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住宅借入金等特別控除申告書は、住宅ローン控除を受ける2年目の11月下旬頃に届きます。
この申告書を受け取るためには、初年度の確定申告で正しい申請を行い、税務署に受理されることが条件です。
そのため、住宅ローン控除を適正に受けるうえで、初年度の確定申告は最も重要な手続きであると言えます。
本記事では、住宅借入金等特別控除申告書が届いたときに行うことや、万が一届かないときの対処法などを解説します。
最後までお読みいただくことで、住宅借入金等特別控除申告書を用いた申請方法などがわかり、住宅ローン控除に関する不安がなくなるでしょう。
住宅ローン控除を受けるには、原則、年末調整を行うときに住宅借入金等特別控除申告書(以下申告書)を提出する必要があります。
一方で、住宅ローン控除1年目は申告書が届かず、確定申告が必要という注意点もあります。
本章では、以下の3つのポイントを解説します。
マイホームを持ち住宅ローン控除を初めて受ける年(1年目)には、申告書は届きません。
これは、住宅ローン控除の1年目には確定申告が必要となるためです。
また、税務署は住宅の取得や居住開始の時期、住宅ローンの内容などを、初年度の確定申告によって初めて把握します。
そのため、住宅ローン控除の1年目には申告書が送付されない点に注意しましょう。なお、2年目以降は、申告書を用いて住宅ローン控除の手続きを行えます。
初年度の確定申告で申告書の受け取りを「書面交付」にした場合、入居2年目の11月下旬頃に、控除対象期間全ての年数分の申告書が一括で郵送されます。
住宅ローン控除を受ける2年目以降は、申告書に必要事項の記載をし、金融機関から交付される年末残高証明書などの必要書類を添付します。
年末調整の書類と一緒に勤務先に提出すると、その年の12月の給与にて住宅ローン控除利用による税制優遇を受けられますが、このタイミングで控除されるのは所得税のみです。
住民税の控除分は、翌年5月か6月に送付される住民税決定通知書で確認できます。
初年度の確定申告で「電子交付」を希望した場合、申告書は毎年11月頃に電子データで送付されます。
申告書はe-Taxのメッセージボックスに届くため、11月中旬頃を目安にログインして「住宅借入金等特別控除証明書」を確認します。
電子交付で受領した申告書には、調書方式に対応している金融機関から出された「年末残高情報」に基づいた年末残高等が記録されています。
一方、調書方式に対応していない場合、金融機関から出された「年末残高証明書」を確認し、年末残高等を自ら再計算する必要があります。
また、勤務先が電子交付に対応せず書面の申告書が必要な場合は、「QRコード付証明書等作成システム」を使うと印刷できます。
(参考)国税庁「年末調整のための住宅ローン控除証明書の交付時期について」
実際に住宅借入金等特別控除申告書が届いたら何をすべきなのでしょうか。
本章では、以下の3つのポイントを解説します。
まず、申告書の記載内容に誤りがないかを確認します。
確認すべきは、既に印字されている以下の項目です。
これらの記載内容に誤りがある場合は、管轄の税務署に連絡し訂正依頼をします。
申告書内には、年末の住宅ローン残高や取得対価の額、年間所得の見積額など自ら記載する箇所があるため、同封されている記載事例を参考に正しく記入しましょう。
仮に誤った内容で申告すると、後日税務署からの問い合わせや控除が受けられない可能性もあるため注意が必要です。
申告書は、住宅ローンを借りる金融機関から送付される「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」とともに、勤務先の担当部署へ提出します。
年末残高証明書は、例年10月下旬〜11月頃に住宅ローンを利用している金融機関から郵送されるので、大切に保管しておきましょう。
次に提出するタイミングは、勤務先の年末調整書類の提出期限(12月上旬頃)です。
提出を怠ったり、記載内容に不備や添付書類に不足があったりすると控除を受けられない可能性もあるので、提出前は誤りがないかを入念に確認しましょう。
使用しない年分の申告書を、紛失しないように大切に保管しておくことも重要です。
これは、書面交付の場合、申告書は控除対象期間の全年数分が一括で郵送されるためです。
たとえば、令和7年が住宅ローン控除を受ける初年度で書面交付を選んだ場合、2年目以降に届く書面には、令和8年から令和19年までの分が一括で送られてきます。
紛失した場合、再交付は可能ですが手間が掛かるため、保管場所を決めておくか、ファイリングして管理するとよいでしょう。
電子交付の場合は、毎年送付されるので保管自体は不要ですが、毎年e-Taxのメッセージボックスを確認する必要があります。
住宅借入金等特別控除申告書は、初年度に確定申告を完了しても、手続き自体に不備等があると届きません。
本章では、申告書が届かない3つの事例を解説します。
1つ目は、初年度の確定申告が未完了、または手続き自体に不備があった場合です。
初年度の確定申告で正しく税務署に受理されていなければ、システム上では控除適用者として登録されず、次年度の申告書の発送対象から外されてしまいます。
