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マンションの売却と賃貸はどっちがいい?判断基準やメリット・デメリット
住まなくなったマンションを売るべきか賃貸に出すべきかは、物件の条件や将来のライフプランを考えて決めることが大切です。また、金利の動向も注視する必要があります。
収支の想定はもちろん、下記のような観点も必要です。
売却するか賃貸に出すかの判断基準、それぞれのメリットやデメリットを解説するので、自分の状況に合った選択をするための参考にしてください。
マンションを売却するか賃貸に出すか迷っている方に向けて、それぞれがどんな人に合っているかまとめました。
マンション売却は、賃貸経営と違って手元にまとまったお金が入り、物件の管理などの手間がかからないのがメリットです。煩わしい対応が続くのを避けたい方に向いています。
ただし、一度売却をしてしまうと後戻りができません。今所有しているマンションを将来的に活用する可能性が少しでもある場合は、賃貸に出して選択肢を広く持っておくのが良いでしょう。
売却と賃貸それぞれにメリットとデメリットがあり、何を重視するかによってベストな選択が異なります。以下で解説する内容もふまえて検討を進めましょう。
賃貸経営を考える場合、金利の動向を注視する必要があります。金利の上昇によってローンの返済額が増えると、収益性に大きく影響するためです。
2025年12月に、日本銀行が政策金利を0.50%から0.75%に引き上げることを決定しました。
多くの不動産経営者が利用するローンは変動金利が適用されており、政策金利の上昇に伴って引き上げられます。また、不動産投資用のローンの金利は一般的な住宅ローンよりも金利設定が高いため、利上げの影響を大きく受けることになります。
金利の上昇により、売上となる家賃収入が変わらずにローンの返済額のみが増えて手元に残るお金が減り、賃貸経営の収益性は悪化してしまうのです。
金利の上昇が続いても安定した収益を出せるのかを見通して検討する必要があります。以下のシミュレーションも参考にしてください。
同じマンションを売却する場合と賃貸に出す場合のシミュレーションを例示します。収益のイメージを掴むための参考にしてください。
※あくまでも簡易シミュレーションであり、物件の条件や市場環境によって結果は異なります
→手元に残る金額:1,850万円
→手元に残る金額:2,200万円
一見すると賃貸のほうがお得に見えますが、すぐに売却する場合と違って不確定要素が多いことには注意が必要です。空室の期間があると家賃収入は減りますし、10年後の売却価格がもっと下がる可能性もあります。
また、金利の上昇が続いた場合はさらに収益性が下がっていきます。賃貸経営を考える場合は一定のリスクを想定した判断が必要です。
マンションを売却するか賃貸に出すか考える際の主な判断基準は下記の2つです。
それぞれについて解説します。
物件の条件は、重要な判断基準になります。まわりの環境やマンションの状態を改めて確認し、売却と賃貸どちらに向いているか考えましょう。
下記のような物件は売却向きだと言えます。
古いマンションの場合、賃貸に出そうとするとリフォーム費用がかさんでしまいますが、売却する場合はそのまま売りに出しても買い手が見つかる可能性があります。むしろ自分好みにリフォームしたいというニーズもあるためです。
専有面積が広すぎる物件は、賃貸に出しても家賃の高さにより借り手が見つかりにくいため、売却の方が向いています。
下記のような物件は、売却するよりも賃貸に出すほうが良いでしょう。
単身向けの物件は安定的に賃貸のニーズがあり、借り手が見つかりやすいです。また、個性的な内装の物件は購入希望者からは敬遠されがちですが、一時的な住まいとしては魅力に感じてもらいやすいです。
売却と賃貸どちらでも有利に働く条件としては、下記が挙げられます。
好条件が多いほど、売却の場合は高値がつく可能性が高まりますし、賃貸の場合は借り手が見つかりやすくなり空室リスクを下げられます。
物件そのものが売却と賃貸どちらに向いているか、以上の観点で客観的に評価してみましょう。
条件を確認しても判断が難しい場合は、収支のシミュレーションや住宅ローン残債をもとに、見込める利益を計算して検討してみてください。
今持っているマンションを今後も活用する可能性が少しでもあるなら、今すぐ売却するのは避けたほうが良いでしょう。売却は賃貸の期間を経た後でもできるため、選択肢を広く持っておくことを重視するなら賃貸を選ぶのが手堅いと言えます。
