36平米の広さはどのぐらい?畳数・間取り例から二人暮らしのレイアウト例まで解説 - GMO不動産査定

36平米の広さはどのぐらい?畳数・間取り例から二人暮らしのレイアウト例まで解説

「36平米」と聞いても、具体的な広さをイメージするのは難しいかもしれません。一人暮らしには広すぎるのか、それとも二人暮らしには手狭なのか、暮らし始めてから後悔しないためにも、契約前にしっかり広さの感覚をつかんでおくことが大切です。

この記事では、36平米の広さだけではなく、具体的な間取り例や、何人暮らしに適しているのかまで詳しく解説します

この記事を読めば、36平米という空間があなたのライフスタイルにとって最適かどうか、明確な答えがわかります。

36平米とはどのくらいの広さ?畳数・坪数で解説

まずは「36平米」という数字を、より具体的にイメージできる単位に置き換えていきましょう。畳数や坪数で考えることで、普段の生活と結びつけて広さをとらえやすくなります。

36平米は約22畳

不動産公正取引協議会連合会の基準によると、1畳あたりの広さは1.62平米と定められています。この基準で計算すると、36平米は約22.2畳となります。

ただし、これは風呂やトイレ、キッチン、廊下などもすべて含んだ「専有面積全体」の広さです。

そのため、実際に生活の中心となるリビングや寝室などの居室部分は、これよりも狭くなる点に注意しましょう。一般的に、36平米の物件であれば、居住スペースは合計で10~14畳ほどになることが多いです。

ひとことポイント

畳の大きさは地域によって「京間」「中京間」「江戸間」などの違いがありますが、不動産広告では1畳=1.62平米に統一されています。内見時には、畳数表示だけでなく実際の広さを自分の目で確認することが大切です。

坪数に換算すると約11坪

坪(つぼ)は、日本独自の面積の単位です。1坪は約3.31平米なので、36平米を坪数に換算すると約10.9坪となります。

坪数は、特に一戸建てや土地の取引で使われることが多い単位ですが、マンションの広さを把握する際にも役立ちます。例えば、一般的なビジネスホテルのシングルルームが約4~5坪(約13~16.5平米)なので、その倍以上の広さと考えるとイメージしやすいかもしれません。

身近なものとの比較で広さをイメージ

さらに具体的なイメージをつかむために、36平米を身近なものと比較してみましょう。

比較対象 概要 36平米との比較
学校の普通教室 約63平米 教室の約半分より少し広いくらいのスペースです。
コンビニエンスストア 約100平米 店舗の3分の1ほどの広さに相当します。
バレーボールコート 162平米(コート全体) コートの4分の1より少し小さいくらいの広さです。
駐車場の車両1台分 約12.5平米 車約3台分のスペースに相当します。

このように、数字だけではわかりにくい広さも、身近なものと比較することで、より立体的にとらえることができます。

36平米で実現できる代表的な間取り

36平米という広さがわかったところで、次に気になるのは「どのような間取りが可能なのか」という点ではないでしょうか。ここでは、36平米で代表的な間取りを2つのタイプに分けて、それぞれの特徴を見ていきましょう。

一人暮らしで人気の1LDK

1LDKは、リビング・ダイニング・キッチン(LDK)に加えて、独立した居室が一つある間取りです。36平米の広さがあれば、8畳以上のLDKと6畳程度の寝室を確保できる物件が多く見られます。

食事やくつろぎの空間と、睡眠のための空間をはっきりと分けられるのが最大のメリットです。生活にメリハリが生まれ、友人を招いた際にもプライベートな寝室を見せることなく、LDKで過ごしてもらえます。

在宅ワークをする方にとっても、仕事とプライベートの空間を区切れるため、集中しやすい環境をつくりやすいでしょう。

二人暮らしも可能な2K・2DK

2Kや2DKは、居室が二つある間取りです。Kはキッチン、DKはダイニング・キッチンを指します。36平米の場合、それぞれの居室は4.5~6畳程度になることが多く、1LDKほどの広いリビングはありません。

しかし、部屋数が二つあるため、それぞれのプライベートな空間を確保しやすいのが大きな利点です。例えば、夫婦それぞれの寝室や、仕事部屋と寝室といった使い分けが可能です。同棲を始めるカップルで、互いの時間を大切にしたいというニーズにもこたえやすい間取りといえるでしょう。

