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住宅ローンが払えなくなったらどうなる?返済できない時の対処法・滞納からの流れも解説

住宅ローンの返済が苦しくなり「このまま滞納が続くと、競売にかけられたり自己破産したりすることになるのだろうか」と、最悪の事態が頭をよぎって不安な日々を過ごしている方もいるのではないでしょうか。住宅ローンを払えなくなると、段階的に厳しい督促が始まり、最終的には大切な家を失うだけでなく、多額の借金が残るリスクがあります。

しかし、早い段階で状況に応じた対処法を知ることで、生活を立て直すための選択肢を広げられるでしょう。この記事では、滞納から競売に至るまでの具体的な流れと、状況別の解決策のヒントを解説します。

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【理由別】住宅ローンが払えなくなったらどうすればいい?おすすめ対処法まとめ

住宅ローンが払えない原因によって、とるべき解決策は異なります。まずは以下の表で自分の状況に合う対処法を確認しましょう。

状況・理由 主な原因 おすすめの対処法
一時的な収入減 病気休職、産休・育休、残業減など ・リスケジュール(条件変更)
・返済期間の延長や、元金返済の猶予を銀行へ相談。
病気・怪我 がん、三大疾病、就業不能など ・保険適用・公的制度
・団信の特約確認、傷病手当金・障害年金の申請。
多重債務 カードローン等の借金過多 ・個人再生・リースバック
・借金の圧縮や、家を売却して現金化し賃貸で住む。
離婚 財産分与トラブル、連帯保証人など ・借り換え・売却(任意売却)
・単独名義への借り換えや、家を売って清算。
支出の増加 教育費増、親の介護費用など ・家計見直し・借り換え
・保険等の固定費削減や、低金利ローンへの借り換え。
収入回復の見込みなし リストラ、廃業、恒久的な減収 ・一般売却・任意売却
・家を手放して借金を精算し、生活をリセット。

今の自分に近い状況を把握した上で、それぞれの詳細な対応手順を見ていきましょう。

1. 【一時的な収入減】なら「リスケジュール(条件変更)」

病気による休職や産休・育休、一時的な残業減少などで収入が減ったものの、1〜2年後には復帰できる見込みがある方には「リスケジュール(条件変更)」がおすすめです。まだ滞納が3〜6ヶ月未満で「代位弁済」に至っておらず、銀行と直接話し合いができる状態であることが前提となります。

銀行へのリスケジュール相談では、主に以下の条件変更を交渉します。

  • 返済期間の延長
  • 一定期間の元金据置(利息のみの支払い)

返済期間を最長35年から完済年齢の上限まで延ばすことで、毎月の返済額を下げられる可能性があります。ただし、期間が延びる分だけ最終的な返済総額(支払う利息)は増える点には注意が必要です。早めに動くことで銀行側も柔軟に対応してくれる可能性が高まるため、滞納する前に窓口へ相談に行きましょう。

2. 【病気・怪我】なら「保険適用」や「制度の利用」

がんや三大疾病と診断された、あるいは大きな病気や怪我で働けなくなった場合に、真っ先に確認すべき防衛策です。民間保険と公的制度の両面から、以下のポイントを確認します。

  • 団体信用生命保険(団信)の特約の有無
  • 健康保険の傷病手当金
  • 障害年金の受給資格

特約(がん特約や3大疾病特約など)が付帯していれば、診断された時点でローン残高がゼロになる可能性があります。なお、特約のない一般的な団信は、死亡または高度障害状態のみが対象となります。

トラフィー

団信に特約がついているかは、すぐに保険証券を確認しましょう。

また、休業中の生活保障として、給与の約3分の2が最長1年6ヶ月にわたって支給される傷病手当金も重要なセーフティネットです。初診日から1年6ヶ月経過しても障害が残る場合などは、障害年金の対象となる可能性があります。

必要に応じて人事総務の担当者や、年金事務所に相談してみましょう。

3. 【離婚】なら「単独名義への変更」か「売却」

離婚に伴い「ペアローンを解消したい」「連帯保証人から外れたい」といったケースの対処法です。この場合、家に住み続けるか手放すかで選択肢が大きく分かれます。

住み続けることを希望する場合は、現在のローンを夫(または妻)の単独名義で借り換える必要があります。しかし、単独での返済能力が問われるため、審査に通らないことも少なくありません。その際は、以下の手段を検討します。

