【駐車場経営は儲からない?】初期費用や平均年収、失敗しないためのポイントを解説

駐車場経営は儲からない?

一般的に駐車場経営はアパート建築などほかの選択肢と比べて収益性に劣るといわれています。確かに、(立体駐車場は別として)敷地の平面利用が前提の駐車場は収入面で見るとあまり魅力的な選択肢ではないようにみえます。

しかし、相続した土地など“使用していない”“余っている”土地の活用方法としては手軽に始めることができるため、副業として駐車場経営をする方が多いです。また、ケースによっては、ほかの選択肢よりも収益性で優位になる場合もあります。

駐車場経営のメリット

駐車場経営をするメリットは、主に以下の4つです

  • 初期費用が少ない
  • 狭い土地でも始められる
  • 管理しやすい
  • 他の活用への切り替えが容易

駐車場経営を検討している方はまず、メリットについて把握しておきましょう。次の章でそれぞれのメリットについて詳しく解説します。ぜひご覧ください。

初期費用が少ない

駐車場経営は、アパート経営のように建物を建てる必要はありません。そのため、初期費用が少なくハードルが低いのがメリットです。

土地の状態にもよりますが、すでに整備されている場所で月極駐車場を経営するなら、区画を用意するだけで始められる場合もあります。また、コインパーキングを経営するには機械が必要ですが、建物を建てる場合と比較すると初期費用は大幅にカットできるでしょう。

狭い土地でも始められる

駐車場経営は、車を止めることのできる広さがあれば始められます。そのため、アパートの建築ができないような狭い土地でも経営が可能です。

また、土地や道路の問題から建物の建築ができない場所であっても、駐車場経営はできます。土地の広さ、形を問わず始められるのは大きなメリットとなるでしょう。

管理しやすい

管理がしやすいのも、駐車場経営のメリットです。駐車場経営には大規模な修繕などの手間がかかる可能性は低くなります

管理として必要なのは、設備点検・清掃・トラブル対応です。自宅の近くで経営をおこなう場合、管理は難しくなく少ない手間で収益が得られます。また、経営する駐車場が遠方であっても管理業務を業者に委託することで手間を省けるでしょう。

他の活用への切り替えが容易

アパート経営や戸建て住宅を建築したい場合でも、駐車場経営なら切り替えが容易です。建物などの解体するものはなく、すぐに工事に着手できます。

アスファルト等の舗装がされている場合でも建築物に比べればはるかに安い費用で解体撤去が可能です。また、居住系・商業系不動産と違い立ち退きも容易で、将来的に土地を売却する場合も、駐車場としても土地利用はメリットとなります。

駐車場経営のデメリット

たくさんのメリットがある駐車場経営ですが、デメリットもあります。駐車場経営の主なデメリットは、以下の3つです

  • 減税・節税の対象にならない
  • 収益性が低い
  • 立地によって収益が左右される

経営するためには何かしらの費用がかかるため、デメリットについてもきちんと把握しておく必要があります。次の章でデメリットの詳細について解説するので、確認しておきましょう。

減税・節税の対象にならない

駐車場は、固定資産税や相続税などの減税の対象になりません住宅ではないため固定資産税の減税対象外であり負担が大きくなります

相続する場合でも更地としての評価となるため、評価減にならず通常通りの相続税を支払わなければなりません。また、機械を設置しない場合は減価償却するものがないため必要経費がほとんどなく、所得税の対策にもならないでしょう。

収益性が低い

収益性が低いのも、駐車場経営のデメリットです。土地の広さや立地条件にもよりますが、アパート経営と比較すると一般的に収益性は低くなります。アパートを建築できる広さの土地の場合、得られる収益には大きな差ができるでしょう。

ただし、固定資産税分の収益程度が得られれば十分ということで更地で何もしないよりは駐車場経営をするという判断をされる土地所有者は多いと思います。

立地によって収益が左右される

アパマン経営同様、駐車場経営も、立地によって収益が大きく左右されます。特に、コインパーキング経営では如実に差が生じます。ニーズが高く、利用者も多い駅前や観光地では時間当たり単価の高いコインパーキング運用による収益は大きくなります。

一方、郊外の市街地など余剰の駐車スペースが数多くある場所では利用者が少なく収益も低くなりがちです。初期費用の少ない駐車場経営とはいえ立地に合った選択肢であるかどうかの判断が必要です。

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駐車場経営で失敗しない5つのコツ

駐車場経営は初期費用も低く、大きく損をする可能性は低いといえます。ポイントを把握しておかなければ、経営に失敗することもあるでしょう。ここでは、駐車場経営で失敗しない以下の5つのコツを紹介します。

  • 固定資産税の安い土地を選ぶ
  • 需要の高い土地を調べる
  • 無駄の少ない土地を活用する
  • 月極とコインパーキングの特徴を押さえておく
  • 実質利回りで計算する