間取りタイプ 特徴 こんな人におすすめ
1LDK ・食事空間と寝室を明確に分けられる
・開放的なリビング空間を確保しやすい
・生活にメリハリをつけたい一人暮らし
・友人を招く機会が多い人
・在宅ワーク用のスペースが欲しい人
2K・2DK ・二つの独立した部屋を確保できる
・プライベートな空間を分けやすい
・それぞれの個室が欲しい二人暮らし
・仕事部屋や趣味の部屋を確保したい人

どちらの間取りがよいかは、ライフスタイルによって大きく異なります。自分がどのような生活を送りたいかを具体的にイメージすることが、最適な間取り選びの第一歩です。

36平米は何人暮らしに適した広さか

間取りのパターンが見えてくると、次に「この広さで何人まで快適に暮らせるのか」が気になりますよね。国土交通省の「住生活基本計画」が示す基準を参考にしながら、一人暮らしから三人家族までのケースを考えてみましょう。

一人暮らしには十分な広さ

結論からいうと、36平米は一人暮らしにとって非常にゆとりのある広さです。

国土交通省が示す、豊かな住生活を送るために必要とされる「誘導居住面積水準」では、単身者の場合40平米(都心部)とされています。36平米はこの基準に近く、一人で暮らすには十分なスペースを確保できます。

広いリビングで趣味を楽しんだり、大きなソファを置いてくつろいだり、書斎スペースを設けたりと、ライフスタイルに合わせて自由な空間づくりが可能です。

二人暮らし・同棲に最適な広さ

36平米は、二人暮らしを始めるカップルや同棲にも適した広さです。

前述の「誘導居住面積水準」では、二人暮らしの場合55平米(都心部)が目安とされていますが、これはあくまで「豊かな生活」を送るための理想的な広さです。現実的には、多くのカップルが30~40平米台の物件で新生活をスタートさせています。

36平米あれば、1LDKで共有のLDKと寝室を持つスタイルや、2DKでそれぞれの個室を持つスタイルも選択可能です。互いのプライバシーを尊重しつつ、快適な二人暮らしを実現できるでしょう。

三人家族(子ども一人)には手狭な可能性も

子ども一人の三人家族の場合、36平米は少し手狭に感じる可能性が高いでしょう。

子どもがまだ乳幼児のうちは問題なく生活できるかもしれませんが、成長して自分のスペースが必要になると、収納やプライバシーの確保が難しくなってきます。

あくまで一時的な住まいとして、あるいは「ミニマリスト」的な暮らし方を意識するのであれば可能ですが、長期的に見るとより広い住まいへの移行を検討する必要が出てくるかもしれません。

居住人数 快適さの目安 ポイント
一人暮らし ◎(非常に快適) 趣味や仕事など、自分のための空間を自由に作れる。
二人暮らし ◯(快適) 二人のライフスタイルに合わせて1LDKか2DKかを選べる。
三人家族 △(手狭) 子どもの成長に合わせて、手狭に感じやすくなる。

このように、36平米は一人暮らしから二人暮らしまで、幅広いニーズに対応できる汎用性の高い広さといえます。

36平米の物件に住むメリット

これまでの内容をふまえ、36平米の物件に住むことの具体的なメリットを整理してみましょう。特に、一人暮らしや二人暮らしを想定した場合の利点が際立ちます。

一人暮らしでもゆとりのある空間を確保できる

一人暮らしの場合、一般的なワンルーム(約25平米)と比較して10平米以上も広いため、生活空間に大きなゆとりが生まれます。

ベッドの他にソファやダイニングテーブルを置いても圧迫感がなく、友人を招きやすいのも魅力です。

収納スペースも比較的多く確保されている物件が多いため、物があふれにくく、すっきりとした暮らしを維持しやすいでしょう。

二人暮らしでも生活空間を分けやすい

36平米の広さがあれば、1LDKや2DKといった間取りが選択肢に入ります。これにより、二人暮らしでも生活空間を上手に分けることが可能です。

例えば、1LDKなら「みんなで過ごすLDK」と「プライベートな寝室」を、2DKなら「それぞれの個室」を確保できます。生活リズムが異なるカップルでも、互いの時間を尊重しながら快適に過ごせるでしょう。

都心部でも物件を見つけやすい

40平米を超えるような広い物件は、都心部では数が限られたり、家賃が大幅に上がったりする傾向があります。

その点、36平米は単身者向けと二人暮らし向けの両方の需要があるため、供給数が比較的安定しており、都心部や駅近といった利便性の高いエリアでも物件を見つけやすいというメリットがあります。

