・帯広市・砂川市など
関東
  • 東京:23区・三鷹市・青梅市・武蔵野市など
  • 神奈川:横浜市・平塚市・藤沢市など
関西
  • 大阪:大阪市・岸和田市・高槻市など
  • 兵庫:伊丹市・加古川市・宝塚市など
四国
  • 香川:坂出市・丸亀市・さぬき市など
  • 愛媛:今治市・新居浜市・伊予市など
沖縄 那覇市・石垣市・沖縄市・うるま市など

PayPayが利用できる自治体は、下記で確認できます。ぜひチェックしてみてください。

PayPay公式サイト「PayPayが使えるお店

領収書・納付証明書が発行されない

固定資産税の支払いをPayPayでおこなう場合、領収書や納付証明書が発行されません。アプリ内の支払い履歴から、固定資産税にいくら支払ったかの確認は可能ですが、期別で確認することも不可能となります。

そのため、領収証や納税証明書が必要な場合は、PayPayでの支払いではなく現金での支払いを選択するようにしましょう。

30万円を超える納付には非対応

PayPayの請求書払いが対応している税額の上限は、納付書1枚あたり30万円までです。それ以上の固定資産税を支払うことはできません

そもそも、1件あたりの納付税額が30万円を超える納付書には、基本的にバーコード情報の印字がされていません。納付税額が30万円を超える場合は、PayPayでも支払いができないので、覚えておきましょう。

支払い後の取り消しができない

PayPayで固定資産税を支払うと、領収印がない納付書が手元に残ったままになります。支払ったことを忘れてしまい、二重でコンビニや窓口で支払い手続きをしてしまうことも珍しくありません。

そのような場合でも、PayPayでの支払いは、一度手続きをすると取り消すことはできません。二重で固定資産税を支払ってしまっても、アプリ側から取り消すことはできないため、注意が必要です。

しかし、二重払いをした場合でも間違って支払った分は還付されます。支払いを取り消せない点だけ覚えておくようにしてください。

【口座振替を利用していた場合】停止手続きが必要

すでに固定資産税の支払いを口座振替でしている場合は、PayPayでの支払いに必要な納付書が送られてこないため、バーコード決済に切り替えることができません。そのため、固定資産税をこれまで口座振替で支払っていた方は、事前に停止手続きをしておく必要があります。

口座振替の停止をするための手続きは、利用している金融機関や役所の納税課で受けつけているため、PayPayでの支払いをしたい場合は、早めに対処しておきましょう。

また、自治体によってはネット上で廃止手続きに対応しているケースもあるため、一度チェックしてみてください。

まとめ

固定資産税は、PayPayでの支払いが可能です。PayPayを利用すれば、手数料がかからず、自宅にいながら簡単に支払いができます。さらに、利用するまでの事前準備も難しくありません。

領収書や納付証明書の発行がない、30万円以内の支払いのみに対応などのデメリットもありますが、事前に内容を把握しておけば、大きな問題になることなく対処可能です。

PayPayでの支払いに対応していない自治体もまだまだありますが、今後さらに利用エリアは拡大していくとされています。本記事でお伝えしたメリット・デメリットを深く理解し、スムーズな固定資産税の支払いを実現していきましょう。

矢野翔一(有限会社アローフィールド)
矢野翔一(有限会社アローフィールド)

関西学院大学法学部法律学科卒。

宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)、登録販売者など多岐にわたる資格を保有。
数々の保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産業務を行う。

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