土地を有効活用して収益を発生させるためにも、きちんとコツを押さえておきましょう。5つのコツの詳細を解説していくのでチェックしてください。

固定資産税の安い土地を選ぶ(建築等の土地利用までのつなぎ運用の場合を除く)

駐車場経営をするときは、固定資産税の安い土地を選びましょう。駐車場経営に必要な費用の中で最も高額となるのが固定資産税です。固定資産税は同じ地域でも裏通りなど少し移動するだけで大きく異なります。固定資産税が安くなれば、その分利益が大きくなりやすいです。

また、建物を取り壊して駐車場経営をする場合は、現状の6倍程度の固定資産税が必要となることを想定しておくとよいでしょう。

需要の高い土地を調べる

駐車場経営は、利用者がいなければ収入を得ることはできません。そのため、あらかじめ需要の高い土地を調べておくのがおすすめです。

駐車場経営を考えている土地の周辺にどれくらいの駐車場があるか調べれば、需要があるか把握できます。しかし、駐車場が多すぎる場合は現地を訪れて、どれくらいの利用者がいるのか確認しましょう。

無駄の少ない土地を活用する

駐車場経営では、限られた土地の中でできるだけ多くの駐車スペースを確保することが重要です。レイアウトによって駐車できる台数は大きく異なります。

ただし、駐車できる台数だけに注目していると車が停めにくい駐車場となる可能性もあるため注意してください。利用者が使いやすく、できるだけ多くの台数が停められるようなレイアウトを目指しましょう。

月極とコインパーキングの特徴を押さえておく

駐車場経営をするときは、月極駐車場とコインパーキングの特徴について押さえておきましょう。どちらも駐車スペースを貸し出してその利用料金をもらう方法です。しかし、立地条件などによって利用者のニーズは異なります。

自分が駐車場経営をしようと思っている場所が、月極とコインパーキングのどちらに向いているのか判断することが大切です。

「実質利回り」で計算する

駐車場経営をするときは、「実質利回り」で計算しましょう。実質利回りとは、土地価格だけでなく設備・工事費や固定資産税、管理料なども計算に含める利回りのことです

特に、駐車場経営の管理を業者に委託する場合は実質利回りで計算しておくことが重要となります。また、土地を購入して駐車場経営をするときも、古家の解体費用や土地の整備費用が必要なため実質利回りを計算した上で購入するか判断しましょう。

まとめ

駐車場経営は、初期費用も少なく始めるためのハードルは低いですが、その分利回りは小さくなりがちです。しかし、下準備をきちんとおこなえば経営に成功し、安定した収益を得ることができます

リスクが低いからと安易な気持ちで始めるのではなく、駐車場経営についてきちんと学んだ上で経営を始めましょう。

監修者コメント
⼀般的な駐⾞場の区画⼨法は、間⼝約2.5m×奥⾏約5.0m が標準とされます。ただし、ゆとりある区画とする場合や、前⾯道路が狭く⼊出庫の難易度が⾼い場合には、間⼝3.0m 程度を確保することが望まれます。また、縦列駐⾞とする場合には、間⼝7.0m 程度が必要になります。さらに、駐⾞場内に⾞路を設ける場合には、幅員4〜5m 程度を確保するのが⼀般的です。
このように、同じ敷地⾯積であっても、⼟地形状や道路付けの条件によって確保できる駐⾞台数は⼤きく変わる点に注意が必要です。加えて、企業への⼀括貸しなどでは、⾞両を奥と⼿前に並べて使⽤するケースも⾒られます。
⼀⽅、駐⾞場利⽤と他⽤途との経済性⽐較は、キャッシュフローベースで⾏うことが重要です。具体的には、年間総収⼊ × 想定稼働率 − 運営費 = 営業純利益(NOI)
そこからローン返済額を差し引いた税引前キャッシュフロー、さらに所得税・住⺠税・事業税を控除した税引後キャッシュフローを基準に判断します。
⼀般に、建築コストに対して賃料⽔準が低いエリアでは駐⾞場利⽤が有利となりやすく、逆に賃料⽔準が⾼いエリアでは建築敷地としての活⽤が優位となるケースが多いと⾔えるでしょう。
猪俣淳
猪俣淳

株式会社アセットビルド 代表取締役

「誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略」他著書多数

CCIM-JAPAN(全米不動産投資顧問協会日本支部)2018年度会長/認定インストラクター
IREM-JAPAN(全米不動産管理協会日本支部)理事/認定インストラクター

一級建築士/CCIM(認定商業不動産投資顧問)/CPM(認定不動産経営管理士)ほか不動産・建築・賃貸管理・投資・金融・保険・相続の各分野で32の資格を保有。

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