GMO不動産査定

家の査定は、知識や情報の差が結果に影響しやすく、何も知らないまま進めると相場より安く売ってしまうことや、引き渡し後のトラブルにつながることがあります。

こうした失敗を防ぐには、査定を「依頼する前」「依頼するとき」「査定結果が出た後」の3段階に分けて、注意点を押さえておくことが大切です。

  • 依頼する前:書類・残債・境界・相場を確認
  • 依頼するとき:複数社を比較し概算を過信しない
  • 査定結果が出た後:根拠と手取り額を必ず確認

この記事では、依頼前に準備しておきたい書類や確認事項、依頼時の会社選び、査定額が出た後の見極め方を段階ごとに整理します。あわせて、査定の種類と特徴も解説します。

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査定は何から始めればいいか迷うよね。段階ごとに見ていけば大丈夫。

この記事のポイント

  • 依頼前は、必要書類・住宅ローンの残債・土地の境界・おおよその相場を確認しておく
  • 依頼時は複数社を比較し、概算や極端に高い査定額をうのみにしない
  • 査定結果が出た後は、金額の根拠を確認し、査定額と実際の売却価格・手取り額の違いを理解する
  • 建物の不具合は隠さず正直に伝えることが、後のトラブル回避につながる
  • 査定にはAI査定・机上査定・訪問査定があり、目的に応じて使い分ける
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家の査定を依頼する前の注意点

家の査定で失敗しないためには、依頼前の準備が重要です。必要書類をそろえ、住宅ローンの残債や土地の境界を確認しておくと、査定後の減額や売却手続きの遅れを防ぎやすくなります。

査定額は「この物件をいくらで売り出せそうか」という見立てです。準備不足のまま依頼すると、後から書類の不備や境界の問題が見つかり、当初の査定額どおりに進まないことがあります。

必要書類を早めに準備する

家の査定に必要な書類を早めに準備することを示すイラスト

訪問査定では、物件の権利・面積・適法性・履歴を確認するための書類が必要です。何を確認する書類かも押さえておきましょう。

書類 査定で確認すること
登記簿謄本・登記識別情報(権利証) 所有者・抵当権の有無
地積測量図・境界確認書 土地の面積と隣地との境界
建築確認済証・検査済証 建物の適法性・担保評価
間取り図・分譲パンフレット 間取り・専有面積などの基本情報
固定資産税納税通知書・課税明細 評価額・税負担の目安
購入時の売買契約書・重要事項説明書 取得時の条件や法的制限
リフォーム・修繕の履歴 維持管理状態と評価の補正

書類がすべてそろっていなくても概算査定は進められますが、不備は後から減額の原因になるため早めに集めましょう。

建築確認済証や検査済証を紛失していても、自治体で台帳記載事項証明書を取得できる場合があります。

たとえば新宿区では、台帳記載事項証明書を1件300円で発行しています※1。取得可否や手数料は自治体で異なるため、物件所在地の窓口で確認しましょう。

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権利証が見つからなくても、代わりの書類で査定を進められることがあるよ。

住宅ローンの残債を確認する

住宅ローンの残債を確認する様子を示すイラスト

住宅ローンが残っている家を売る場合は、査定を依頼する前に残債の正確な金額を確認しておきましょう。主な確認方法は次のとおりです。

  • 金融機関から届く年末残高証明書
  • 契約時に受け取った返済予定表
  • ネットバンキングの残高照会

注意したいのは、査定額や売却価格が住宅ローンの残債を下回るオーバーローンの場合、通常の売却が難しくなる点です。

住宅ローンが残っている物件は、売却時にローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。

売却代金だけで完済できない場合は、差額を自己資金で補うか、金融機関に相談して別の方法を検討します。残債が売却代金を上回るときに使える代表的な方法が、住み替えローンと任意売却です。

住み替えローン
売却後に新居の購入を予定しているなら、住み替えローンが選択肢になります。旧居の残債を新居のローンに上乗せする仕組みで、借入額が増えるぶん、通常の住宅ローンより審査は厳しくなりがちです。利用条件は金融機関ごとに違うため、早めに相談しておきましょう。
任意売却
自己資金で差額を埋められないときの選択肢が、任意売却です。金融機関の合意を得たうえで、住宅ローンが残ったまま売却します。金融機関との調整が前提になるため、早い段階での相談が欠かせません。