たとえば、確定申告をしたが必要書類に不備があった、控除額の計算に間違いがあった、そもそも申告をしていなかった、などのケースがあります。
そのため、新たにマイホームを購入し、住宅ローン控除の適用要件(床面積50㎡以上など)を満たす場合には、初年度に正しく確定申告をしておきましょう。
(参考)国税庁「マイホームを持ったとき」
次に、転居後の住所変更手続きが未完了の場合です。
これは、税務署から発送される申告書が、転送不要郵便として送付されるためです。
転送不要郵便は、郵便局に転居届を予め提出していても、差出人が指定した住所に受取人がいなければ返送される仕組みとなっています。
(参考)郵便局「転居届で転送されない郵便物等はありますか?」
転居後の住所変更手続きが未完了であると、申告書は転居前の住所に送付されますが当然不在であるので、税務署に返送されてしまいます。
そのため、新たなマイホームへの転居後は、税務署で住所変更手続きを行う必要があります。
最後に、e-Tax電子交付を希望したため書面郵送対象から外れている場合です。
電子交付を選択すると申告書は、e-Taxのメッセージボックスに送られるため、書面での郵送はありません。
実際に、e-Taxの「住宅借入金等特別控除に係る電子通知等について」によると、「電子通知を希望された場合は、書面での通知はされません」と明記されています。
(参考)国税庁「住宅借入金等特別控除に係る電子通知等について」
電子交付を選んだ記憶がなくても初年度の確定申告で誤って電子交付を選んでいる可能性もあるので、書面が届かない場合には念のためe-Taxのメッセージボックスを確認しましょう。
住宅借入金等特別控除申告書が届かない場合には、税務署に問い合わせる前に確認すべきことがあります。
本章では、以下の2つのポイントを解説します。
まず、住宅ローン控除適用の対象年であるかを確認します。
住宅ローン控除が開始されるのは、売買契約した年ではなく居住を開始した年です。
たとえば、2024年12月に物件の売買契約を行い、引き渡しを2025年1月に受けてその月に引っ越しをした場合、控除適用の初年度は2025年となります。
そのため、売買契約してから年を跨いでいる場合、適用開始年がズレています。
次に、初年度の確定申告が正しく受理されているかを確認します。
初年度の確定申告が税務署で受理されていない場合、2年目以降の申告書は発送されないため、必要書類の添付漏れや記載内容の誤りなどの不備で手続きが保留されることがあります。
また、配達記録がない方法で確定申告書を郵送した場合に、提出したつもりが配達時の不備でそもそも税務署に届いていなかった、というケースもあります。
そのため、初年度に確定申告する場合、郵送時は書留などの配達記録が残る方法を選ぶと安心です。
住宅借入金等特別控除申告書が届かないときには、以下の対処法がおすすめです。
一般的な対処法は、管轄の税務署に問い合わせることです。電話は繋がりづらいことが多いので、直接出向くのがおすすめです。
管轄の税務署は、国税庁のホームページで確認できます。
(参考)国税庁 「税務署の所在地などを知りたい方」
問い合わせの際は、氏名や生年月日などで本人確認を行い、時系列に具体的な内容を伝えることでスムーズに対応してもらえます。
初年度の確定申告が受理されているか、申告書が発送されているかなどを尋ねてみましょう。
税務署で申告書の再発行手続きを依頼する方法もあります。
再発行は、郵送の場合だと最低1週間以上かかってしまうため、直接税務署に出向く方法がおすすめです。
窓口であれば、本人確認を行ったうえでその場で交付される場合もあります。
年末調整の再計算を勤務先に依頼する方法もあります。
期限は、原則源泉徴収票を発行する前かつ翌年の1月末日までです。
1月末日である理由は、住民税算出に必要な給与支払い報告書の提出期限が1月末であるからです。
ただし、源泉所得税の申告は原則1月10日までとなっており、1月末を待たずして源泉徴収票は発行されるため、現実的には年明けすぐに再計算を依頼しなければなりません。
なお、源泉徴収票が発行された場合や2月1日以降は、勤務先ではなくその年の確定申告で再計算を行います。
年末調整に間に合わない場合は、確定申告を行えば控除を受けられます。
還付のタイミングは、申告から1〜2か月後です。
なお、確定申告時に必要な書類は以下の通りです。
確定申告を行えば、翌年以降は年末調整で住宅ローン控除の還付を受けられます。
住宅借入金等特別控除申告書は、住宅ローン控除を受ける2年目の11月下旬頃に税務署から送られます。
ただし、2年目に送付されるには、1年目の確定申告が正しく受理されていることが条件です。
マイホームを購入したら、住宅ローン控除を受けるために翌年の確定申告が必要と理解しておきましょう。
住宅借入金等特別控除申告書が届かない場合は、そもそも住宅ローン控除が何年目であるか、初年度の確定申告が受理されているかと住所変更がされているかを管轄の税務署に確認します。
住宅ローン控除は、住宅ローンを使って不動産購入をした人に対する特典でもあるので、正しく理解して受けられるようにしましょう。