将来的に以下のような可能性が全くない場合は、売却も検討して良いでしょう。
まずはマンションを売却する場合のメリットとデメリットを解説します。
まとまった収入を得られることに加え、継続的な費用や労力がかからないのがマンション売却の主なメリットですが、一度手放すと資産として活用できなくなるなどのデメリットもあります。
詳しく見ていきましょう。
マンションを売却するメリットは主に下記の3つです。
マンションを売却すると、まとまった現金収入を得られます。賃貸で少しずつ回収する場合とは違って手元のお金が一気に増えるため、下記のようなことが可能です。
金利の上昇による賃貸経営の収益性悪化を考えても、早い段階でまとまったお金を得られることはマンション売却のメリットと言えます。
賃貸の場合と違い、継続的なコストがかからないこともマンションを売却するメリットです。一度マンションを手放してしまえば、当然ながら物件を管理し続ける費用や手間がかからず、継続的な費用発生も心理的負担も避けられます。
日常的にマンションの管理対応や突発的なトラブルなどが生じる場合、大きなストレスを感じる方もいるでしょう。
売却の手続きも簡単ではありませんが、対応が完了すればその後の手間や責任は発生しません。短期的に対応を済ませてしまいたい方は、賃貸ではなく売却を前向きに検討しましょう。
居住用の不動産であるマンションを売却する場合、税金の特別控除を受けられます。
マンションを売却して利益が出ると「譲渡所得税(譲渡所得に対して課される所得税と住民税)」を納める必要がありますが、3,000万円分の売却益までは控除できる特例が定められています。
物件の所有期間によって税率は20〜40%程度と定められており、本来なら数百万円かかる税金が0円になるのは大きなメリットです。
なお、特別控除の対象となるのは居住用の不動産であり、物件に住まなくなって一定期間が経つ(3年が経過する日の属する年の12月31日を過ぎる)と控除が受けられなくなるので注意しましょう。
マンションを売却する際には、下記のようなデメリットや注意点があります。
マンションを売却する場合、手数料や税金などの費用が発生します。
賃貸経営のように継続的にお金がかかるわけではありませんが、売却金額をまるっと収入として得られるわけではないことに注意しましょう。
主に下記のような費用がかかります。取引価格によって変動しますが、決して安いとは言えません。
| 費用項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 不動産会社の仲介手数料 | 100〜200万円 |
| 印紙税 | 1〜6万円 |
| 登記費用(司法書士の代行報酬含む) | 1〜5万円 |
マンション売却時の費用は、特に仲介手数料が大半を占めます。仲介手数料の速算式は「取引価格×3%+6万円」のため、費用をざっくり計算したい場合はこの計算式も参考にすると良いでしょう。
マンションを売却する場合、当然ながら、資産として活用し続けることはできなくなってしまいます。
賃貸に出した場合に得られる家賃収入や将来的な資産価値など、他の可能性を手放して良いかどうかは慎重に考えましょう。
再び住む可能性がないかなども含め、先々の可能性を考えたうえで判断することが重要です。
マンションを売る際は、タイミングの見極めが必要です。周辺の環境や物件の状態はもちろん、時期や金利の動向によっても不動産価格の相場は変動します。
特に下記のポイントは影響が大きいため念頭に置いておきましょう。基本的には早めの売却がおすすめです。
自分のマンションの価格がどう変動するのか個人で判断するのは簡単ではありませんが、正しく価格相場を知ることが売却時期の判断にもつながっていきます。
GMO不動産査定を利用して複数の不動産会社に査定を依頼し、まずは相場を掴むのがおすすめです。
マンションを賃貸に出す場合、家賃収入が得られる・所有権を持ち続けられるなどのメリットがある一方で、管理にかかるコストや空室が続くリスクには特に注意が必要です。
詳しい内容を見ていきましょう。
マンションを賃貸に出すメリットとして、下記が挙げられます。
マンションを賃貸に出すと、月々の家賃により安定した収入を得られるのが大きなメリットです。
いわゆる不労所得が継続的に得られることは、賃貸経営の魅力の一つです。一度にまとまったお金を手にするよりも、日々の生活の安定につながるでしょう。
