住宅ローン残高証明書とは、その年の年末時点の住宅ローンの残高を、借入先の金融機関が証明する書類です。
年末調整や確定申告で、住宅ローン控除を受ける手続きで使います。

毎年10月中旬前後に、金融機関からハガキや封書で自宅に届きます。

この記事では、住宅ローン残高証明書が届く時期と、確定申告・年末調整それぞれでの使い方を解説します。

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住宅ローン残高証明書とは?

住宅ローン残高証明書とは?のイメージ図

住宅ローン残高証明書(年末残高証明書・融資額残高証明書)は、その年の12月31日時点で住宅ローンがいくら残っているかを、借入先の金融機関が証明する書類です。
住宅ローン控除(正式には住宅借入金等特別控除といいます)は、年末に残っているローンの金額をもとに控除額が決まる仕組みのため、控除を受けるためには、残高を証明する書類として住宅ローン残高証明書の提出を求められます。

住宅ローン残高証明書をなくしてしまったときは、借入先の金融機関に依頼すれば再発行してもらえます。
ただし、手元に届くまでは1〜2週間ほどかかります。
確定申告や年末調整の期限が近いなら、気づいた時点ですぐに金融機関へ連絡しておきましょう。

トラフィー

窓口に行かなくても、電話や銀行のサイトから再発行を頼めるところもあるよ!

名前のよく似た「借入残高証明書」「借入金残高証明書」等の書類は、住宅ローン控除のために使う書類ではありません。金融機関では単に「残高証明書」と案内されることも多いため、名前だけで判断せず、年末(12月31日)時点の残高が記載されているかどうかで見分けてください。

住宅ローン残高証明書(年末残高証明書)

住宅ローン控除のために、年末時点のローン残高を証明する書類。毎年、金融機関から無料で自動的に送られてくる

借入残高証明書・借入金残高証明書

申し込むときに指定した日のローン残高を証明する書類。借り換えの検討などのために、自分で金融機関に申し込んで発行してもらう。発行には手数料がかかることが多い

住宅ローン控除の手続きで使うのは、毎年自動的に届く住宅ローン残高証明書のほうです。自分から金融機関に申し込まなくても、毎年手元に届きます。

住宅ローン残高証明書はいつ届く?

住宅ローン残高証明書はいつ届く?のイメージ図

住宅ローン残高証明書は、借入先の金融機関からハガキまたは封書で、毎年10月中旬前後に自宅に届きます。
発送時期は銀行によって多少異なるため、同じ10月でも数週間の幅があると考えておきましょう。

ただし、住宅ローンを借りた最初の年だけは、借りた時期によって届くタイミングが変わります。
借入時期ごとの目安は次のとおりです。

住宅ローンを借りた時期 残高証明書が届く時期
1月〜9月頃 その年の10月中旬前後
10月〜12月頃 翌年1月頃

10月以降に借りたときは、その年の10月の発送に間に合わないため、届くのは翌年1月頃にずれ込みます。
2年目以降は、借りた時期にかかわらず毎年10月中旬前後に届きます。

トラフィー

会社員が還付を受ける申告なら翌年1月1日から提出できるので、年明けに届いても手続きには間に合うよ!

また、10月に届く残高証明書に書かれているのは、12月31日時点の残高の「見込み額」です。
正しい金額で控除を受けるために、証明書が届いたあとに繰り上げ返済をして残高が減った場合は、金融機関へ再発行を依頼してください。

住宅ローン残高証明書が届かない場合

住宅ローン残高証明書が届かない場合のイメージ図

11月になっても住宅ローン残高証明書が届かないなら、まずは借入先の金融機関に問い合わせてみましょう。
届かない場合には、主に次のような原因が考えられます。

住宅ローン残高証明書が届かない主な原因

  • 金融機関がまだ発送していない
  • 住宅ローンを年の後半に借りたため、発送が翌年1月になっている
  • 引っ越し後の住所変更を金融機関に届け出ていない
  • ネット銀行などで、郵送ではなくWebサイトから自分でダウンロードする方式になっている
  • 借入先の金融機関が「調書方式」へ移行したため、そもそも発行されていない

引っ越しをしたのに金融機関へ住所変更を届け出ていないと、残高証明書は前の住所あてに送られてしまいます。
心当たりがあるなら、住所変更の手続きとあわせて、新しい住所への再送をお願いしてください。

トラフィー

2024年1月以降に入居した人は、住宅ローン控除の手続きが「調書方式」になったので、残高証明書自体が発行されないことがあるよ!


