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サブリース契約とは「賃貸物件の又貸し」 | メリット・デメリ...
実家を相続したものの自分は住む予定がなく、解体を検討している方もいるのではないでしょうか。
実家の解体費用は、構造や広さだけで決まるものではありません。立地条件や残置物の有無によって見積もりが大きく変わり、想定より高くなることがあります。また、解体して更地にすることで税負担が増えたり、土地の条件によっては売却しにくくなったりする点も見落とせません。
この記事では、構造別の解体相場を「基本料金」として整理したうえで、費用に差が出る5つのケースや費用を抑えるコツを解説します。
住宅の解体費用は、建物の構造や条件によって変わるベースとなる費用に加え、個別の事情による追加費用を合せた総額を計算します。
| 構造 | 解体費用の目安(坪単価) | 追加費用を含めた総額の目安 |
|---|---|---|
| 木造 | 3〜5万円 | 約120〜200万円 |
| 鉄骨造 | 4〜6万円 | 約200〜300万円 |
| RC造 | 6〜8万円 | 約350〜500万円 |
一般的に、木造住宅は解体しやすいため比較的費用が安く、鉄骨造やRC造など構造が頑丈になるほど工事に手間がかかり金額は高くなる傾向です。
同じ延床面積であっても実家の前面道路が狭く重機が入りにくい立地であったり、ブロック塀や庭木の撤去などの付帯工事が必要であったりする場合は、作業費が追加され総額はベースの価格から大きく変わります。
また長年住み続けた実家には、家具や衣類、生活用品が大量に残っているケースが多いです。残置物を解体業者に処分してもらうと、産業廃棄物扱いとなり処分費がかかります。
解体費用は、原則として建物の所有者が負担します。実家を相続したら相続人が支払いますが、売却する場合は買主側が解体を行い費用を負担するケースがあります。解体後に土地を売却する場合は、解体費用が売却代金から自動的に差し引かれるわけではありません。相続人が複数いる場合は「誰がいくら負担するのか」でトラブルになりやすいため、家族間でしっかり話し合っておきましょう。
コロナ禍以降で人手不足が深刻化し、作業員の確保が難しくなったことで解体費用は全国的に相場が上昇しています。また、原油価格の上昇が影響して燃料費や運送費が高くなったことで、重機の使用料や廃棄物の運搬費が以前より増加しています。
さらに、アスベストに関する法律の規制が強化されたことも、費用増加の要因です。
解体前に有資格者による事前調査が義務付けられ、アスベストが含まれる可能性がある場合は、飛散防止などの安全対策を行わなくてはいけません。
解体費用が高く感じられるのは、業者の都合だけではなく、社会的な環境変化や法制度の影響が重なっています。

「建物の構造」と「延床面積」による基本的な相場が、解体費用のベースとなる金額です。ここでは、実家として多い代表的な3つの構造を取り上げ、まずはいくらが標準なのかを具体的な金額イメージで解説します。
木造住宅の解体費用は1坪あたり約3〜5万円が目安で、延床面積30坪を想定すると、解体費用の目安はおよそ90〜150万円程度になります。
計算した費用は建物そのものを取り壊す工事であり、特別な条件がない場合の基本料金です。たとえば、以下の工事は基本料金には含まれていません。
実際の解体では、壊した後に出る廃材の処分や、土地を平らに整える整地作業が必要になるため、最終的に加算される費用があります。
鉄骨造は、坪単価がおおよそ4万〜6万円で、延床面積40坪の場合、解体費用の目安は約160万〜240万円前後です。
柱や梁に鋼材が使われているため木造よりも解体費用が高くなります。計算した金額は、鉄骨造の建物本体を解体する基本料金としてとらえておきましょう。鉄骨造は、切断するための重機作業や細かい部分を壊す手作業が増えやすく、結果として人件費や機械使用料が追加されやすいです。
また、廃材の処理や整地といった工程が加わることで、最終的に金額が上乗せされるケースがあります。
RC造の解体にかかる坪単価は、おおよそ6〜8万円で、延床面積50坪の場合、解体費用の目安は300万〜400万円程度です。費用に含まれる工事は建物本体を解体するものであり、付帯工事を含まない基本料金です。
RC造は鉄筋コンクリート造とも呼ばれ、解体費用が最も高くなりやすい構造です。鉄筋とコンクリートを組み合わせた非常に頑丈なつくりのため、解体作業に時間と手間がかかります。
