土地売却は大きく分けると、下記の10ステップで進んでいきます。
それぞれのステップでどのようなことをおこなうのか、詳しく見ていきましょう。
土地売却を行おうと思ったら、まず周辺の土地の相場を調べましょう。不動産会社に査定依頼をおこなう前に相場を把握しておくと、査定額が適正か判断できます。
土地の相場は、以下の4つの方法で調べることが可能です。
面倒かもしれませんが、少しでも高く売却するために、必ず相場感を把握しておきましょう。
土地の相場感を身につけたら、実際に不動産会社に査定を依頼します。査定には下記の2つの方法があるので、それぞれの特徴をご覧ください。
簡易査定は、いくつかの情報を教えるだけで簡単に査定をおこなえます。しかし、現地に行ってみないとわからない情報が多いことから、正確な査定額が出ないデメリットがあります。
そのため、土地売却を前向きに検討しているなら、より正確な査定額が算出される訪問査定を選ぶようにしてください。
また、査定額は不動産会社に応じて異なります。できるだけ良い条件で売却活動を行うためにも、査定は複数の不動産会社に依頼しましょう。依頼する会社の目安は4社から5社です。
自分に合った不動産会社が見つかったら媒介契約を結びます。不動産売却の媒介契約は3種類あり、どの契約方法を選ぶかによって売却の自由度や売却活動の活発さが異なります。
下記にそれぞれの媒介契約の特徴をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
どの契約方法が良いかは、所有している土地やご自身の状況によって異なります。それぞれの契約のメリットとデメリットを加味して、適切な契約方法を選択しましょう。
隣地との境界線が確定していない場合は、土地の測量を依頼します。なぜなら、土地を売却する際には、境界線を示す境界標と測量図を買主に確認してもらう必要があるからです。
土地の測量は土地家屋調査士に依頼しましょう。既に境界標と測量図がある場合には、このステップは不要です。
ここまでのステップを踏んだら、いよいよ売却開始です。売却を開始する際には、不動産会社の営業担当者と戦略を練る必要があります。
より良い戦略を立てるためにも、以下の情報やご自身の希望をしっかりと伝えておきましょう。
【不動産会社の営業マンに伝えること】
売主の本当の希望がわからないと、優秀な営業担当者でも良い販売活動ができません。土地売却を成功させるためにも、細かな点や言いにくいことまでしっかりと要望を伝えましょう。早く売却をして現金を手に入れる事情などがあれば、販売価格を控えめにしたほうが有効ですし、できる限り高く販売したいなら、買い手を見つけるには時間を要するものと考えておきましょう。
不動産会社は、ネットやチラシを駆使して買主を見つける販促活動をおこないます。この間、売主は不動産会社からの販売活動報告書をしっかりと確認しましょう。
販売活動に問題がある場合や想定よりも問い合わせが少ない場合には、その理由をしっかりと営業担当者に確認してください。売り出し価格に問題がある場合には、早急に価格の見直しをおこないましょう。
土地の購入希望者が現れたら、契約時期や金額などの条件交渉をおこないます。条件交渉時は不動産会社が中間に入り、売主と買主の意見がまとまれば無事契約です。購入希望者との条件交渉では以下の内容がよく見られます。
【条件交渉の内容】
土地売却では、条件交渉がほとんどの場合であるので、事前にどの程度交渉に譲歩できるか決めておくとスムーズです。
条件交渉に売主と買主の双方が合意したら、売買契約の締結です。売買契約は、不動産会社で営業担当者・買主・売主の三者が集まっておこないます。
契約には、身分証明書・実印・印鑑証明書・登記識別情報・印紙代・仲介手数料が必要になるので、事前に用意しておきましょう。下記に売買契約の流れをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
【売買契約の流れ】
三者が不動産会社に集まれない場合には、不動産会社が売主と買主のそれぞれの自宅に契約書を持ち込んで契約を締結させる「持ち回り契約」も可能です。
売買契約書には、以下の事項が記載されています。
【売買契約書に記載されている事項】
一度取り交わした契約は変更できないので、契約書の内容をしっかりと確認しておきましょう。
引き渡し当日には、買主が売主に売却金額の残金を支払います。それと同時に、売主は買主に土地に関する書類を渡しましょう。
無事に引き渡しが完了したら、その日のうちに土地の名義変更も行います。土地の名義変更は個人でもおこなえますが、司法書士への依頼が一般的です。
