20平米はどのくらいの広さ?畳・坪に換算して分かりやすく解説 - GMO不動産査定

20平米はどのくらいの広さ?畳・坪に換算して分かりやすく解説

これから一人暮らしを始めようと物件を探しているとき、「専有面積20平米」という言葉を見て、「実際、どのくらいの広さなんだろう?」「ベッドやテーブルを置いたら、もうスペースがなくなってしまうのでは?」と不安に感じていませんか?

家賃を考えると広い部屋は難しいけれど、狭すぎて後悔はしたくない。そんなあなたのために、この記事では20平米という広さのリアルを徹底的に解説します。

畳数にするとどのくらいなのか、どんな間取りが多いのか、そして快適に暮らすためのレイアウトのコツまで、この記事を読めば、20平米の部屋があなたにとって最適な選択肢なのか、自信を持って判断できるようになります。

20平米の広さはどのくらい?

20平米の広さは、一言でいうと約12畳、坪数に換算すると約6坪です。これは、一人暮らし向けのワンルームや1Kタイプの物件で非常によく見られる標準的な広さです。

ただし、この「20平米」という数字には、お風呂やトイレ、キッチン、廊下などもすべて含まれている点に注意が必要です。

そのため、実際に生活の中心となる居室スペースは、もう少し狭くなることを頭に入れておきましょう。

畳数に換算すると約12畳

20平米という広さは、不動産の表示ルールに基づいて計算すると約12畳に相当します。

不動産広告で使われる1畳の広さは「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」によって「1.62平方メートル以上」と定められています。この基準で計算すると、20平米 ÷ 1.62平米 = 約12.3畳となります。

注意したいのは、この約12畳が、居住スペースだけの広さではないことです。専有面積20平米の物件では、実際の居室部分は8畳前後になるケースが多いとイメージしておくと、内見時とのギャップが少なくなります。

坪数に換算すると約6坪

20平米を坪数で表すと、約6坪となります。

1坪は約3.31平米なので、20平米 ÷ 3.31平米 = 約6.04坪と計算できます。坪という単位は、特に土地や一戸建ての広さを表す際によく使われますが、マンションやアパートの部屋の広さをイメージする際にも役立ちます。

20平米に多い間取りワンルームと1Kの特徴

20平米の広さの物件で最も一般的な間取りは、キッチンと居室の間に仕切りがない「ワンルーム」と、仕切りがある「1K」の2種類です。

どちらの間取りを選ぶかによって、実際の住み心地や使い勝手は大きく変わります。それぞれの特徴を理解し、ご自身のライフスタイルに合った方を選ぶことが、快適な一人暮らしの第一歩です。

ここでは、ワンルームと1Kのメリット・デメリットを比較しながら見ていきましょう。

間仕切りのないワンルーム

ワンルームは、玄関からキッチン、居室までがひとつの空間につながっている、仕切りのない間取りを指します。

空間を遮る壁がないため、同じ面積の1Kに比べて開放的に感じられるのが最大のメリットです。また、建築コストが抑えられる分、家賃が比較的安く設定されている傾向にあります。

一方で、料理の匂いが部屋全体に広がりやすかったり、玄関を開けると部屋の中まで見えてしまったりする点がデメリットとして挙げられます。

居室とキッチンが分かれた1K

1Kは、居室(Kはキッチンの略)と部屋がドアなどの仕切りで区切られている間取りのことです。

キッチンと居住スペースが分かれているため、料理の匂いが居室に広がりにくいのが大きなメリットです。また、玄関と居室の間にドアがあるため、プライバシーを確保しやすい点も魅力です。

ただし、仕切りがある分、ワンルームに比べて少し圧迫感を感じることがあり、家賃もやや高くなる傾向があります。

項目 ワンルーム 1K(ワンケー)
概要 キッチンと居室の間に仕切りがない キッチンと居室の間に仕切りがある
メリット ・開放感がある
・家賃が比較的安い
・冷暖房の効率が良い
・料理の匂いが広がりにくい
・プライバシーを確保しやすい
・生活空間を分けられる
デメリット ・料理の匂いが広がりやすい
・玄関から部屋が丸見えになる
・来客時に生活感が出やすい
・やや圧迫感がある
・家賃が比較的高め
・キッチンと居室で空調が別になる
こんな人におすすめ ・家賃を少しでも抑えたい人
・開放的な空間が好きな人
・あまり自炊をしない人
・自炊をよくする人
・生活にメリハリをつけたい人
・来客が多い人

この表で分かる通り、家賃や開放感を重視するならワンルーム、生活の質やプライバシーを重視するなら1Kが適していると言えるでしょう。

20平米での暮らしは快適?人数別に解説

間取りの特徴がわかったところで、次に気になるのは「実際に20平米で快適に暮らせるのか?」という点だと思います。結論から言うと、一人暮らしであれば十分快適な広さですが、二人暮らしとなるとかなりの工夫が必要になります。