土地の境界と越境を確認する

土地の境界と越境を確認することを示すイラスト

戸建てや土地の査定では、隣地との境界がはっきりしているかどうかが価格や売却条件に影響します。境界があいまいなままだと、買主が不安を感じやすくなるためです。

地積測量図がない、または境界が未確定の土地は、住宅ローンの審査に通りにくくなることもあります。

境界があいまいなままでは、売却前に測量や隣地所有者との調整が必要になることもあります。不安があるときは、土地家屋調査士による確定測量で境界確認書を取得しておくと安心です。

境界トラブルへの対応策

隣地所有者が立会いを拒否するときは、筆界特定制度や境界確定訴訟で対応します※2。塀や樹木が越境しているなら、覚書を交わして整理します。

確定測量は隣地の立会いを含めて1ヶ月〜数ヶ月かかることもあるため、早めに確認しておきましょう。

境界の確認には時間がかかります。売却を考え始めた段階で測量図の有無を確認しておくと、いざ売り出すときに慌てずにすみます。

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境界の確認は、売却直前だと間に合わないこともあるよ。早めに測量図を見ておこう。

リフォーム・修繕の履歴を整理する

リフォーム・修繕の履歴を整理することを示すイラスト

過去のリフォームや修繕の記録は、建物の評価を上げる材料になることがあります。契約書や領収書、保証書などは捨てずに整理しておきましょう。

国が推奨する価格査定マニュアルでは、建物の維持管理状態やリフォーム履歴などを査定に反映する考え方が示されています※3。記録があれば、築年数による評価の下がり幅を補正できる可能性があります。

査定時に正確に伝えられるよう、次のような情報を整理しておきましょう。

  • リフォーム・修繕をした時期と箇所
  • かかった費用と施工した会社
  • 契約書・領収書・保証書

記録が残っていれば、築年数が経った家でも評価の加点につながりやすくなります

専門家による建物状況調査(インスペクション)の結果も、査定時の判断材料になることがあります※3

買主にとっても安心材料になり、売却を後押ししやすくなります。既存住宅売買瑕疵保険を付けられる状態であれば、買い手の不安をさらに減らせます。

査定前に独断でリフォームしない

査定前に独断でリフォームしないことを示すイラスト

査定額を上げようと査定前にリフォームを考える方もいますが、自分の判断で進めるのは避けましょう。表面的なリフォームだけで査定額が大きく上がるとは限らず、かけた費用を回収できないことも多いためです。

査定前のリフォームをおすすめしにくいのは、主に次の理由からです。

  • 費用倒れになりやすい:高額な全面改装は、かけた費用を売却価格に上乗せしきれないことが多い
  • 査定額に直結しにくい:査定は立地・築年数・構造などの客観的な要素が中心
  • 買主の好みと合わない:購入後に自分でリフォームしたいと考える買主も多い※4

無理にリフォームせず、今の状態のまま査定を受けて問題ありません。気になる場合も、掃除や片付けで清潔感を整えておく程度で十分です※5

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リフォームよりも、まずは掃除と片付け。少ない費用で印象を整えやすいよ。

自分でも周辺相場を調べておく

自分でも周辺相場を調べておくことを示すイラスト

査定を依頼する前に、自分でも周辺相場の見当をつけておくと、提示された査定額が妥当か判断しやすくなります。次のような公的なデータを使えば、誰でも相場を調べられます。

不動産情報ライブラリ
国土交通省が運用する検索システムです※6。周辺の取引価格情報や地価公示などを地図上で確認できます。
レインズマーケットインフォメーション
実際に成約した物件の価格を調べられるサイトです。同じエリア・条件の相場感をつかむのに役立ちます。
財産評価基準書(路線価)
国税庁が公表する路線価から、土地のおおよその評価を確認できます。相続税路線価は、地価公示価格の80%程度を目途に定められています※14

自分なりの相場観を持っておくと、複数社の査定を比較するときも、金額の高い・安いだけに振り回されず、根拠を落ち着いて見極められます。

家の査定を依頼するときの注意点

家の査定では、1社の金額だけをうのみにせず、3〜5社に依頼して根拠を比較することが大切です。複数の見立てを突き合わせると、相場より安く売ってしまう失敗を防ぎやすくなります。

