GMOインターネットグループのGMO TECH株式会社(https://gmotech.jp/)(代表取締役社長:鈴木 亮一、以下「GMO TECH」)は、親が所有していた戸建て住宅(実家)を相続し、現在も空き家として所有している男女を対象に「相続した実家の空き家化」に関する実態調査を行いました。
少子高齢化を背景に増加の一途をたどる空き家問題。
中でも「親から相続した実家」の扱いに頭を悩ませるケースが後を絶ちません。
法改正により「管理不全空家等」への風当たりが強まる中、所有者たちはどのような課題に直面しているのでしょうか。
本調査では、実家を相続し、現在空き家のまま所有している1,000名を対象にアンケートを実施。
空き家となっている理由、管理の頻度や建物の状態、将来の意向などから、「実家相続」に潜むリスクと事前対策の重要性を紐解きます。
【データの引用・転載についてお願い】
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・引用元が「『GMO不動産査定』による調査」である旨の記載
・GMO不動産査定(https://e-estate.jp/)へのリンク設置
調査概要
- 調査期間
- 2026年7月17日(金)~2026年7月22日(水)
- 調査方法
- PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
- 調査人数
- 1,019人
- 調査対象
- 調査回答時に親が所有していた戸建て住宅(実家)を相続し、現在も空き家として所有している男女と回答したモニター
- 調査元
- GMO TECH株式会社(https://e-estate.jp/)
- モニター提供元
- サクリサ
約7割の実家が築30年以上!空き家期間は「1年〜3年未満」が最多に
はじめに、「相続した実家は、築何年か」と尋ねたところ、下記のような回答結果となりました。

相続した空き家のままの実家の約7割が築30年以上であり、全体として経年劣化が進んだ住宅が多いことが分かりました。
特に「築50年以上」の住宅は、旧耐震基準で建築された可能性が高く、経年劣化だけでなく、耐震性などの構造面における課題を抱えているケースも考えられます。
また、「相続した実家は、現在どのくらいの期間、空き家となっているか」と尋ねたところ、「1年〜3年未満」が最も多く、相続後もしばらく空き家のまま保有されているケースが多いことが分かりました。
また、「3年〜5年未満」も約2割を占めており、空き家状態が数年単位で長期化している傾向も見られます。
一方で、「半年〜1年未満」といった比較的短期間の回答も一定数存在しており、相続後まもない段階の住宅も含まれていることがうかがえます。
空き家化の理由は「今後の方針未定」が約4割!2〜3か月に1回の管理でも防げない実家の老朽化
では、こうした状況を踏まえ、相続前にどの程度準備や意思共有が行われていたのでしょうか。

相続前に、親と「十分に話し合っていた」「ある程度は話し合っていた」という人は、合わせると全体の5割以上にのぼります。
ところが、実家が現在空き家である理由については「今後の方針が決まっていない」という理由が最も多い結果となりました。

相続前に親と「十分に話し合っていた」と答えた人のうち、空き家の理由に「今後の方針が決まっていない」を挙げた人は約43%(145人中62人)、「ある程度は話し合っていた」人でも約41%(434人中176人)でした。
一方で、「ほとんど話し合っていなかった」人で約35%(270人中95人)、「まったく話し合っていなかった」人でも約35%(170人中60人)となっており、事前協議の有無や度合いによる大きな差は見られず、いずれの層でも3割〜4割以上が方針を決められていないことがわかります。
つまり、事前になんらかのコミュニケーションを取っていたとしても、「実家を今後どう活用・処分するか」という肝心な意思決定までは踏み込めていなかったケースが多いことを示しています。
実家の空き家化を防ぐためには、単に「誰が継ぐか」といった名義上の取り決めにとどまらず、「売却や賃貸に出すのか」「そのためにどのような手順・条件で進めるのか」といった具体的な出口戦略まで踏み込んで話し合っておくことが重要といえそうです。
また、「現在、空き家となっている実家の管理は、どのくらいの頻度で行っているか」と尋ねたところ、下記のような回答結果となりました。

空き家となっている実家の管理頻度は、『2〜3か月に1回程度(30.4%)』が最も多く、次いで『月に1〜2回程度(25.3%)』となっており、数か月に一度の頻度で管理を行っているケースが中心であることが分かりました。一方で、『半年に1回程度(17.9%)』『年に1回以下(8.7%)』『管理していない(5.7%)』といった低頻度・未管理の層も一定数存在しており、管理状況にはばらつきが見られます。
こうした管理頻度の違いは、「相続した実家までの移動時間」とどのような関係があるのでしょうか。分析してみると、距離(時間)の長さによって管理頻度に明確な傾向の違いが見られました。

