実家を相続したものの、売却するといくら税金がかかるのか、不安に感じていませんか?
相続した実家の売却では、主に3種類の税金が発生します。
- 譲渡所得税
- 印紙税
- 登録免許税
なかでも高額になりやすい譲渡所得税は、売却で利益が出たときにだけかかる税金です。
譲渡所得税の計算式
譲渡所得税 = 譲渡所得(売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除)× 税率
「マイホーム特例」や「空き家特例」などの特例・控除を使えれば、税負担を大きく減らせる可能性があります。
本記事では、相続した実家の売却にかかる税金の種類と計算方法、利用できる特例・控除、税負担を軽くする方法までわかりやすく解説します。
この記事のポイント
- 譲渡所得税は利益が出たときだけかかり、実家なら税率は約20%が一般的
- マイホーム特例か空き家特例が使えれば、利益3,000万円まで税金はかからない
- 特例を使うには売却した翌年の確定申告が必要
- 取得費と譲渡費用の計上漏れは、そのまま税金の払いすぎになる
- 空き家特例や取得費加算の特例には売却期限があるため、早めの売却が有利
相続した実家を売却する時にかかる税金

相続した実家を売るときにかかる税金は、主に「譲渡所得税」「印紙税」「登録免許税」の3つです。
相続した家でも自分で買った家でも、売却時にかかる税金の種類は変わりません。
| 税金の種類 | いつかかるか | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 譲渡所得税 | 売却して利益が出たとき | 利益の約20%(所有5年超)または約40%(所有5年以下) |
| 印紙税 | 売買契約書を交わすとき | 1万円〜3万円程度 |
| 登録免許税 | 相続登記・抵当権抹消のとき | 固定資産税評価額の0.4%など |
かかる税金の例(400万円の利益が出た場合)
- 譲渡所得税:約81万円(利益400万円 × 20.315%)
- 印紙税:1万円(売却価格2,500万円の場合)
- 登録免許税:約6万円(固定資産税評価額1,500万円で相続登記をした場合)
- 合計::約88万円
一方、売って利益が出なければ譲渡所得税は0円となり、印紙税と登録免許税だけで済みます。
ここからは、それぞれの税金について詳しく紹介していきます。
譲渡所得税

譲渡所得税は、売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いて、利益が出たときにかかる税金です。
譲渡所得からさらに特別控除を差し引いた金額に、税率を掛けて税額が決まります。
譲渡所得税の計算式
譲渡所得税 = 譲渡所得(売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除)× 税率
税率は実家の所有期間によって変わります。相続した家なら、親が持っていた期間を引き継いで計算できます。
たとえば親が20年住んでいた実家なら、相続してから5年未満で売っても、税率の低い「長期譲渡所得」が適用されます。
| 区分 | 所有期間 | 税率 |
|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 20.315% |
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 39.63% |
譲渡所得税の支払いが必要な場合は、確定申告が必要です。
確定申告の方法は「【不動産売却の確定申告を完全攻略】必要書類や手続きの流れ、計算方法を解説!」で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