マンションの所有権を持ち続けられることも、売却するのではなく賃貸に出すことのメリットです。
売却する場合は物件を手放すことになりますが、賃貸の場合は資産として持ち続けられるため、選択肢を広く持っておけます。
物件を一時的に賃貸に出してからまた住むことも検討できますし、後で売却や相続も検討可能です。
将来的にまた住む可能性がある場合、放置するのではなく誰かに住んでもらうことで老朽化しにくくなり、資産の管理になるメリットもあります。
マンションの賃貸経営をする場合、維持・管理にかかる費用を経費として計上でき、節税につながります。たとえば下記のような項目が計上可能です。
確定申告の手間はかかりますが、適切に対応することで納税額をおさえられるのは大きなメリットと言えるでしょう。
マンションを賃貸に出す場合のデメリットや注意点は下記のとおりです。
マンションの賃貸経営をする場合、物件の維持や管理のための費用が継続的に発生します。たとえば下記のような内容です。
月々の固定費が増えるうえ、突発的な出費も想定しておく必要があります。
また、金銭的なコストだけでなく労力もかかることを頭に入れておきましょう。たとえば入居者同士のトラブルへの対応などが発生する可能性もあります。
管理会社に委託できる内容もありますが、まったく何もしないということは現実的ではありません。
あらゆるコストが継続的に発生することを理解したうえで検討を進めましょう。
マンションを賃貸に出したとしても、必ずすぐに借り手が見つかるとは限りません。空室が続いてしまうリスクがあります。
安定した収入を得ようと考えたにもかかわらず思い通りに進まない可能性もあることは理解しておきましょう。
借り手が見つからなくても、管理費や固定資産税はかかり続けてしまいます。立地や物件の状態をふまえて賃貸のニーズがあるかどうかを考えて判断するのが重要です。
賃貸経営を選ぶ場合、すぐに借り手が見つかるとは想定せず、余裕を持った収支計画を立てておくことをおすすめします。
マンションを賃貸に出す場合、基本的には住宅ローンの完済が必要です。住宅ローンは契約者自身の居住を要件としているケースが一般的で、賃貸経営を含む他の用途に使うことはできません。
残っている住宅ローンを貯蓄で返済できない場合は、不動産投資用のローンに借り換えて残債を返済する必要があります。ただしローンを借り換える場合、不動産投資ローンのほうが金利が高く、融資期間が短い傾向があるため注意が必要です。
ローンを借り換えても返済の負担が大きくなりすぎないか、試算をしてイメージを持っておきましょう。
住宅ローンが残っている家を賃貸に出す際の注意点を下記記事でも解説しているので参考にしてください。
マンションを売却する場合と賃貸に出す場合、それぞれの対応方法を解説します。
大枠の流れを理解して検討を進めましょう。
マンションを売却する方法を簡単に解説します。まず、売却の大まかな流れは下記のとおりです。
一般的に、全体で3ヶ月〜半年程度の期間がかかります。無理のない計画を立てて対応を進めましょう。
主な必要書類は下記のとおりです。取引をスムーズに進めるために早めに準備することをおすすめします。
マンション売却の詳しい流れや注意点を下記記事で解説しているので参考にしてください。
関連記事:【完全ガイド】マンション売却で損しないために知っておくべきことまとめ|流れや注意点・高く売るコツも紹介
マンションを少しでも高く売りたいなら、複数の不動産会社の査定額を比較するのが鉄則です。GMO不動産査定を使えば簡単に複数の不動産会社へ査定を依頼できるため、ぜひご活用ください。
マンションを賃貸に出す際の流れは下記のようになります。
すぐに借り手が見つかるかどうか次第ですが、かかる期間は半年以上を想定しておいたほうが良いでしょう。
契約の種類については、一般的には普通借家契約を締結しますが、賃貸の期間を限定したい場合には定期借家契約という形態を選ぶことになります。
主な必要書類は下記のとおりです。
場合によっては間取り図や設備の説明書も必要になるため、不動産会社に相談しながら準備を進めましょう。
マンションの売却と賃貸経営のどちらを選ぶかはさまざまな観点で検討が必要ですが、それぞれ下記のような人におすすめです。
金利の動向も注視しながら、ご自身のライフプランと照らし合わせて判断しましょう。
まずは今のマンションの価値を知るために、GMO不動産査定を利用して複数の不動産会社の査定を受けてみてください。