36平米の物件に住むデメリットと注意点

一方、36平米の物件にはいくつかの注意点もあります。メリットだけでなく、デメリットも事前に把握しておくことで、より後悔のない物件選びができます。

大型家具の配置には工夫が必要になる

36平米はゆとりのある広さですが、L字型の大きなソファやキングサイズのベッドといった大型家具を置くには、少し工夫が必要になる場合があります。

特に、リビングや寝室の形が特殊だったり、柱の出っ張りがあったりすると、置ける家具が制限されることも。内見の際には、置きたい家具のサイズを測っておき、実際に配置可能か想定してみることが重要です。

収納スペースが不足しやすい

特に二人暮らしで荷物が多い場合、備え付けのクローゼットだけでは収納が足りなくなる可能性があります。洋服だけでなく、季節家電や趣味の道具、来客用の布団など、物は意外に増えていくものです。収納が不足すると部屋が散らかり、せっかくの空間が狭く感じられてしまう原因になります。

三人以上の家族には不向きな場合も

前述のとおり、子どもがいる三人家族にとっては、長期的に見ると手狭になる可能性が高い広さです。子どもの成長は早く、すぐに自分だけのスペースを必要とします。

将来的な家族計画も見据えた上で、36平米という広さが自分たちのライフステージに適しているかを慎重に判断する必要があります。

36平米の部屋を広く快適に使うレイアウト術

限られた空間を最大限に活用し、36平米の部屋をより広く快適に見せるためには、家具の選び方や配置にいくつかのコツがあります。少しの工夫で、部屋の印象は大きく変わります。

背の低い家具で部屋を広く見せる

部屋に入ったとき、視線が奥まで抜けるようにすると、空間に広がりが感じられます。ソファやテレビボード、収納棚などを背の低い(ロータイプ)家具で統一すると、天井までの空間が広くなり、圧迫感を軽減できます。

明るい色のインテリアで開放感を演出する

壁や床、カーテン、ソファやラグといった面積の大きいインテリアの色を、白やベージュ、アイボリーなどの明るい色でまとめると、部屋全体が広く明るい印象になります。これらは「膨張色」と呼ばれ、光を反射して空間を広く見せる効果があります。アクセントとしてクッションや小物に好きな色を取り入れると、部屋が単調にならず、おしゃれな雰囲気を演出できます。

ガラスやミラー素材で空間に奥行きを出す

リビングテーブルをガラス製のものにしたり、壁に姿見を置いたりするのも効果的です。ガラスやミラーは向こう側を映し出したり、光を反射したりするため、視覚的に空間の奥行きを広げてくれます。

一つで多機能な家具を活用する

スペースを有効活用するために、一つの家具が複数の役割を果たす「多機能家具」を取り入れるのもおすすめです。

  • 収納付きベッド: ベッド下のデッドスペースを有効な収納場所に変えられます。
  • 伸長式ダイニングテーブル: 普段はコンパクトに、来客時には広げて使えます。
  • ソファベッド: 昼はソファ、夜はベッドとして使え、スペースを節約できます。

これらのテクニックを組み合わせることで、36平米のポテンシャルを最大限に引き出し、快適な生活空間を実現できるでしょう。

後悔しない36平米物件の選び方

同じ36平米という面積でも、間取りや部屋のつくりによって住み心地は大きく変わります。契約してから「こんなはずではなかった」と後悔しないために、内見時にチェックすべき重要なポイントを見ていきましょう。

生活動線を意識した間取りを選ぶ

生活動線とは、家の中を移動する際の人の動きを示す線のことです。例えば、「朝起きて、寝室からトイレに行き、顔を洗ってからキッチンで朝食の準備をする」といった一連の流れがスムーズに行えるかを確認しましょう。特に、キッチン、洗面所、浴室といった水まわりが集中していると、家事の効率が上がりやすくなります。

開放感を左右する天井の高さと窓の大きさ

部屋の開放感は、面積だけでなく天井の高さや窓の大きさにも大きく影響されます。天井が高いと、同じ面積でも空間が広く感じられます。また、窓が大きく、日当たりがよい部屋は、明るく開放的な印象を与えます。逆に、窓が小さかったり、隣の建物との距離が近くて日差しが入りにくかったりすると、圧迫感を感じやすいかもしれません。