  • 親族からの資金援助
  • 親族間での売買

一方で、家を手放す場合は、売却して現金を分け合うのが財産分与の観点からも最もトラブルが少ない方法です。もしローン残高が家の価値を上回るオーバーローン状態であれば「任意売却」という手続きを行います。残った借金の負担割合については、言った言わないの争いを防ぐため、必ず公正証書などで法的な取り決めを残しておきましょう。

4. 【支出の増加】なら「家計見直し」と「借り換え」

子供の大学進学などの教育費や、親の介護費用などがかさみ、ローンの支払いが家計を圧迫しているケースです。収入自体は変わっていなくても、支出の増加によって家計が破綻するリスクを抱えています。

まずは徹底的な支出の見直しと、ローンの条件改善を図るため、以下のアクションを起こします。

  • 固定費の削減:通信費や不要な生命保険などを見直し浮いた資金を返済に充当
  • 公的支援の活用:奨学金や介護保険など適用可能な制度を利用して支出負担を軽減
  • ローンの借り換え:低金利のローンへ乗り換え月々の返済額と総支払額を圧縮

中でも特に効果が期待できるのが、借り換えによる月々の返済額の圧縮です。金利差が1%以上、残存期間が10年以上、ローン残高が1,000万円以上といった条件を満たせば、諸費用を差し引いても借り換えのメリットが出やすくなります。

5. 【多重債務・借金過多】なら「個人再生」か「リースバック」

収入はある程度安定しているものの、住宅ローンに加えてカードローン等の借金が多く、首が回らない状態に陥っている方に適した解決策です。法的整理と不動産の活用という、以下2つのアプローチから検討します。

解決策 特徴
個人再生(住宅ローン特則) 住宅ローンを払い続けながら、その他の借金を最大1/5〜1/10に圧縮する方法
ハウス・リースバック 家を売却して現金化(借金返済)し、賃貸としてそのまま住む方法

裁判所を通じて手続きを行う個人再生では「住宅ローン特則」を利用することで、家を手放さずに住宅ローンの返済を続けながら、その他の借金を最大5分の1から10分の1程度に圧縮できます。圧縮率のルールは以下のとおりです。

借金総額(住宅ローン除く) 最低弁済額(返済する額) 圧縮率の目安
100万円未満 全額 なし
100万円以上 〜 500万円未満 100万円 1/1 〜 1/5
500万円以上 〜 1,500万円未満 借金総額の 1/5 1/5
1,500万円以上 〜 3,000万円未満 300万円 1/5 〜 1/10
3,000万円以上 〜 5,000万円以下 借金総額の 1/10 1/10

また、今の家を不動産会社や投資家に売却して現金化し、買主と賃貸契約を結んで同じ家に住み続けるリースバックという方法もあります。まとまった現金が手に入るため、借金を一気に返済できるかもしれません。

ただし、買取価格が市場相場より安くなる傾向があり、家賃設定も割高になりやすいです。そのため利用する際は、将来の収支シミュレーションを慎重に行う必要があります。

住宅ローンが払えなくなったらどうなる?滞納から競売までの流れ

もし適切な対処をせずに滞納を続けてしまった場合、事態は時間の経過とともに深刻化していきます。

滞納期間 状況・通知 主なリスク 推奨アクション
1〜3ヶ月 督促状・催告書 遅延損害金(年14.6%)※以降の期間も同様 ・銀行への連絡
・一括納付
3〜6ヶ月 期限の利益喪失通知 ・一括返済請求
・ブラックリスト登録
・専門家への相談
・任意売却の検討
6ヶ月〜 競売開始決定通知 ・差押え
・情報の一般公開
任意売却
結末 落札・退去命令 ・強制退去
・残債の追及
・引越し
・生活再建

特に、各段階での主なリスクを確認しておきましょう。ここからは、各段階で何が起きるのかを詳しく解説します。

1. 【滞納1〜3ヶ月】督促状・催告書の送付

最初の滞納から1〜3ヶ月の間は、銀行からのアプローチが徐々に強まっていきます。当初は銀行の担当者から「入金のお願い」といった電話やハガキが届く程度です。

しかし、滞納が続くと「督促状」や「催告書」といった厳しい文面の書面が送られてくるようになり、さらには銀行への「来店依頼書」が届くこともあります。この期間のペナルティとして重要なのは、滞納した翌日からの遅延損害金の発生です。