司法書士に依頼した場合、その日中に法務局へ名義変更の申請をおこないます。法務局が名義変更を受け付けている時間は平日8時30分から17時15分までであるため、引き渡しは平日の早い時間帯におこなわれることが多いです。
土地売却で売却益が出た場合、税金がかかるので確定申告が必要です。確定申告をおこなうタイミングは、土地売却をした翌年の2月16日から3月15日です。
確定申告をおこなわないと脱税行為とみなされてしまうため、注意してください。また、控除を利用する場合にも必ず確定申告が必要になります。
相続した土地を売却する際には、通常の土地の売却とは異なるステップを踏みます。
【相続した土地を売却する際の流れ】
それぞれのステップを把握しておきましょう。
まずは遺産分割協議からおこないます。
遺産分割協議とは、相続人同士で財産の分割について話し合うことです。これは、相続人が複数人いる場合におこなわれます。
また、遺産分割協議では、遺産分割協議書という、話し合いの内容を明文化した書類を作成します。この書類は専門家に作成してもらうことが一般的なので、行政書士・司法書士・税理士・弁護士の誰かしらに相談をしましょう。
遺産分割協議書には以下の内容が記載されています。
【遺産分割協議書の内容】
相続登記とは、相続した土地の所有権の登録を相続人に変更することです。2024年からは義務となるため、相続したら必ずおこなわなくてはいけません。
具体的に行うことは以下の通りです。
【相続登記で行うこと】
相続登記は自分でもできますが、初めてで分からないことが多いという人は司法書士に相談することをおすすめします。
遺産分割協議と相続登記が完了したら、相続した土地を売却していきます。土地の売却自体は先ほどの章で解説した流れと同じです。
ただし、不動産会社には、相続した土地である旨を伝えておきましょう。そうすることで、瑕疵の確認や権利書類など不動産会社が念のため確認してくれます。
無事に売却ができたら売却益を相続人で分割しましょう。遺産分割協議書の内容に沿って、事前に決めている割合で分割していきます。
土地売却には、仲介手数料をはじめとした手数料や税金がかかります。下記に、土地売却の手続きにかかる費用をまとめたのでご覧ください。
それぞれの費用について、詳しく見ていきましょう。
一般的に、土地売却をする際には不動産会社に仲介をしてもらいます。不動産会社を介して、無事に売主と買主の取引が成立した場合の成功報酬が仲介手数料です。
仲介手数料は、法律で契約金額に応じた上限が定められています。下記に契約金額ごとの上限をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
多くの不動産会社の仲介手数料は上限ギリギリとしていますが、なかには上限以下の費用で仲介をしてくれる場合もあります。
しかし、仲介手数料が安い場合には、販売促進活動が活発でない・経験や実績が低いなどの問題が発生する可能性が高いです。そのため、一概に仲介手数料のみで不動産会社を判断せず、実績や営業マンの腕で選ぶようにしてください。
売却したい土地にローンが残っている場合、一度ローンを完済して抵当権を抹消しなければいけません。抵当権抹消には登録免許税が発生し、不動産1件あたり1,000円の費用がかかります。
また、抵当権抹消は司法書士への依頼が一般的です。このため、抵当権抹消をおこなう場合には、登録免許税の他に2〜3万円の司法書士費用も加味しておきましょう。
隣地との境界線が定かでない場合や土地の正確な測量図がない場合には、土地測量の費用もかかります。土地測量は土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。
土地測量では、測量の他にも調査や書類作成もおこなって貰えます。費用は1つの土地につき30〜40万円です。
印紙税は、売買契約をはじめとした経済取引に伴う契約書などを作成した際にかかる税金です。契約金額に応じて金額が異なります。以下に、契約金額に応じた印紙税の金額をまとめたので、ご確認ください。
なお、電子契約の場合には、印紙税が不要となります。
土地を売却して売却益が発生した場合、譲渡所得税がかかります。譲渡所得税は純粋な売却価格に対して課税されるのではなく、土地の取得費や土地売却にかかった費用を差し引いた譲渡所得にかかります。
下記に、譲渡所得の計算方法をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
譲渡所得=土地の売却金額-(土地の取得費+土地の売却にかかった費用)