法令上は2023年1月1日以降に入居した人を対象として、住宅ローン控除の手続きは、金融機関が残高の情報を直接税務署に提出する仕組み(調書方式)に変わりました。
2024年1月以降に順次切り替わっているため、それ以降に入居した人は証明書が届かなくても問題ありません。

住宅ローン残高証明書はどう使う?

住宅ローン残高証明書はどう使う?のイメージ図

住宅ローン残高証明書は、住宅ローン控除の手続きで、年末のローン残高を証明するために使います。

会社員の場合、住宅ローン控除を受ける最初の年は確定申告、2年目以降は勤務先の年末調整と、手続きの方法が年によって変わります。
ここからは、それぞれの手続きでの使い方を紹介します。

初年度は確定申告に使用する

住宅ローン控除を受ける最初の年は、会社員でも確定申告が必要です。
入居した年の翌年2月16日〜3月15日に、住んでいる地域を管轄する税務署に申告します。会社員が源泉徴収された所得税の還付を受ける場合は還付申告にあたり、翌年1月1日から提出できます。

初年度の確定申告では、残高証明書のほかにも次のような書類を揃えます。

初年度の確定申告で使う主な書類

  • 確定申告書
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 住宅ローン残高証明書(借入先が調書方式へ移行済みの場合は不要)
  • 建物・土地の登記事項証明書
  • 売買契約書や工事請負契約書の写し
  • 源泉徴収票(会社員の場合)※申告書の作成に使いますが添付は不要

借入先の金融機関が調書方式へ移行済みなら、残高証明書の添付は不要です。

2年目以降は年末調整で使用する

2年目以降の住宅ローン控除は、会社員なら勤務先の年末調整で受けられ、確定申告は不要です。

年末調整では、次の2つの書類を勤務先に提出します。

2年目以降の年末調整で提出する書類

  • 住宅借入金等特別控除申告書
  • 住宅ローン残高証明書(借入先が調書方式へ移行済みの場合は不要)

住宅借入金等特別控除申告書は、初年度の確定申告を終えたあとに、控除期間の残り年数分がまとめて税務署から届きます。
一度に何年分も届くので、毎年1枚ずつ取り出して使います。

トラフィー

再発行には時間がかかるから、残りはなくさないように保管しておこう!


なお、確定申告で電子交付を希望した場合は、書面ではなくデータで交付されます。

借入先の金融機関が調書方式へ移行済みなら、2年目以降も調書方式が使われるため、残高証明書の提出は不要です。

まとめ

住宅ローン残高証明書とは、その年の年末時点の住宅ローン残高を金融機関が証明する書類です。住宅ローン控除の手続きで、控除額のもとになる残高を示すために使います。

毎年10月中旬前後にはがきや封書で届き、控除を受ける最初の年は税務署への確定申告、会社員の2年目以降は勤務先の年末調整で提出します。

なくしても、借入先の金融機関に依頼すれば再発行してもらえます。
借入先の金融機関が調書方式へ移行済みなら、残高証明書の提出そのものが不要です。届かないときも慌てず、まずは借入先の金融機関に確認してみてください。

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西山雄介

西山雄介

■肩書:不動産ライター / ディレクター ■保有資格:宅地建物取引士 / マンション管理士 / 管理業務主任者 / 賃貸不動産経営管理士 / 日商簿記2級 / 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 ■プロフィール: 不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。