遅延損害金の試算例(残債3,000万円・年率14.6%の場合)

1日あたりの負担額:約12,000円 1ヶ月(30日)の負担額:約36万円

本来の返済額に加えて、上記のような金額が上乗せされるため、放置期間が長くなるほど完済が難しくなります。しかし、この段階であれば、滞納分と遅延損害金を一括納付すれば正常な返済サイクルに戻すことができます。「自力再建」のラストチャンスと考え、督促を無視せずに直ちに銀行へ連絡を入れてください。

2. 【滞納3〜6ヶ月】期限の利益喪失とブラックリスト登録

日本の主要な個人信用情報機関の規定により「61日以上または3ヶ月以上の延滞」が発生した時点で、異動情報(事故情報)が登録されます。いわゆる「ブラックリスト入り」です。ブラックリストに登録されると、以下のような不利益が生じます。

  • 新規のクレジットカード作成ができない
  • 新たなローンの借入が審査で落とされる
  • 携帯電話の分割払いができなくなる

さらに恐ろしいのが、同時に届く「期限の利益の喪失通知」です。期限の利益の喪失とは、契約に基づき「分割で支払う権利」が剥奪されたことを意味します。つまり、残っている住宅ローンの全額を、一括で返済することが法的に確定してしまいます。銀行の窓口で「毎月の支払いを待ってほしい」と相談しても、受け付けてもらえません。

3. 【滞納6ヶ月以上】競売開始決定と強制退去のリスク

滞納が半年を超えると、いよいよ法的な強制手続きが執行されます。債権回収会社などが、民事執行法に基づき裁判所へ「不動産競売の申立て」を行います。

裁判所がこれを受理すると「競売開始決定」が通知され、法的な差押えの効力が発生します。自分の意志で家を自由に売却することはできなくなり、以下のような手続きが強制的に進められます。

  1. 執行官と不動産鑑定士による現況調査(自宅への訪問や室内撮影)
  2. 競売物件情報サイト等での自宅情報の一般公開
  3. 入札による落札者の決定と所有権の移転

退去に応じない場合は、裁判所の「引渡命令」が出されます。最終的には、強制執行によって鍵が交換され、荷物が強制的に運び出されるという結末を迎えます。

住宅ローンが払えなくなったときの3つのNG行動

焦りや恐怖から誤った行動をとってしまうと、取り返しのつかない事態に陥ります。絶対に避けるべきNG行動を確認しておきましょう。

1. 銀行からの連絡・督促を無視して放置する

銀行からの電話や郵便物を無視することは、最もやってはいけない行動の一つです。連絡無視は、単に忙しいからではなく「返済の意思がない」「悪質である」とみなされます。

その結果、銀行側の事務手続きが早まり、以下のような最悪の事態への時計の針を進める要因となってしまいます。

  • 保証会社への代位弁済請求
  • 裁判所への競売申立て

早期の段階であれば交渉できたはずの権利を、自ら放棄する行為にもなり得ます。督促状が来る前に自ら連絡し、誠実に現状の事情を説明するほうが、柔軟な対応をしてもらいやすくなるでしょう。

2. カードローンなど新たな借金をして返済する

当面の住宅ローンの支払いを乗り切るために、別の場所からお金を借りてくるのは非常に危険です。金利1%未満の住宅ローンを返すために、金利が15%を超えるようなカードローンや消費者金融で借金をするのは、経済的な合理性が全くない行為です。

一時しのぎにはなるかもしれませんが、高金利によって借金総額は雪だるま式に膨れ上がります。数ヶ月もすれば借入限度額に到達し、破綻の末路をたどることになるでしょう。

結果として多重債務に陥り、家を売却する「任意売却」すら選べず、自己破産以外の選択肢が完全に消滅してしまいます。「借金を返すための借金」は、事態を悪化させるだけですので絶対にやめてください。

3. 問題を先送りにして夜逃げを考える

精神的に追い詰められると「遠くへ逃げれば解決する」と考えがちですが、これは大きな間違いです。現代では行政のネットワークにより、居場所は容易に特定され、以下のような更なるリスクが加わります。