上記で算出された譲渡所得に税率をかければ、譲渡所得税が計算できます。税率は、不動産の所有年数に応じて以下の通りです。
所有期間は不動産を売却した年の1月1日時点で計算します。所有期間が5年以下と6年以上では大きく税率が異なるので、不動産を売却するタイミングに気をつけましょう。
譲渡所得に対しては、住民税もかかってきます。この時、住民税は譲渡所得税と同じく、短期譲渡所得・長期譲渡所得で税率が異なります。
【譲渡所得に対する住民税の税率】
例えば、譲渡所得が1,000万円で長期譲渡所得の場合には、50万円が住民税として課せられます。
復興特別所得税とは、譲渡所得にかかる税金の1種で、2011年3月11日の東日本大震災の復興のために徴収されている税金です。平成25年1月1日〜令和19年12月31日の間に生じた譲渡所得が課税対象となります。
こちらも譲渡所得税や住民税と同様、以下のように短期譲渡所得と長期譲渡所得で税率が異なります。
土地売却の手続きには、数多くの書類が必要になります。以下に必要な書類をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
ここでは、それぞれの書類の意味や取得方法を詳しく解説していきます。
土地売却をおこなう際、はじめに売主本人の確認書類を用意しましょう。本人確認書類には、身分証明書・住民票・実印・印鑑証明書が必要です。
土地の名義人である売主が複数いる場合には、全員分の書類を用意します。住民票については、登記上の住所と現在の住所が異なる場合にのみ必要です。
印鑑証明書は、発行から3か月以内のものが必要になるので、期限を加味した上で発行してください。
登記済権利書とは、土地の権利書のことです。法務局から土地の所有者に交付される書類で、登録名義人が所有主であることを証明します。
売却する土地を平成17年以降に取得している場合には、登記済権利書ではなく登記識別情報が発行されているケースもあります。この場合には、登記識別情報を用意しておきましょう。
固定資産税納税通知書と固定資産税評価証明書は、市区町村の役場や都税事務所から発行される書類です。
売却した土地は、売主と買主の双方で税負担をする必要があります。固定資産税納税通知書と固定資産税評価証明書は、年税額の確認ができる書類であるため、税負担割合の清算に必要です。書類は最新のものを用意しましょう。
測量図や境界確認書は、土地の正確な境界や広さを明記してある書類です。古い土地を売却する場合、隣地との境界線があいまいになっていることが多く、そのままでの売却は購入後のトラブルを招く原因になります。
そのため、土地売却の際には3年以内に作成された測量図や境界確認書を用意するようにしましょう。
土地売却の手続きには、いくつかの注意点があります。下記に注意点をまとめたので参考にしてください。
土地売却に失敗しないためにも、必ず注意点を押さえておいてください。
1点目の注意点はローン残債についてです。土地を売却する際には、金融機関にローン残債の支払いをおこない、抵当権を解除する必要があります。
多くの土地売却では、買主から土地の売却金額を受け取ったタイミングでローンを完済します。しかし、土地の売却金額がローン残債を下回る場合には、抵当権の解除はおこなえません。
抵当権が解除できない土地は売却できないので、売却金額でローン残債が賄えない場合は、別途返済するための資金を用意するようにしましょう。
相続した土地を売却する場合には、必ず相続登記をおこないましょう。相続登記とは、親などが亡くなって土地を相続した場合に、元の持ち主から自分に名義変更をおこなうことをいいます。
相続した土地を自分名義にしていない場合、土地の買主に所有権の移転ができません。買主に所有権の移転ができない土地は魅力がなく売れにくいでしょう。
相続登記は忘れがちなので、売却前に必ずおこなってください。
現在、土地売却を検討している方のなかには、個人間の売却を希望している方もいるでしょう。個人間の売却ができれば仲介手数料がかからず、売却費用を大幅に抑えられます。
しかし、個人間での土地売却はおすすめできません。なぜなら、土地の売買契約は難易度が高く、専門知識がない中で簡単におこなえるものではないからです。
法的なトラブルが発生する原因になりかねないため、リスクを軽減したい方は不動産会社に仲介を依頼しましょう。
最後にあげられる注意点は、土地の欠陥を買主に伝えることです。土地の地下に埋没物がある場合や何らかの瑕疵がある場合には、買主に隠さずしっかりと伝えましょう。
なぜなら、土地の売主には瑕疵担保責任が課せられるからです。瑕疵担保責任とは、土地の引き渡し後に新たな欠陥が見つかった際に売主に賠償を求められるもので、最悪の場合契約解除にもなります。