同じ物件でも、不動産会社や査定方法によって金額は変わります。依頼時に注意したいポイントを順に見ていきましょう。

1社だけに査定を依頼しない

1社だけでなく複数社に査定を依頼することを示すイラスト

査定は1社だけで決めず、複数の不動産会社に依頼して比較するのが基本です。

同じ物件でも、会社ごとの販売戦略や得意分野、成約事例の見方によって、査定額に大きな差が出ることがあります。1社だけに頼ると、その金額が相場より低くても気づけず、安く売ってしまうおそれがあります。

具体的には、次の手順で複数社を比較すると相場観をつかみやすくなります。

  • まずは3〜5社に同時に査定を依頼する
  • 極端に高い・安い金額は外れ値として見て、中央値で相場観をつかむ
  • 最終的に2〜3社に絞り、算出根拠を比較して依頼先を決める

金額の大小だけでなく、「なぜその価格になるのか」を説明できる会社かどうかを見極めることが、信頼できる依頼先選びにつながります。

机上査定やAI査定の概算をうのみにしない

机上査定やAI査定の概算をうのみにしないことを示すイラスト

机上査定やAI査定は、現地を見ずに登記情報や過去の成約データだけで概算価格を出す方法です。手軽に相場の目安をつかめますが、その金額をそのまま売り出し価格の根拠にはしないようにしましょう。

一方の訪問査定は、担当者が実際に現地を見て査定する方法です。室内の状態・日当たり・土地の境界など、現地を見なければわからない要素まで反映するため、机上査定やAI査定とは金額に差が出ることがあります。

机上査定やAI査定を使うときは、次の点を押さえておきましょう。

  • AI査定は取引データが多いほど概算が当たりやすく、事例の多い都市部マンションで有効
  • 事例の少ない地方の戸建てや個別性の高い物件では、実勢とずれやすい
  • 概算だけで売り出し価格を決めず、本格的な売却前には訪問査定を受ける

査定の種類ごとの精度や使いどころは、このあとの見出しでくわしく整理します。まずは「概算は相場を知るための入り口」と考えておきましょう。

高すぎる査定額を出す会社に注意する

高すぎる査定額を出す会社に注意することを示すイラスト

相場とかけ離れた高い査定額には注意が必要です。自分で調べた相場や他社の査定額と大きく違う場合は、必ず根拠を確認しましょう※7

一部の会社は、媒介契約を取りたいがために、相場より高い査定額をあえて提示することがあります。

相場より高すぎる価格で売り出すと、次のような悪循環に陥ることがあります。

内見が入らず売れ残る
相場より高い価格は割高な物件と受け取られ、問い合わせや内見そのものが入りにくくなります。
段階的な値下げに追い込まれる
売れない期間が続くと少しずつ値下げを重ねることになり、結局は当初の想定より安く手放す結果になりがちです。
売れ残り物件と見られ敬遠される
掲載期間が長引くほど「売れ残り物件」と見られ、買い手から敬遠されやすくなります。値下げをしても割安感が伝わりにくく、当初の想定より大きく価格を下げることになりかねません。

見抜き方はシンプルです。国の不動産情報ライブラリ※6などで取引価格情報を調べ、自分なりの相場を持っておきましょう。

そのうえで、高すぎる査定には「なぜこの価格になるのか」を尋ね、納得できる根拠を示せる会社を選ぶことが大切です。

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高い金額ほど、その根拠を聞いて確かめることが大事なんだね。

家の査定結果が出た後の注意点

査定額を受け取ったら、金額だけで判断しないことが大切です。根拠・実際の売却価格との違い・手取り額・不具合の告知を見落とすと、契約後のトラブルや資金不足につながります。

査定額は、次の行動を決めるための出発点です。ただし数字だけが一人歩きしやすい段階でもあるため、媒介契約を結ぶ前に各社の査定額の意味を冷静に見極めましょう。

査定額の根拠を必ず確認する

査定額の根拠を必ず確認することを示すイラスト

提示された査定額は、必ず根拠とセットで確認します。宅地建物取引業法第34条の2第2項※8により、不動産会社は価額について意見を述べるとき、その根拠を明らかにする必要があります。