RC造の解体では、コンクリートを砕く際の粉じん対策や、大型重機を使うための搬入準備が必要になり、作業工程が増えて付帯費用が追加される可能性があります。
解体費用のベースとなる相場を把握していても、想定より高い見積もりが出たと感じる人がいます。実際に解体の見積もりを取ると、建物の状況や周辺環境など、個別の事情によって追加費用が発生するからです。ここでは、見積額が上下しやすい代表的な5つのケースを紹介します。
解体費用は、建物の構造と大きさの違いによって変わります。一般的に、解体しやすい木造に比べて、鉄骨造やRC造は部材が頑丈で工程も増えるため、作業に時間と手間がかかり金額が高くなります。
| ベースとなる解体費用の目安(坪単価) | 延床面積30坪の場合 | |
|---|---|---|
| 木造 | 3~5万円 | 90万~150万円 |
| 鉄骨造 | 4~6万円 | 120万~180万円 |
| RC造 | 6~8万円 | 180万~240万円 |
また、延床面積が広いほど解体する範囲が増えるため、必要な作業量や廃材の量は多いです。その結果、同じ構造であっても、面積が大きい建物ほど総額は上がりやすくなります。坪単価はあくまで「目安」であるため、坪数が同じでも構造の違いや形状によって、実際の見積額が変わることは珍しくありません。
解体費用は、建物が建っている場所の条件によっても大きく変わります。たとえば、以下のケースでは費用が増える可能性があります。
上記の立地では、大型の重機を使えない可能性があります。重機が使えない場合、壁や柱を人の手で少しずつ壊す必要があり、作業に時間がかかります。その結果、作業日数が延びて人件費が増え、見積額が2~3倍になるなど割高になりやすいです。
また、住宅が密集している場所では、周囲に影響を与えないための安全対策が欠かせません。足場を組んだり、ほこりや破片が飛ばないように養生を行ったりする必要があり、準備に追加費用が発生します。
建物の中に家具や生活用品などが多く残っているケースでは、解体費用が高くなりやすいです。家具などは付帯物であり、解体工事とは別に撤去や処分が必要になるからです。
冷蔵庫や洗濯機などは家電リサイクル法の対象であり、一般的な廃材よりも費用がかかります。残置物が多いほど、仕分けや運び出しに時間がかかり、作業する人数も増えます。解体業者によって、費用は以下のように表記や計算方法が異なるので、確認が必要です。
解体費用を抑えたい場合は、事前に家族で整理し、処分できるものは減らしておくことが有効です。あらかじめ残置物を少なくしておけば、解体時の追加費用を抑えやすくなります。
解体費用は、建物本体だけでなく敷地内の外構の有無によっても変わります。外構とは、ブロック塀や門柱、カーポート、庭まわりの設備などです。外構の撤去は、建物の解体とは別の工程や重機が必要になることがあり、追加費用が発生しやすいです。費用は一式で計算したり、5,000~1万円/㎡など単価が決まっていたりする解体業者があります。
たとえば売却目的で完全な更地にする場合は、建物の解体費に加えて以下の作業が追加されます。
庭木や植栽がある場合は、樹木の伐採だけでなく、根の撤去や土の入れ替え、整地作業が必要になる可能性があります。大きな木や長年放置された庭では、作業量が増え費用が追加されやすいです。
アスベストや地中埋設物があると、通常の解体工事に加えて以下のような工程が加わるため、費用が追加されます。
| アスベスト | 地中埋設物 | |
|---|---|---|
| 発生する工事 | ・有資格者による事前調査 ・飛散防止のための養生設置 ・手作業による慎重な除去 ・専用袋での密閉、処分 |
・地中の掘削作業 ・埋設物(古い基礎・配管・コンクリートガラ・浄化槽など)の撤去 ・残土の搬出、処分 |
| 費用負担 | ・調査費用 ・除去作業費 ・処分費 |
・追加の掘削作業 ・処分費 |
| 費用の目安 | ・2万~8.5万円/㎡ | ・1万~4万円/㎡ |
アスベストについては、2023年10月から有資格者による事前調査が義務化されています。特に築年数が古い実家ではアスベストが使用されている可能性があるため、調査の有無を必ず確認しておきましょう。
地中埋設物は地表から確認できないため、工事を始めてから初めて判明するケースがあります。もし地中埋設物が見つかると撤去作業が必要となり、当初の見積もりとは別に追加費用が発生する可能性があります。