埋没物などの物理的瑕疵のみではなく、過去に土地で殺人があったなどの精神的瑕疵にも賠償責任があるため、必ず土地の欠陥は全て買主に伝えましょう。
農地や山林の売却手続きは、通常の土地売却とは違い、別途手続きが必要な場合があります。
【一般的な土地売却と農地・山林の売却手続きの違い】
農地や山林を相続した際には、注意しましょう。
土地売却の手続き中に起こるよくあるトラブルは、以下の通りです。
【土地売却中のトラブル例】
それぞれの内容を事前に把握しておくことで、将来的なトラブルに備えましょう。
買主がクレーマー気質なケースはよくあるトラブルです。中でも金額対してクレームを入れ続ける(値下げ要求など)買主はまれに存在します。
土地の売却を急ぐあまり、こうしたクレーマー気質な人の要求に最大限答えようとして、精神的にすり減ってしまう売主も少なくありません。
こうした被害を最小限に抑えるためには、しっかりと断るか、事前交渉をしない旨を広告に書いてもらいましょう。
売買契約を結び、引き渡しまでの間に買主からキャンセルされることもよくあるトラブルです。
本来は売買契約後のキャンセルはできませんが、状況によっては売却価格の1~2割の手付金を受け取ることで、キャンセルをする買主も存在します。
一見すると、手付金が貰えるためラッキーだと考える人もいるようですが、再度売却活動をするのは非常に手間がかかります。
対処法として、一度キャンセルされた場合には手付金の額を増やすなどして、キャンセルしづらい状況を作るようにしましょう。
不動産会社がなかなか思うように動いてくれないという悩みを抱えている人も少なくありません。特に、専任媒介契約の場合には他の不動産業者に依頼することもできないため、このようなトラブルに巻き込まれている人も多いようです。
専任媒介契約を結んでいる場合、契約期間中は途中解約ができないため、改善を促すしか方法はありません。契約期日になったら別の不動産会社と媒介契約を結ぶようにしましょう。
一般媒介契約に切り替えるのもひとつの手です。
不動産会社からの囲い込みを受けるケースもよくあるトラブル例です。
囲い込みとは、媒介契約を結んでいる不動産会社が、実際にはまだ売却活動中であるにも関わらず他社に対して「売却済である」と公言することです。
これは、このような不動産会社は買主と売り手のどちらからも仲介手数料を得るために、他社に売却されるのを阻止しようとしているケースがほとんどです。
このトラブルの対処法としては、片手仲介しか扱っていない業者との契約をすることです。
夫婦で購入した土地や兄弟で相続した土地を売却する場合、共有名義人と対立することもあるでしょう。
土地は高価な資産であるため、少しでも自分に資産を残そうと思い、トラブルになってしまうようです。
遺産分割協議を慎重に進めることが重要ですが、どうしても対立が直らない場合には弁護士を立てて話すなどの対処が必要になってきます。
相続した土地に買い手がつかないなど、売却がうまくいかないときは以下の対策を打ってみましょう。
【土地が売れない時の対処法】
値下げはできるだけおこないたくないと思いますが、どうしても買い手がつかない場合には検討してみましょう。一般的な目安として3ヶ月以上売れない場合は検討の余地があります。
ただし、値下げをする前には必ず不動産会社に相談をしてみましょう。値下げは容易な対処法ですが、金額が売れない原因ではないかもしれいためです。
思い切って隣の土地の保有者に打診するのもひとつの手です。
隣地が住宅であれば、増築を考えている可能性や駐車場として活用したい可能性もあります。一般市場で募集するよりも容易に買い手が付く可能性があります。
買取とは、不動産会社に直接土地を買い取ってもらうことです。この場合、買い手を探す必要がないため、早期の売却が可能になります。
しかし、仲介の場合と比べて70~80%ほどの金額で売却することとなります。なぜなら、不動産会社は仲介手数料ではなく、土地を購入し、自社で買い手をつけて売却益を得ることを目的としているためです。
買取をする場合には、複数の不動産会社に査定を依頼してより好条件での買取をしてくれる業者を選定しましょう。
空き家バンクへの登録も近年よくある早期売却を実現する方法です。空き家バンクとは、自治体がおこなっている不動産情報サイトのことです。
「空き家バンク」と聞くと、古民家を想像する方も多いですが、土地もその対象となっています。
まれに「安くて良い不動産を購入できる」と考えている買主が、空き家バンクを使って検索していることもあるので、売却される可能性も高まります。