つまり、依頼者は次のような点を遠慮なく確認できます。

採用した成約事例
査定の基準にした近隣の成約事例を示してもらいましょう。立地・築年数・面積が自分の物件に近い事例ほど、提示された金額の納得感は高まります。
価格の補正根拠
事例価格をどのような要素で増減させたのかを確認します。角地・日当たり・室内状態など、補正の理由を具体的に説明できるかどうかが見極めのポイントです。
具体的な販売戦略
その価格でどのように売り切るのかを確認します。広告の打ち方・売り出し期間・値下げの想定まで筋道立てて説明できる会社は信頼しやすいでしょう。
想定している売却期間
その査定額で、どのくらいの期間で売れる見込みかを確認します。相場と比べて期間が極端に短い、または長い場合は、価格設定の前提をあわせて尋ねておくと安心です。

事例や補正根拠を示さず、感覚的な説明しかできない会社は、媒介契約欲しさに高めの査定額を出している可能性があります。

あわせて、査定書に成約事例の販売図面が添付されているかも確認しましょう。レインズの図面や成約価格を確認できると、価格の納得感も高まります※9

査定額と実際の売却価格は違う

査定額は、売り出し価格を決めるための目安です。その金額で必ず売れることを保証する数字ではありません。

査定額とは何を指すか

不動産会社が、周辺の成約事例や物件の状態などをもとに「この価格なら売れそう」と予想した売り出し価格の目安です。買取保証や確定価格ではありません。

実際の売却価格は、買主との価格交渉によって変わります。買主から値引きを求められれば査定額を下回ることもあり、人気物件であれば査定額を上回ることもあります。

だからこそ、査定額をそのまま売却額と考えず、値引き交渉で上下する前提で見ておくことが大切です。

売却した金額がすべて手元に入るわけではない

売却した金額がすべて手元に入るわけではないことを示すイラスト

売却できた金額が、そのまま手元に残るわけではありません。売却時には、さまざまな諸費用が差し引かれます。

主に次のような費用が、売却価格から差し引かれます。

差し引かれる費用 内容
仲介手数料 不動産会社に支払う成功報酬
抵当権抹消費用 住宅ローン返済後に抵当権を外す登記費用
印紙税 売買契約書に貼る印紙の税金
譲渡所得税※10 売却益が出た場合にかかる税金

実際に使えるお金は、これらの費用を差し引いた「手取り額」です。住み替えや住宅ローン返済の資金計画は、査定額ではなく手取り額をもとに考えると、計画のズレを防ぎやすくなります。

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手取りで考えないと、住み替えの資金が足りなくなることもあるんだね。

物件の不具合は隠さず正直に伝える

物件の不具合を隠さず正直に伝えることを示すイラスト

雨漏りやシロアリ被害などの不具合は、査定の段階から正直に伝えましょう。隠したまま売却すると、引き渡し後に大きな責任を負うことがあります。

2020年4月施行の改正民法※11により、従来の瑕疵担保責任は「契約不適合責任」に変わりました。これは、引き渡した物件が契約内容と違う場合に売主が責任を負う制度です。

契約不適合責任では、買主に次のような権利が認められます。

  • 追完請求(補修ややり直しを求める)
  • 代金減額請求(不具合の分だけ値下げを求める)
  • 契約解除(契約そのものを取り消す)
  • 損害賠償請求(被った損害の賠償を求める)

売主に帰責事由があるときは、買主から損害賠償を求められることもあります。さらに、不具合を知りながら買主に告げなかったときは、責任を負わない旨の特約があっても、その責任を免れることはできません※15。

不具合は減額交渉の材料になることもあります。隠して大きな賠償を負うより、正直に伝えてトラブルを防ぐほうが結果的に有利です。

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不具合を伝えるのは不利に見えるけど、隠すほうが後のリスクは大きいよ。

家の査定の種類と特徴

家の査定の種類(AI査定・机上査定・訪問査定)と特徴を示すイラスト

ここまで「訪問査定」「机上査定」という言葉に何度か触れてきました。家の査定にはAI査定・机上査定・訪問査定があり、売り出し価格を判断するうえで重要なのは、現地を確認する訪問査定です。

AI査定や机上査定は、数分から数日で概算をつかむ初期向けの方法です。訪問査定は現地確認や必要な調査を行い、本格的な売却に向けて価格を検討する方法です。

所要時間 精度 向いている人
AI査定・匿名査定 即時(数分以内) 低〜中(都市部マンションは比較的高め) 個人情報を出さずに概算だけ知りたい人
机上査定 最短即日、長くても数日程度 中(現地未反映の参考値) 少し先に売却を考えている人・遠方の物件を売りたい人
訪問査定 数日〜1週間程度(調査内容によっては10日程度) 高(現地確認を反映) 本格的に売却する人・依頼先を決める直前の人