実家の解体は「古くなったから壊す」「空き家の管理が大変だから更地にする」といった理由だけで進めてしまうと、思わぬ負担や後悔につながることがあります。ここでは、解体を決断する前に知っておきたい注意点を解説します。
実家を解体して更地にすると、税金の負担が変わる可能性があります。住宅が建っている土地には「住宅用地特例」という軽減措置が適用され、固定資産税が抑えられています。建物を取り壊すと住宅用地特例の適用がなくなり、固定資産税が最大で約6倍に増えるケースがあります。
相続した実家で「空き家の管理が大変だから」や「老朽化して危ないから」といった理由で、解体を考えている人は注意しましょう。
実家の解体を検討する際は、工事にかかる費用だけでなく、後に発生する税金も含めたトータルコストを事前に試算しておくことが重要です。解体せずに売却することが、結果的に負担を抑えられるケースがあります。
実家が建っている土地であっても、新しい建物を建てられない「再建築不可」に該当する可能性があります。実家を解体したあとに新たな住宅を建てられず、土地としての利用価値が大きく下がります。売却に出しても新しい建物が建てられない土地として敬遠され、買い手が見つかりにくいでしょう。
解体を決める前に不動産会社へ相談し、自治体の建築指導課や法務局で土地の条件を確認しておくことが重要です。事前に再建築の可否を把握しておけば、解体すべきか建物を残したまま売却すべきかを、冷静に判断しやすくなります。
相続した実家を空き家のまま放置していると、自治体から「特定空き家等」の対象と判断されることがあります。特定空き家等に指定されると、これまで適用されていた住宅用地特例が外れ、固定資産税などの税負担が増える可能性があります。
2023年の法改正により「管理不全空き家」という新たな区分が設けられました。特定空き家の一歩手前にあたる位置づけで、実家の管理状態が悪い場合、自治体から指導や勧告を受ける可能性があります。
早い段階から対応を求められるため、築年数が古い実家を相続した人は注意が必要です。
自治体の指導に従わず放置を続けた場合、行政代執行によって建物が解体され、費用を請求されることがあります。実家の状態を把握したうえで、解体や売却などの選択肢を早めに検討することが重要です。
実家を解体する際は、工事そのものだけでなく、前後に行う手続きが複数ある点にも注意が必要です。主な手続きは、次のとおりです。
| 工事「前」にする手続き | ・建設リサイクル法に基づく届出 ・電気・ガスの停止手続き ・水道の使用可否確認 |
|---|---|
| 工事「後」にする手続き | ・建物滅失登記の申請 |
たとえば、延床面積が80㎡以上の建物を解体する場合は、工事前に建設リサイクル法に基づく届出を行わなくてはいけません。通常は解体業者が代行しますが、誰が対応するのか事前に確認しておくと安心です。
解体工事に入る前には、電気・ガス・水道の停止手続きを行います。ただし、水道については、工事中に散水などで使用するケースがあるため、完全に止める前に解体業者との確認が必要です。
実家が遠方にある場合は、立ち会いの有無も含めて早めに段取りしておきましょう。
建物を取り壊したあとは、建物滅失登記を行います。建物がなくなったことを法務局に届け出る手続きで、解体後1ヶ月以内に申請しなくてはいけません。
解体工事は必要な手続きが複数あり、費用だけでなく全体の流れも含めて把握しておくことが重要です。
実家の解体費用は、進め方次第で負担を軽くできる余地があります。同じ建物であっても、業者選びや事前準備の違いによって、最終的な金額に大きな差が出ることは珍しくありません。 ここでは、解体を決めたあとに実践できる具体的な節約ポイントを解説します。
相続した実家には家具や仏壇などが残っていることが多く、解体業者によって見積額が異なります。そのため、2~3社以上から相見積もりを取ることが、費用を抑えるためには重要です。
見積書を比較する際は、金額だけでなく以下のような項目の詳細を確認しましょう。
たとえば「家財処分が含まれているか」「ブロック塀や庭木の撤去が対象か」といった依頼する作業内容を事前に決めておくと、同じ条件でどこが割安かを判断しやすくなります。
複数の解体業者に見積もりを依頼することで、対応の早さや説明の分かりやすさも比べられます。実家の事情に配慮し、質問に丁寧に答えてくれる業者であれば、工事中の不安やトラブルは少ないでしょう。
実家の解体を検討する際は、自治体が用意している補助金や助成金制度を必ず確認しておきましょう。相続後に空き家となった住宅や、老朽化が進んだ建物の除去を対象に、解体費用の一部を支援する制度を設けている自治体があります。