国の定める基準も参考にしながら、人数別に快適さの目安を見ていきましょう。

一人暮らしには十分な広さ

20平米という広さは、一人暮らしをする上では十分な広さと言えます。

国土交通省の「住生活基本計画」では、健康で文化的な生活を送るために必要不可欠な「最低居住面積水準」を、単身者の場合で「25平米」と定めています。20平米はこの基準を少し下回りますが、都心部では一般的な広さであり、家具の配置などを工夫すれば、快適な一人暮らしを送ることは十分に可能です。

ベッド、小さめのソファ、テレビ台、テーブルといった一人暮らしに必要な家具は一通り置くことができます。

二人暮らしは工夫が必要

20平米での二人暮らしは、結論として、かなり手狭であり、快適に暮らすには相当な工夫が必要です。

前述の「最低居住面積水準」では、二人暮らしの場合は「30平米」とされています。20平米はこれを大幅に下回るため、二人分の荷物を収納するスペースや、プライベートな空間を確保することが非常に難しくなります。

もし同棲などを考えている場合は、お互いのストレスを減らすためにも、最低でも30平米以上の広さがある物件を検討することをおすすめします。

20平米の部屋を広く見せるレイアウト術

20平米という限られた空間でも、少しの工夫で部屋を広く、快適に見せることが可能です。ポイントは「視線の抜け」と「空間の有効活用」です。

ここでは、誰でも簡単に実践できる3つのレイアウト術をご紹介します。

背の低い家具で開放感を演出する

部屋を広く見せる最も効果的な方法の一つが、背の低い家具、いわゆる「ロータイプ」の家具で統一することです。

ベッドやソファ、テレビ台などの背が低いと、部屋に入ったときに視線が奥まで抜け、天井が高く感じられます。壁の見える面積が広がることで、空間全体に開放感が生まれるのです。

圧迫感を与えがちな収納家具も、背の低いチェストなどを選ぶと良いでしょう。

生活動線を確保した家具配置

快適な生活を送るためには、人がスムーズに移動できる「生活動線」を確保することが不可欠です。

一般的に、人が一人通るのに必要な幅は60cm程度とされています。部屋の入口からベランダまで、また主要な家具の間など、最低でもこの幅を確保できるように家具を配置しましょう。

特にベッドなどの大きな家具は壁際に寄せ、部屋の中央にスペースを作ることを意識すると、動線が確保しやすく、部屋もすっきり見えます。

縦の空間を活かした収納アイデア

20平米の物件では収納スペースが限られていることが多いため、壁面などの「縦の空間」を有効活用することが重要になります。

例えば、突っ張り棒式のラックや、壁に付けられる棚などを活用すれば、床のスペースを占有することなく収納を増やすことができます。また、ベッド下のデッドスペースを引き出し収納に使うのも非常に効果的です。

物を床に直接置かないようにするだけで、部屋は格段に広く、整頓された印象になります。

20平米の物件に住むメリット

20平米の物件は「狭い」というイメージがあるかもしれませんが、実は多くのメリットがあります。特に、金銭的な負担の軽さと、生活の手軽さは大きな魅力です。

コンパクトな暮らしがもたらす3つのメリットを見ていきましょう。

家賃や光熱費を抑えられる

最大のメリットは、家賃や光熱費といった固定費を安く抑えられる点です。

一般的に、部屋の面積が広くなるほど家賃は高くなります。例えば、30平米の物件と比較した場合、エリアによっては月々1万円以上の差が出ることも珍しくありません。

項目 20平米の物件 30平米の物件 差額
月々の家賃 70,000円 82,000円 -12,000円
年間の家賃 840,000円 984,000円 -144,000円

※都内ワンルーム/1Kの家賃相場を基にしたシミュレーションです。

また、空間が狭い分、エアコンの効きが良く、電気代の節約にもつながります。浮いたお金を貯金や趣味に回せるのは、大きなアドバンテージです。

掃除や管理がしやすい

部屋がコンパクトなため、日々の掃除や管理の手間が格段に少なくて済みます。

掃除機をかける範囲も狭く、部屋全体の片付けも短時間で完了します。物が少なく、管理するスペースが限られているため、常に部屋をきれいに保ちやすいのです。

忙しい学生や社会人にとって、家事の負担が軽減されるのは嬉しいポイントです。

物が少なくシンプルな暮らしができる

物理的にスペースが限られているため、自然と持ち物が少なくなり、シンプルな暮らしを送りやすいというメリットもあります。

「本当に必要なもの」だけを厳選する習慣が身につくため、無駄な買い物をしなくなります。物で溢れかえることなく、すっきりとした空間で生活できるのは、精神的な豊かさにもつながるでしょう。

20平米の物件に住むデメリットと対策

多くのメリットがある一方で、20平米の物件にはもちろんデメリットも存在します。しかし、あらかじめデメリットを理解し、対策を考えておくことで、入居後の「こんなはずじゃなかった」という後悔を防ぐことができます。