まずAI査定や机上査定で相場の目安をつかみ、売却を本格的に進める段階で訪問査定に進むのが基本の流れです。

AI査定・机上査定の特徴

AI査定は、ビッグデータと統計アルゴリズムを使って、即時に概算価格を出す方法です。匿名査定であれば氏名や電話番号が不要なため、営業電話を避けながら相場を確認できます。

ただし、物件によって得意・不得意があります。AI査定は過去の取引データをもとに算出するため、事例の多い都市部のマンションでは概算が実勢に近づきやすく、事例の少ない地方の戸建てでは開きが出やすくなります。

AI査定・匿名査定 机上査定(簡易査定)
算出方法 AIが統計的に自動算出 担当者が成約事例を選んで算出
個人情報 匿名査定なら不要 連絡先などが必要
向く場面 営業電話を避けて相場を知りたいとき もう少し具体的な参考値が欲しいとき

机上査定は、担当者が周辺の成約事例を選んで概算価格を出す方法です。

どちらも室内の状態までは反映されないため、初期の相場把握に向いた参考値と考えましょう。

訪問査定の特徴

訪問査定は、担当者が実際に現地を訪れ、必要に応じて役所や法務局での調査も行い、売り出し価格を検討する方法です。

一般的には、次の流れで進みます。

  • 不動産会社へ申し込み
  • 訪問日程の調整
  • 現地確認(30分〜1時間)
  • 役所・法務局調査と成約事例の照合
  • 査定書の提示

現地では、室内の状態・日当たり・隣地との境界・近隣環境など、机上ではわからない個別要因まで確認されます。売り出し価格を決めるための重要な判断材料になるため、本格的に売却する段階では訪問査定を受けておきましょう。

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現地を見てもらえば、日当たりや庭の状態も価格に反映されるんだね。

査定と不動産鑑定評価の違い

不動産会社の「査定」と、不動産鑑定士の「鑑定評価」は、似ているようで法的な位置づけが異なります。

査定は、宅地建物取引業法34条の2第2項※8にもとづく「価額の意見」です。無料で依頼できる一方、法的な証明力はありません。

一方の鑑定評価は、有資格者である不動産鑑定士が、原価法・取引事例比較法・収益還元法などの手法を用いて算出します※12。裁判所や税務署に提出する資料として使われることがあります。

査定 鑑定評価
担い手 不動産会社(宅地建物取引業者) 不動産鑑定士(国家資格)
法的な証明力 なし(価額の意見) あり(裁判所・税務署で使われることがある)
費用 無料 数十万円かかることが多い

鑑定評価書が必要になるのは、第三者に対して客観的な証明が求められる場面です。相続の遺産分割・離婚の財産分与・親族間売買におけるみなし贈与(相続税法7条※13)の回避などが代表例です。

一般的な売却で価格の目安を知りたいだけなら、無料の査定で十分です。

まとめ

家の査定で失敗しないためには、注意点を「依頼前・依頼時・査定後」の3段階で押さえることが大切です。順に確認すれば、相場からかけ離れた安売りや契約後のトラブルを防ぎやすくなります

依頼前:必要書類・残債・境界・相場を確認する
登記簿などの書類をそろえ、住宅ローンの残債、土地の境界、周辺相場を確認しておきましょう。準備不足は減額や売却停滞の原因になります。
依頼時:複数社で比較し高値査定を警戒する
1社に絞らず3〜5社に依頼して比較し、相場より高すぎる査定額は根拠を確認しましょう。
査定後:根拠確認・実売価格との違い・正直な告知
査定額は根拠とセットで確認し、実際の売却価格や手取り額との違いを理解しましょう。物件の不具合は隠さず正直に伝えることがトラブル防止につながります。

相場をつかむAI査定・机上査定と、現地を見る訪問査定を場面に応じて使い分けると判断しやすくなります。

トラフィー

3段階で注意点を押さえれば、納得して売却を進められるね!

まずは3段階の注意点を押さえて、安心して売却の一歩を踏み出しましょう。

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西山雄介

西山雄介

■肩書:不動産ライター / ディレクター ■保有資格:宅地建物取引士 / マンション管理士 / 管理業務主任者 / 賃貸不動産経営管理士 / 日商簿記2級 / 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 ■プロフィール: 不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。