譲渡所得税の負担を軽くする特例などの申請にも、確定申告が必要だよ!
売却益の計算方法
相続した実家の売却益(譲渡所得)は、親が買ったときの金額を「取得費」として引き継いで計算します。
自分がお金を出して買った家でなくても、親の購入額を差し引けるということです。
取得費がわかる場合の計算式
売却益(譲渡所得)= 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
取得費がわからない場合の計算式
売却益(譲渡所得)= 売却価格 −(売却価格 × 5% + 譲渡費用)
※購入額がわからない場合は、売却価格の5%を取得費とみなして計算します(概算取得費)。
取得費の計算方法は、戸建てとマンションで少し異なります。
戸建ての場合、土地の購入額はそのまま取得費になります。建物の購入額は、経過年数に応じた減価償却費を差し引き、残った金額が取得費です。
戸建ての取得費の計算方法
取得費 = 土地の購入額 +(建物の購入額 − 減価償却費)
戸建ての取得費の計算例(土地1,500万円・建物1,000万円で購入した場合)
- 木造・築25年で、減価償却費が約698万円の場合
- 建物の取得費:1,000万円 − 約698万円 = 約302万円
- 取得費:1,500万円 + 約302万円 = 約1,802万円
マンションの場合、購入額を土地部分と建物部分に分け、建物部分だけ減価償却費を差し引いて計算します。売買契約書に消費税額の記載があれば、そこから建物部分の金額を逆算できます。
マンションの取得費の計算方法
取得費 = 土地部分の購入額 +(建物部分の購入額 − 減価償却費)
マンションの取得費の計算例(購入額3,000万円・うち建物部分1,200万円の場合)
- 鉄筋コンクリート造・築20年で、減価償却費が324万円の場合
- 建物部分の取得費:1,200万円 − 324万円 = 876万円
- 取得費:1,800万円(土地部分)+ 876万円 = 2,676万円
親の購入額がわからないときは、売却価格の5%を取得費とみなす「概算取得費」で計算します。
ただし概算取得費は、実際の購入額より大幅に低くなりがちです。取得費が小さくなる分だけ、譲渡所得税は高くつきやすくなります。
生前に購入時の売買契約書などをそろえておくと、取得費を正しく計上でき、税金を抑えられる可能性があります。詳しくは後述の「取得費の精査をしておく」で紹介します。
相続人が複数いる場合の計算方法
実家を兄弟などの共有名義で相続したときは、売却益を持分の割合で分け、それぞれが自分の取り分について税金を計算します。
相続人が複数いる場合の計算式
1人あたりの譲渡所得税 = 売却益 × 自分の持分割合 × 税率
正式な持分割合は、相続登記が済んでいれば登記簿に記載されています。法務局の窓口や「登記情報提供サービス」で確認できます。
兄弟2人で相続をした場合の税金の例(売却益1,000万円の場合)
- 持分が兄6割、弟4割(所有5年超・税率20.315%)の場合
- 兄の譲渡所得税:1,000万円 × 6割 × 20.315% ≒ 約122万円
- 弟の譲渡所得税:1,000万円 × 4割 × 20.315% ≒ 約81万円
売却益を複数の相続人で分ける場合は、受け取った相続人それぞれで確定申告をして、譲渡所得税を支払う必要があります。
印紙税

印紙税は、売買契約書を交わすときに、契約書へ収入印紙を貼って納める税金です。
利益の有無にかかわらず、売買契約を結べば必ずかかります。
税額は契約書に記載された売却価格で決まります。主な金額は次のとおりです。
| 売却価格 | 印紙税額 |
|---|---|
| 500万円超〜1,000万円以下 | 5,000円 |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 3万円 |
| 1億円超〜5億円以下 | 6万円 |
2027年3月31日までに作成される契約書の印紙税は、上記の軽減措置が適用された金額となります(出典:国税庁)。
登録免許税

登録免許税は、不動産の名義に関する登記手続きのときにかかる税金です。
相続した実家の売却では、主に次の2つの場面でかかります。
| 登記の種類 | いつ必要か | 税額 |
|---|---|---|
| 相続登記 | 実家の名義を相続人に変えるとき | 固定資産税評価額 × 0.4% |
| 抵当権抹消登記 | 住宅ローンの担保が残っているとき | 不動産1件につき1,000円 |
固定資産税評価額は、毎年春に市区町村から届く固定資産税の課税明細書の「価格(評価額)」欄で確認できます。
課税明細書が手元にないときは、市区町村の役所で「固定資産評価証明書」を取得すれば確認できます。
相続登記は義務化されています
2024年4月から相続登記は義務化され、相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象になります。売却の予定がなくても早めに済ませておきましょう。
相続した実家の売却で使える特例と控除