ただし、補助金の内容や条件は地域ごとに異なります。
たとえば、築年数が一定以上であることや、現在は居住していない空き家であることなど、対象となる建物の要件が細かく決められているケースです。
実家が条件に当てはまるかどうかを、事前に確認することが大切です。
多くの補助金制度では、工事前の申請が必須とされています。申請期限が設けられていたり、見積書や写真などの提出書類が求められたりするケースもあります。解体工事を先に始めてしまうと、補助の対象外になる可能性があるため注意が必要です。
実家の解体では、建物以外に家財道具の処分や神事にかかる費用が発生しやすく、一度見直すことで全体の負担を抑えられます。実家の場合、長年使われていない家具や思い出の品が多く残っているケースが多いです。
すべて処分業者に任せると、撤去や処分費が高額になりやすいため、事前に家族で仕分けを行い、残す物と処分する物を整理しておきましょう。
なお、解体時に行われる神事は、主に以下の4種類があり、費用は1万~5万円前後が目安です。
神事は法律上の義務ではないため、家族の考え方によって判断すれば良いでしょう。必要なものだけに絞る意識を持つことで、実家の解体費用を無理なく抑えられます。

実家をどう手放すかは、建物の状態やかけられる費用によって、最適な選択肢は人それぞれ異なります。ここでは、実家のタイプ別に判断の目安を解説します。
実家の状態が比較的良好であれば、解体せず「古家付き土地」として売却する選択が有利です。築年数が経っていても、構造がしっかりしていたり、リフォーム前提で購入したい人が見込めたりするため、建物そのものに需要が残っていることが多いです。
古家付きで売却すれば、解体にかかる数百万円を先に用意する必要がなく、自己資金の負担を抑えられます。
建物がある間は住宅用地の特例が適用されるため、売却が完了するまでの固定資産税を低く抑えやすい点もメリットです。
一方、更地にしてから売ろうとすると、解体費用を売却価格にそのまま上乗せできるとは限りません。結果として解体費用分を回収できず、手元に残る金額が少なくなる可能性があります。
実家の老朽化が進み雨漏りや腐食が目立つ状態の場合は、古家付きのままでは買主が見つかりにくいです。建物の状態が悪いケースでは、建物を解体して更地で売却することを検討してみましょう。
更地にすると、土地の形や広さが一目で分かるため、購入後の利用イメージを持ってもらいやすくなります。新築を前提に土地を探している人にとっては、解体の手間がかからない点が大きなメリットとなり、購入の対象に入りやすくなります。
ただし注意したいのが、再建築不可の土地です。建物を壊してしまうと新たに建てられず、かえって売却が難しくなる可能性があります。
実家の傷みが激しいからといってすぐに解体を決めるのではなく、土地の条件や法的制限を確認したうえで判断することが重要です。
実家に家財道具や庭木などが残ったままで、片付けや解体に手間をかけたくない場合は、不動産会社による「買取」がおすすめです。買取では、家の中が現状のままでも引き取ってもらえるケースが多く、家財を処分する必要がありません。
また、買取の場合は、解体や残置物の処分、再販に向けた手続きまでをまとめて任せられるため、売主自身が対応する作業がほとんどありません。
遠方に住んでいる人や、仕事や家庭の事情で時間が取れない人にとっては、精神的な負担を大きく減らせる選択肢です。
一方で、一般の買主に向けた売却と比べると、買取価格は低くなる傾向があります。解体費用や家財処分費を別途支払う必要がない点を考えると、トータルで見ると負担が軽くなるケースもあります。
実家の解体費用は、建物の構造や延床面積をベースにした金額に、立地条件や残置物などの個別事情による追加費用により決まります。構造別の相場感を押さえたうえで「自身の実家にはどんな条件が当てはまるか」を整理することが大切です。
実家の解体は費用面だけで判断してはいけません。更地にすると固定資産税が増える可能性があることや、再建築不可の土地では売却が難しくなる点など、解体後のリスクや将来の負担も考慮しましょう。
解体せずに古家付きで売却する、解体して更地で売る、現状のまま買取を依頼するといった選択肢があります。どの選択肢が正解になるかは、建物の状態や土地の条件などによって異なります。実家という大切な資産だからこそ、状況に合った方法を冷静に選びましょう。売却価格の査定を含めたご相談は、以下のリンクから完全無料のGMO不動産査定をご利用ください。