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一棟アパートの売却を成功させる方法!タイミングや税金・費用な...
「マイホーム用の土地を探しているけれど、よく耳にする切土や盛土って何が違うの?」「造成された土地って本当に安全なの?」土地探しでそんな疑問や不安をお持ちではありませんか?
この記事を読めば、以下の3つのポイントが明確になります。
専門知識がない方でも理解しやすいように、図解を交えながらわかりやすく解説します。ぜひ最後までお読みいただき、あなたの理想のマイホーム実現にお役立てください。
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【このパートをまとめると】
切土(きりど)とは、傾斜のある土地を削り平らな地盤面を造ること。一方、盛土(もりど)とは、傾斜のある土地に土を盛って、平らな地盤面を造る工事方法のことです。地盤の安定性や災害リスクに違いがあり、土地を選ぶうえで重要なポイントです。
土地を探している際、不動産会社や住宅会社の説明のなかに「切土」「盛土」という言葉を耳にすることがあります。これらは、傾斜地や凹凸のある土地を、宅地や建物を建てやすいように平坦化する造成工事の基本的な手法のことです。
どちらも土地を平らにする工事ですが、切土と盛土では、施工方法も地盤の安定性も異なります。この違いを正しく理解することが、将来も安心して生活できる土地選びの第一歩となるでしょう。
切土(きりど)とは、文字通り、元の地盤を削り取って平坦な土地を造成する方法です。たとえば、山の斜面や丘陵地の一部を切り崩して、宅地に整備する場合などに行われます。
切土の最大の特徴は、自然の力で長い年月をかけて圧密・安定化した地盤をそのまま利用できる点です。元々の地山であれば、地盤の締まりが良く、不同沈下や地盤沈下のリスクが比較的少ないため、宅地として安心感があります。
一方、盛土(もりど)とは、低地や谷などに土砂を運び入れて積み上げ、地盤面を高くする工事です。谷間を埋めたり、低い土地を周囲と同じ高さにかさ上げしたりする場合などに盛土工事が行われます。
盛土は、切土に比べて、比較的短期間で広範囲の土地を平坦化できるメリットがあります。ただし、盛土部分は新たに人工的に積み上げられた地盤であるため、しっかりと締め固め(転圧)が行われていないと、地盤沈下や地震発生時に崩落のリスクが高まります。特に、盛土に使われた土の種類(砂質や粘土質など)や施工管理の精度によって、安全性が大きく左右されます。造成直後は問題なくても、時間の経過とともに徐々に不均衡に沈下が進むこともあるため、注意が必要です。
切土と盛土は、どちらも土地を平らにするための工事ですが、その性質は大きく異なります。
特徴 | 切土 | 盛土 |
造成方法 | 元の地盤を削り取る | 土砂を積み上げて盛る |
地盤の質 | 元の地山の固い地盤 | 人工的に作られた地盤(締め固めが重要) |
安定性 | 比較的高い | 締め固め不足・土質により不安定になる |
主な用途 | 丘陵地や傾斜地の開発 | 低地のかさ上げ・谷の埋め立て・広範囲な宅地造成 |
留意点 | 法面(のりめん)の保護が必要、工事費が高め | 地盤沈下、液状化・滑動崩落のリスクがあり、排水対策が重要 |
このように、切土と盛土では、地盤の安定性が異なり、将来の暮らしやすさに直結する可能性があります。土地を選ぶ際には、どちらの方法で造成された土地なのかを把握することが欠かせません。
【このパートをまとめると】
切土は、地盤の安定性が高く、不同沈下や液状化のリスクが低いのが最大のメリットですが、工事費用や法面処理の管理負担がデメリットになる場合もあります。
切土で造成された土地は、一般的に「地盤が安定した土地」と評価されることが多いですが、メリットばかりではありません。購入後に想定外の問題が起こらないように、デメリットや注意点も理解しておきましょう。
切土の最大の魅力は、やはりその地盤の安定性にあります。
新築住宅の瑕疵保険でも、不同沈下は地盤事故の原因の一つとされており、切土の地盤では、相対的に発生リスクは低いとされています。
一方で、デメリットや注意すべき点もあります。
・法面の勾配を緩く設計する
・コンクリート擁壁の設置
・植生(芝、防草シートなど)による表面保護
これらの法面の維持管理コストは、造成後も継続的にかかる場合があります。
【このパートをまとめると】
盛土は、傾斜地や低地を平坦に整備しやすい反面、地盤沈下や液状化、土砂災害のリスクがあります。特に、大規模盛土造成地では注意が必要です。
切土とは対照的に、盛土は土を積み上げて土地を平坦化する造成方法です。メリットもありますが、地盤の安定性や災害リスクについて、注意すべき点が多いのが特徴です。
盛土のメリットとして、以下の点が挙げられます。
盛土の土地には、以下のようなデメリットや危険性があるため、土地購入時には十分に確認しておく必要があります。
【このパートをまとめると】
土地の見た目だけで造成方法を判断することは難しいため、ハザードマップや造成時の図面、専門家による地盤調査を通じて慎重に確認することが重要です。
購入を検討している土地が切土なのか盛土なのか、あるいは両方が混在しているのかは、購入後の安全性や地盤リスクに直結します。しかし、現地を見ただけでは判断が難しいため、この章では見分け方と確認方法について解説します。
まずは現地を訪れて、周囲の状況を観察してみましょう。あくまでも予測レベルですが、造成状況を推測する材料となります。