夜逃げによる深刻なリスク

  • 消滅時効の中断
  • 自宅の安値売却
  • 保証人への請求

債権者が裁判所に訴えを起こすと時効が中断されるため、借金が自動的に消えることはありません。留守の自宅はそのまま競売にかけられますが、市場相場よりも著しく低い価格で売却されるのが通例です。さらに残った借金は、連帯保証人である家族へ一括請求されます。大切な人の人生を壊さないためにも、弁護士などへ相談し、法的整理で再出発の道を探るのが賢明な判断です。

【どうしても住宅ローンが払えない】家を手放す前にまず確認すべきこと

さまざまな対処法を検討した結果、どうしても住宅ローンを払い続けるのが困難で、売却を視野に入れる場合もあるでしょう。しかし、行き当たりばったりで家を売ろうとすると失敗します。まずは、家の価値とローン残高のバランスから、自分に合った売却方法を見極める手順を踏むことが重要です。

1. 銀行の「残高証明書」等で正確なローン残債を把握する

解決に向けた第一歩は、現在の借金の大きさを正確に知ることです。記憶に頼ったり、数年前の手元の古い資料を見たりするのではなく、銀行から定期的に送られてくる最新の「ローン残高証明書」や「返済予定表」を必ず確認してください。

もし、すでに滞納が始まっている場合は注意が必要です。記載されている元金だけでなく、日割り計算の遅延損害金が多額に加算されている可能性があります。その場合は、以下の対応をとります。

  • 銀行の窓口へ直接問い合わせる
  • コールセンターで確認する

現時点での一括返済総額がいくらになるのかを、正確に把握することが重要です。

2. 「不動産一括査定」を利用して自宅の「実勢価格」を知る

残債の金額が分かったら、次は「今の家がいくらで売れるのか」を調べます。ここで重要なのは、固定資産税評価額や、ポータルサイトに掲載されている売主の希望価格を参考にしないことです。

実際に市場で成約するシビアな金額である「実勢価格」を知らなければ、資金計画の判断を誤ってしまいます。実勢価格を知るためには、不動産会社に査定を依頼しましょう。

査定依頼時のポイント

「机上査定」を選べば、不動産業者が家に出入りすることもないため、近所に知られずに水面下で売却の準備を進めることが可能です。

1社だけの査定は安く見積もられるリスクがあるため、複数社の査定額を比較できる「不動産一括査定」を利用してください。

3. 「残債」と「査定額」を比較して解決策(売却方法)を決める

正確な残債と査定額が出揃ったら、その2つの数字を比較して自身の状態を判定します。この判定結果こそが、とるべき解決策を決める絶対的な基準となります。

判定 状態 アクション
アンダーローン(売却額 > 残債) 完済して手元にお金が残る 「一般売却」を推奨。不動産会社に仲介を依頼し、新生活資金を確保して売却する。
オーバーローン(売却額 < 残債) 売っても借金が残る 「任意売却」を推奨。通常の売却は不可。実績のある専門会社へ相談し、銀行交渉を開始する。

査定額が残債を上回るアンダーローンであれば、通常の一般売却でローンを完済できます。手元に残った資金を、新生活に充てることも可能です。

一方、残債の方が多いオーバーローンの場合は、銀行の許可を得て売却する「任意売却」という専門的な手続きが必要になります。自分の現在地を知ることで、次にとるべき的確なアクションが見えてくるはずです。

まとめ

住宅ローンの返済が滞ると、遅延損害金が膨らみ、最終的には競売によって家を失うだけでなく、残った借金に苦しめられる可能性があります。督促を無視したり、借金を重ねて返済に充てたりするのは、事態を悪化させるだけの絶対にしてはいけない行動です。

大切なのは、一人で抱え込まずに早急に行動を起こすことです。収入減や病気など、払えなくなった理由に合わせて、銀行への条件変更相談や制度の利用、あるいは売却による清算など、ご自身に最適な対処法を選択してください。

家を手放す覚悟を決めたなら、まずは「残債」と「今の家の価値」を正確に把握することが重要です。手遅れになる前に不動産の一括査定を利用して実勢価格を確かめ、生活再建に向けた第一歩を力強く踏み出しましょう。

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