ここでは、代表的な3つのデメリットとその対策をセットでご紹介します。

デメリット 具体的な対策
収納スペースが少ない ・ベッド下収納や壁面収納など、デッドスペースを徹底活用する
・収納付きの家具(収納ベッド、オットマンなど)を選ぶ
・シーズンオフの衣類などは、トランクルームの利用も検討する
家具のサイズや配置が制限される ・入居前に部屋の寸法を正確に測り、家具の配置をシミュレーションする
・ソファとテーブルが一体になったソファダイニングなど、多機能な家具を選ぶ
・折りたたみ式のテーブルや椅子を活用し、必要な時だけスペースを確保する
友人を呼びにくい ・一度に大人数を招くのは避け、1〜2人の親しい友人に限定する
・床に座れるように、ラグやクッションを用意しておく
・普段から物を少なくし、来客時にスペースを確保しやすくしておく

これらの対策からも分かるように、デメリットは工夫次第で十分にカバーすることが可能です。

失敗しない20平米物件の内見チェックポイント

物件情報サイトの図面や写真だけでは、実際の広さや使い勝手は分かりません。20平米の物件こそ、内見でしっかりとポイントを確認することが失敗しない部屋選びの鍵となります。

メジャーを持参して、以下のチェックリストを確認しながら内見に臨みましょう。

チェック項目 確認するポイント
天井の高さと窓の大きさ 同じ面積でも、天井が高い、あるいは窓が大きい物件は、視覚的に広く感じられます。開放感を大きく左右する重要なポイントです。
梁(はり)や柱などのでっぱり 図面では分からない梁や柱のでっぱりは、家具の配置を大きく制限する可能性があります。壁がフラットかどうかを確認しましょう。
コンセントの位置と数 テレビやベッド、デスク周りなど、家具を置きたい場所の近くにコンセントが十分な数あるかを確認します。延長コードだらけになると、部屋が散らかって見える原因になります。
収納スペースの内部 クローゼットや押入れの奥行きと高さは十分か?ハンガーパイプの高さや棚の有無など、内部の仕様も確認し、自分の荷物が収まるかイメージしましょう。
大型家具・家電の搬入経路 購入予定のベッドやソファ、冷蔵庫などが問題なく搬入できるか、玄関や廊下、部屋のドアの幅も測っておくと安心です。

これらのポイントを内見時に細かくチェックすることで、入居後のミスマッチをなくすことができます。

まとめ

この記事では、20平米の広さについて、具体的なイメージから快適な暮らしを送るためのコツまで詳しく解説してきました。

まとめ
  • 20平米の広さ: 約12畳(約6坪)で、一人暮らしには十分な広さ。
  • 代表的な間取り: 開放的な「ワンルーム」と、生活にメリハリがつく「1K」。
  • 広く見せるコツ: 背の低い家具を選び、生活動線を確保し、縦の空間を有効活用する。
  • メリット: 家賃や光熱費が安く、掃除が楽で、シンプルな暮らしができる。
  • デメリット: 収納の少なさや家具配置の制限は、工夫次第で対策可能。
  • 部屋選びの鍵: 内見で天井の高さや梁の有無など、図面では分からない点を必ずチェックする。

20平米という広さは、決して窮屈なだけではありません。工夫次第で、自分だけの快適な城を築くことができる、可能性に満ちた空間です。この記事で得た知識をもとに、ぜひご自身のライフスタイルに合った素敵なお部屋を見つけてください。

20平米の広さに関するよくある質問

最後に、20平米の広さに関してよく寄せられる質問にお答えします。

20平米にダブルベッドは置けますか?

置くこと自体は可能ですが、部屋の大部分を占めてしまうため、他の家具を置くスペースはかなり制限されます。

ダブルベッドの一般的なサイズは幅140cm×長さ195cmです。20平米の居室スペース(約8畳)に置くと、ベッドだけでかなりのスペースが埋まってしまいます。ソファやデスクなど他の家具も置きたい場合は、セミダブルやシングルサイズを検討することをおすすめします。

専有面積20平米にベランダは含まれますか?

いいえ、一般的にベランダやバルコニーは専有面積に含まれません。

ベランダは「共用部分」として扱われるため、専有面積の計算からは除外されます。そのため、専有面積20平米に加えてベランダのスペースがある物件は、その分だけ広く使うことができます。

25平米との違いはどのくらいですか?

5平米の違いは、畳数に換算すると約3畳分です。この差は、実際の住み心地に大きな影響を与えます。

3畳分のスペースがあれば、大きめのクローゼットを設置したり、ソファとテーブルをゆったり配置したり、あるいは書斎スペースを設けたりと、レイアウトの自由度が格段に上がります。特に収納力に大きな差が出るため、荷物が多い方は25平米以上の物件を検討すると良いでしょう。

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