家具の配置を左右する梁や柱の位置を確認する

間取り図だけではわかりにくいのが、天井の梁や壁の柱の出っ張りです。これらが部屋の隅にあるなら問題ありませんが、中途半端な位置にあると、家具の配置が大きく制限されてしまうことがあります。内見の際には、メジャーを持参し、ソファやベッドを置きたい場所の寸法を正確に測っておくと安心です。

クローゼットなど収納全体の容量を確認する

クローゼットや押し入れなどの収納スペースは、扉を開けて奥行きや高さを必ず確認しましょう。ハンガーパイプの高さや棚の配置なども、自分の持っている服や荷物に合っているかチェックすることが大切です。

玄関のシューズボックスやキッチンの収納棚など、備え付けの収納がどのぐらいあるかを全体的に把握し、自分の荷物が収まりきるかをシミュレーションしてみてください。

内見時チェックリスト

  • 朝起きてから家を出るまでの動きはスムーズか?
  • キッチンから食卓、リビングへの動線はよいか?
  • 天井は低くないか?圧迫感はないか?
  • 窓は大きく、部屋全体が明るいか?
  • 梁や柱が家具の配置の邪魔にならないか?
  • 置きたい場所に家具を置くための十分なスペースがあるか?
  • クローゼットの奥行きと高さは十分か?
  • 玄関やキッチンの収納量は足りているか?

これらのポイントを一つひとつ確認することで、自分にとって本当に住みやすい36平米の物件を見つけることができます。

36平米の広さに関するよくある質問

最後に、36平米の広さに関して多くの人が抱く疑問について、Q&A形式でこたえます。

36平米の家賃相場はどのくらいですか?

家賃は、立地(都市部か地方か、駅からの距離など)、建物の築年数、設備などによって大きく変動します。一概にはいえませんが、ここでは例として東京23区内の家賃相場を見てみましょう。36平米の物件は「1LDK・2K・2DK」のカテゴリに含まれることが多いです。

エリア 家賃相場の目安(1LDK・2K・2DK) 特徴
都心部(港区、渋谷区など) 約20万円~30万円 利便性は非常に高いが、家賃も高額になる傾向。
人気エリア(目黒区、世田谷区など) 約15万円~22万円 住環境が良く人気だが、その分家賃も高め。
城東・城北エリア(足立区、練馬区など) 約10万円~15万円 都心へのアクセスも良好で、比較的家賃を抑えられる。

※上記は目安であり、実際の家賃は個別の物件によって異なります。

このように、同じ東京都内でもエリアによって家賃には大きな差があります。希望する地域の家賃相場を事前に調べておくことが重要です。

36平米の広さで在宅ワークはできますか?

十分に可能です。

1LDKの間取りであれば、リビングの一角にデスクを置いてワークスペースを作ることができます。リビングと寝室が分かれているため、仕事とプライベートの切り替えがしやすいでしょう。2DKの間取りなら、一部屋を完全に仕事専用の書斎として使うこともでき、より集中しやすい環境を整えられます。

35平米や40平米の広さとはどのくらい違いますか?

1平米の違いは、約0.6畳です。そのため、35平米と36平米の差は体感としてそれほど大きくないかもしれません。

一方で、40平米との4平米の差(約2.5畳)は、比較的大きな違いとして感じられます。この差は、大きめの収納(ウォークインクローゼット)が一つ増やせる、あるいはリビングが少し広くなるといった形で現れることが多いです。

ただし、これはあくまで数字上の比較です。部屋の形や間取りの効率性によって、実際の使い勝手は大きく変わります。数字の大小だけで判断せず、必ず内見で実際の広さや動線を確認することが大切です。

まとめ

36平米という広さは、一人暮らしならぜいたくなゆとりを、二人暮らしなら快適な新生活をスタートさせるのに最適な広さといえます。

  • 広さの目安: 約22畳(約11坪)
  • 代表的な間取り: 1LDK、2K、2DK
  • 最適な居住人数: 1人~2人

家具の選び方やレイアウトを工夫することで、実際の面積以上に広く、快適な空間を作り出すことが可能です。

この記事でご紹介したポイントを参考に、自身のライフスタイルを具体的にイメージしながら、理想の住まい探しを進めてみてください。物件を選ぶ際には、平米数という数字だけでなく、間取りや天井の高さ、生活動線といった、実際の住み心地に関わる部分をしっかり確認することが、後悔しないための鍵となります。

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