注意点: これらの観察ポイントはあくまで手がかりにすぎません。見た目だけでは、切土か盛土かを確実に判断することは困難です。専門家による詳細な調査が不可欠であることを念頭に置いてください。
現地調査と合わせて、公的な資料や不動産会社からの情報を活用しましょう。
また、ハザードマップポータルサイトでも土地の特徴・成り立ちを確認できます。他にも、各自治体の都市計画課や建築指導課では、造成許可の履歴や擁壁工事の履歴が確認できる場合があります。
[参考リンク: 国土交通省 大規模盛土造成地マップ (実際のリンクを挿入)]
現地や資料で調査しても不明点がある場合には、専門家による地盤調査を検討することをおすすめします。
監修者コメント
現地での見た目や営業担当者の説明だけでは地盤の深部情報や将来的なリスクを判断できないケースもあります。専門家による地盤調査は、調査費用はかかるものの、長く暮らすうえで将来の安心と資産価値を守る投資として考えることも必要です。
【このパートをまとめると】
切土・盛土の造成費用は、土地の状況や工事規模で大きく変動します。特に、地盤改良や擁壁工事が必要な場合は、予想以上の追加費用も考慮しておく必要があります。
土地の造成工事費は、切土・盛土のいずれの場合も、工事の規模や現地の状況によって大きく変動します。ここでは、造成工事の一般的な目安と費用を左右する要因について解説します。
切土工事の費用は、主に掘削する土の量や種類、掘削した土の運搬・処分費用によって決まります。
これらの費用はあくまで一般的な目安であるため、実際の工事費用は現地の状況や業者によって大きく異なる点に注意が必要です。必ず複数の業者から見積もりを取り、作業内容と費用の詳細を比較・検討するようにしましょう。
※実際の売却活動では、不動産会社ごとに提示される査定額や提案内容に差があります。
盛土工事の費用は、使用する土砂の種類や量、運搬距離、施工管理の精度によって変動します。
盛土の場合も、費用はケースバイケースです。特に、良質な土を遠方から運搬する必要がある場合や、大規模な擁壁が必要な場合は高額になる傾向があります。
切土・盛土の費用に影響を与える主な要因をまとめると以下のようになります。
資金計画を立てる際には、これらの要因を考慮し、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。
【このパートをまとめると】
盛土規制法は、宅地造成や盛土などを規制し、がけ崩れや土砂流出による災害を防ぐための法律です。自分の土地が規制区域内かを確認し、適正な許可・工事管理を行うことが必要です。
切土や盛土による宅地造成は、私たちの安全と暮らしに直結する工事です。これを適正に管理するために、国が定めた法律が「宅地造成及び特定盛土等規制法」、通称「盛土規制法」です。2021年の熱海土石流事故を機に、従来の宅地造成等規制法が抜本的に改正され、規制が大幅に強化されました。
盛土規制法の主な目的は、宅地造成に伴うがけ崩れや土砂の流出による災害を防止し、国民の生命・財産を保護することです。具体的には、一定規模以上の切土や盛土を行う場合に、都道府県知事などの許可が必要となることや、造成地の安全性を工事計画段階から管理するための技術的な基準などが定められています。
規制対象となる区域に、「宅地造成工事規制区域」と「特定盛土等規制区域」があります。
購入を検討している土地や、所有している土地がこれらの規制区域に該当するかどうかを確認することは非常に大切です。
検討している土地が規制区域内にある場合や、将来的に造成工事を計画している場合などは、以下の点に注意が必要です。
盛土規制法は、一見すると複雑に感じるかもしれませんが、私たちの安全な暮らしを守るための重要な法律です。不明な点があれば、不動産会社や建築士、自治体の担当窓口に相談し、必ず確認するようにしましょう。特に、古い造成地を購入する際は、過去の造成許可履歴や安全性が確認できる書類が存在するかも重要なポイントの一つです。
【このパートをまとめると】
安全な土地選びには、地盤の種類だけでなく、ハザードマップ・過去の災害履歴の確認、専門家への相談が不可欠です。
「切土だから安心」「盛土だから危険」と単純に分類することはできません。この章では、安全な土地を選ぶためのポイントをいくつかご紹介します。
まずは、その土地が切土なのか盛土なのか、あるいは自然のままの地盤(自然地盤)なのかを把握することが大切です。
各自治体が公表しているハザードマップは、必ず確認すべきです。
現地周辺の状況や過去の土地利用履歴も重要な情報源です。
土地選びは、安全性や資産価値の面で非常に重要です。不安点や疑問点がある場合は、専門家の評価を活用しましょう。
売主の協力が必要となる場合もありますが、土地の安全性は、契約前に可能な限り確認することがポイントです。後に地盤改良工事が必要となるとしても、それを踏まえた資金計画を立てる必要があります。
この記事では、土地選びの際に押さえておきたい「切土」と「盛土」の違いからメリット・デメリット、安全性の確認方法、費用相場、関連法規まで幅広く解説してきました。
改めてポイントを整理すると、
土地選びは、家づくりの成功を左右する大切な第一歩です。「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、ご自身で情報を集め、理解を深めるとともに、不安な点や専門的な判断が必要な場合は、不動産会社や建築士などの専門家などに相談しましょう。
この記事が、あなたの理想の住まいづくりの一助となれば幸いです。