売却活動をしている土地のエリアの空き家バンクには、どのような不動産が登録されているのかを確認しておきましょう。
ここまで、土地売却の流れや注意について解説していきました。上記の流れを知っておくだけで十分に土地売却を理解できたといえるでしょう。
ここからは、土地売却の成約率を上げる4つの調査について解説していきます。いずれの調査も買主に良い印象を与えるものなので、可能な限りおこなうようにしてください。
地盤調査では、その名の通り土地の地盤について調査していきます。大地震が多発する昨今では、土地選びの基準として地盤の強さが重要な指標となりました。
地盤調査の方法は下記の3種類です。
土地の広さや調査方法によって費用は異なりますが、地盤調査には約5〜25万円かかります。
地質調査は、土地の地下部分がどのような構造になっているかを解明する調査です。すでにおこなわれている場合が多く、民間の研究所などに調査結果が保管されています。
調査結果を知りたい場合には、お住まいの地域にある研究所のデータを閲覧するようにしましょう。
地歴調査では、土地が過去にどのように利用されていたかを調査します。過去に工場や病院が建っていた土地の場合、高い確率で埋設物があるので別途で作業が必要です。そのような問題点を見つけるためにも地歴調査をしておきましょう。
また、過去の利用用途を調査することにより、土地の汚染状況も予想可能です。地歴調査は役所にある「閉鎖謄本」や「古地図」などで確認できます。
汚染調査では、土地の汚染状況を調査します。過去に土地が以下の用途で利用されていた場合には、土壌が汚染されている可能性が高いです。
上記の使用用途に身に覚えがある場合には、専門業者に依頼して土地の汚染調査をしてください。汚染調査にかかる費用は平均で15〜25万円です。
最後に、土地売却の手続きに関するよくある質問に回答します。
現在疑問に思うことがない方も、後から困ることがあるかもしれないので、ぜひ目を通しておきましょう。
個人間で土地の売却をする際の手続き方法は、下記の通りです。
買主が決まっていない場合、まずは土地の相場を知ることから開始します。公示価格や路線価を参考に売り出し価格を決定しましょう。
次に、個人間売買サイトに土地を掲載して買主を募集していきます。個人間売買サイトとは、その名の通り個人で不動産を売買する際に掲載できるサイトです。掲載料金は3,000〜5,000円が相場になります。
サイトを介して購入希望者が現れたら、引き渡し時期や価格について条件交渉をおこないます。双方が条件に納得したら契約に進みましょう。
相続した土地を売却する際には、下記の手順で手続きを進めていきます。
はじめに、相続人同士で遺産を分割する割合を決める遺産分割協議をおこないます。協議が終わったら、遺産の分割割合について記載されている遺産分割協議書を作成してください。
次に、土地の名義変更をおこないます。土地を売却できるのは基本的に名義人のみなので、必ず相続したら変更しておくようにしましょう。
土地が自分名義になったら売り出しましょう。相続した土地の売り出しは通常の土地と同様で、相場感を自身で調べてから不動産会社に査定依頼をしてください。
土地売却にかかる期間は、不動産会社に査定依頼をおこなってから平均して3〜6ヶ月です。内訳としては、売り出しまでの準備期間に1ヶ月・買主決定までに1〜3ヶ月・引き渡しに1〜2ヶ月かかります。
しかし、これはあくまで平均値で、売り出し価格や土地の状態によっては半年以上売れ残る場合もあります。このような場合には、不動産会社と相談して条件の見直しをおこないましょう。
当記事では、土地売却の手続きの流れや売却にかかる費用について詳しく解説しました。土地を売却するまでにはいくつかのステップを踏む必要があります。それぞれのステップでかかる費用や用意する書類が異なるので、その時になって焦らないように事前に準備をしておきましょう。
また、土地売却にはいくつかの注意点も存在します。当記事でご紹介した注意点を参考に、失敗のないスムーズな土地売却をおこなってください。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会会員 「プリンシプル 住まい総研」所長 住宅情報マンションズ初代編集長
1988年株式会社リクルート入社し、リクルートナビを開発。 2002年より住宅情報タウンズのフリーペーパー化を実現し、編集長就任。 現スーモも含めた商品・事業開発責任者に従事。2011 年 12 月同社退職。
プリンシプル・コンサルティング・グループにて2012年1月より現職。 全国の不動産会社のコンサルティング、専門誌での執筆や全国で講演活動を実施。