まず、「30分未満」の比較的近距離にある場合は、『週に1回以上』といった高頻度で管理できている割合が他の層と比べて高く、日常生活の延長線上で空き家管理が行われている様子がうかがえます。
次に、「1時間未満」までは『月に1〜2回程度』の割合も一定数見られるものの、最も多いのは『2〜3か月に1回程度』となっており、距離が少し伸びるだけでも管理頻度がやや落ちる傾向が確認されました。
さらに、「3時間以上」となると『半年に1回程度』が最も多くなり、『管理していない』の割合も大きく増加しています。物理的な距離の負担が大きくなることで、定期的な訪問・管理が難しくなっている実態が浮き彫りとなりました。
このように、空き家の管理頻度は立地条件、特に移動にかかる時間の影響を強く受けていると考えられます。遠方にある実家ほど管理が行き届きにくく、結果として老朽化や劣化の進行リスクが高まる可能性もあるでしょう。
こうした管理状況下で、実際の建物や敷地はどのような状態になっているのでしょうか。

現在、空き家となっている実家の状態について見ると、「庭木や雑草が伸びている(34.2%)」「建物の老朽化が進んでいる(33.0%)」といった、管理不足や経年劣化を示す項目が上位に挙げられました。
また、管理頻度と実家の状態のクロス集計を見ると、いくつかの特徴的な傾向が確認されました。
まず、「すぐに住める状態」と回答した割合は、『週に1回以上』管理している層で30.0%と突出しており、他の頻度層(7〜12%台)と比べて大きな差が見られました。こまめな管理を行っている場合、住宅の状態を良好に保ち、「すぐに使える状態」を維持しやすいことが示唆されます。
一方で、「建物の老朽化が進んでいる」といった回答については、管理頻度による大きな差は見られず、一定割合で各層に分布していました。つまり、老朽化そのものは日常的な管理頻度だけでは防ぎきれない側面があり、建物の築年数や構造といった要因の影響も大きいと考えられます。
これまでの調査から、相続した実家は、空き家期間が1年以上あるにもかかわらず、「今後の方針が決まっていない」層も多いことがわかりました。
そのうえ築30年以上で「老朽化が進んでいる」だけでなく、「雨漏り」「外壁・屋根の傷み」「害虫・害獣の被害」など具体的な損壊もあり、空き家の状態は決して良いとは言えないケースも多いようです。
こうした状況から、「とりあえずそのまま」で置かれている実家は、今後も空き家のままで状態だけが今より悪くなっていく、という未来も見えてきます。
約8割が知らない空き家放置の「固定資産税リスク」!維持に悩み半数近くが実家を「手放したい」と回答
こうした管理状況や建物の劣化の実態を踏まえると、空き家が周辺環境や安全面に与える影響について、外部からの指摘や対応を求められるケースも生じていると考えられます。

まず、「行政などから空き家に関する通知を受けたことがあるか」を見ると、約6割が何らかの通知を受けていることが分かりました。一方で、通知を受けていない層も一定数存在しており、空き家の状況によって対応の差が生じている可能性がうかがえます。
では、通知を受けた人は具体的にどのような内容の連絡を受けているのでしょうか。

通知内容について尋ねたところ、「『管理不全空家等』または『特定空家等』に該当する可能性がある旨の通知」が最も多い結果となりました。
この結果から、現時点で深刻な問題が発生しているというよりも、空き家の状態悪化を未然に防ぐため、予防や改善を促す段階で通知を受けているケースが多いことがうかがえます。
また、この「管理不全空家等」とは、適切な管理が行われておらず、放置すれば倒壊や衛生・景観上の問題などを引き起こすおそれがある状態を指します。また、「特定空家等」に指定されると、行政からの指導・勧告・命令の対象となり、最終的には固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が大きく増加する可能性があります。

そこで、「管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例の適用対象から除外される可能性があることを知っていたか」と尋ねたところ、約8割が『聞いたことはあるが、詳しくは知らなかった(54.1%)』『まったく知らなかった(25.8%)』 と回答しました。
約8割の方が、空き家の適切な管理を怠ることで固定資産税が増加する可能性について十分に理解していないことが明らかとなりました。
固定資産税の負担増につながる重要な制度であるにもかかわらず認知度が低いことから、空き家の管理に伴うリスクや早期対応の必要性が十分に浸透していない可能性が考えられます。
また、空き家の所有者の多くが行政から何らかの注意喚起を受けているにもかかわらず、十分な対応に至っていない実態も明らかになりました。
その背景には、「何から手をつければよいかわからない」「遠方に住んでいるため管理が難しい」といった、これまでの調査でも確認された課題が影響している可能性があり、その結果、対応の優先順位が上がらず、意思決定の遅れや問題の長期化につながっていることがうかがえます。
こうした中、空き家の管理や対応に対する意識は、今後の活用・処分の判断にも影響しているのでしょうか。

「現在、空き家となっている実家について、今後どのようにしたいと考えているか」と尋ねたところ、『売却したい(30.9%)』が最も多く、『手放したい(方法は未定)(13.6%)』『まだ決めていない(13.2%)』と続きました。
『売却したい』や『手放したい』といった回答が半数近くにのぼり、相続した実家を手放す意向を持つ人が多いことがうかがえます。
一方で、「方法は未定」や「まだ決めていない」といった回答も一定数見られ、具体的な対応方針まで落とし込めていない層も多いことが分かりました。前問までで見られた話し合い不足や情報不足が影響し、意思決定が先送りになっている可能性も考えられます。
では、実際に相続によって空き家を所有した人は、自身の経験を踏まえてどのような教訓を得たのでしょうか。
最後に、「現在、実家が空き家となっている経験を踏まえ、これから実家を相続する方に伝えたいことは何か」と尋ねたところ、『親が元気なうちに、実家の今後について話し合っておくべき(35.7%)』が最も多く、『相続後の管理者や、兄弟姉妹・親族間の役割分担を決めておくべき(34.7%)』『管理費用や固定資産税の負担者を決めておくべき(28.7%)』と続きました。
相続を経験した当事者の声として、「事前の話し合い」や「役割分担の明確化」に関する回答が上位を占めており、相続前の準備の重要性が強く認識されていることがうかがえます。
特に、親が元気なうちに今後の方針を話し合っておくべきという意見が最も多い点からは、実際に相続後に意思決定や対応に苦労した経験が背景にあると考えられます。また、管理者や費用負担の明確化といった具体的な項目が挙げられていることからも、事前に決めておくべき事項が整理されていないことが、トラブルや対応の遅れにつながる要因となっている可能性が示唆されます。
これまでの設問で見られた「話し合い不足」や「意思決定の遅れ」といった課題を踏まえ、相続前の準備の有無がその後の管理や活用に大きく影響することが改めて示された結果といえるではないでしょうか。
まとめ:相続した実家の空き家化の実態と今後の課題
今回の調査では、親から相続した実家が空き家となる背景には、「築年数の経過による老朽化」と「相続前後の意思決定の遅れ」が大きく影響している実態が明らかになりました。
相続された実家の約7割が築30年以上と老朽化が進んでおり、空き家期間も「1年〜3年未満」が最多となるなど、短期的に活用されず放置されるケースが多い傾向が見られました。その要因として、「今後の方針が未定」「何から手をつければよいかわからない」といった、判断や情報不足による停滞が挙げられます。
また、定期的に管理を行っている場合でも、庭木の繁茂や建物の劣化が進行しているケースが多く、空き家の維持管理の難しさも浮き彫りとなりました。さらに、約6割が自治体から何らかの指摘を受けている一方で、固定資産税の優遇措置解除といった制度リスクについては約8割が十分に理解していないことが判明し、認識不足が対応の遅れを招いている可能性も示唆されています。
こうした状況を受け、相続後の対応としては「売却したい」「手放したい」といった意向が半数近くにのぼる一方、具体的な方針を決めきれていない層も多く、意思決定の先送りが課題となっています。
一方で、当事者の声としては、「親が元気なうちに話し合う」「管理者や費用負担を事前に決めておく」といった相続前の準備の重要性が強く認識されており、事前の合意形成が空き家化リスクの抑制において重要であることが示されました。
空き家問題の解決には、建物の老朽化対策だけでなく、相続前からの計画的な意思共有と情報整備が重要であることが示唆されました。
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