相続した実家の売却では、税金を大きく減らせる特例や控除が用意されています。
うまく使えば譲渡所得税を実質0円にできることもあります。確定申告のときは、使える特例・控除の申請を忘れないようにしましょう。
| 特例 | 控除される額 | 適用の条件 |
|---|---|---|
| マイホーム特例 | 譲渡所得から最大3,000万円 | 売却する本人が実家に住んでいた場合 |
| 空き家特例 | 譲渡所得から最大3,000万円 | 親が1人で住んでいた古い実家を相続した場合 |
| 小規模宅地等の特例 | 相続税の土地評価額を最大80%減額 | 親と同居していた人など |
| 取得費加算の特例 | 納めた相続税の一部を取得費に加算 | 相続税を納め、申告期限の翌日から3年以内に売却する人 |
譲渡所得税を減らす特例は、基本的に同じ売却について併用できませんが、「マイホーム特例」と「取得費加算の特例」のみ併用が可能です。
なお「小規模宅地等の特例」は相続税を減らす特例のため、譲渡所得税の特例とあわせて利用できます。
マイホーム特例と取得費加算の特例を併用した場合の計算例
- 売却益3,200万円・実家分の相続税200万円の場合
- 課税対象 = 3,200万円 −(3,000万円 + 200万円)= 0円
ここからは、それぞれの特例について詳しく紹介していきます。
マイホーム特例

マイホーム特例は「3000万円特別控除」とも呼ばれ、住まいとして使っていた家を売ったときに適用されます。譲渡所得(売却益)から最大3,000万円を差し引ける特例です。
マイホーム特例の主な適用条件
- 売却する本人が住んでいた (住まなくなってから3年後の年末までの売却も対象)
- 売った相手が配偶者や親子などの身内ではない
- 前年・前々年に、同じ特例や買い換え特例を使っていない
マイホーム特例を利用するには、売却する人が住んでいた実態が必要で、節税のための形だけの入居の場合は否認されることがあります。住んでいた期間ではなく、住民票の変更や公共料金の使用履歴、郵便物の送付先の変更、元の住居の解約、大型家具の搬入の有無などが見られることが多いようです。
参照:国税庁
利用するには、売却した翌年の確定申告で適用を申請します。控除の結果、税額が0円になるときも、確定申告自体は必要です。

ただし、新居に入居した年とその前2年・後3年(計6年間)のうちにマイホーム特例を使っていると、住宅ローン控除は受けられなくなるよ!
売却後すぐに住み替えを予定しているなら、マイホーム特例と住宅ローン控除のどちらが得か、比べてから申請するのがおすすめです。
相続人が複数いる場合の控除額
マイホーム特例の最大3,000万円の控除は、家1軒ごとではなく所有者1人ごとに適用されます。そのため兄弟などの共有名義で相続した家を売るときは、名義人それぞれが自分の持分の売却益から最大3,000万円を差し引けます。
共有名義の場合の控除額の計算式
1人あたりの課税対象 = 売却益 × 自分の持分割合 − 3,000万円
たとえば同居していた兄弟2人の共有名義なら、兄弟それぞれの譲渡所得から3,000万円ずつ、2人合わせて最大6,000万円を控除できる計算です。
ただし、控除を受けられるのは、売却する本人が住んでいたなどの適用条件を満たす名義人だけです。適用には、名義人ごとの確定申告が欠かせません。
空き家特例

空き家特例(被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除)は、親が1人で住んでいた実家を相続し、空き家のまま売ったときに使える特例です。譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。
空き家特例の主な適用条件
- 1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた戸建て
- 相続するまで親が一人暮らしをしていた
- 相続してから売却まで空き家のまま
- 売却価格が1億円以下
- 相続した日から3年後の年末までに売却した場合(かつ特例の期限である2027年12月31日までの売却)
売却して引き渡すまでに満たすべき条件(いずれか)
- 家を解体して更地にし、「土地」として売る
- 新耐震基準に適合する耐震リフォームを行って「戸建て」として売る(2024年以降の売却では、引き渡し後、売却した翌年2月15日までに買主側で耐震リフォームや解体が完了する場合も対象)
親と同居しておらず、相続した実家に住む予定もないまま売りたいときは、空き家特例が候補になります。ただし実家を「そのまま」売れるケースは少なく、解体やリフォームに費用をかけても利益が残るか、あらかじめ見積もっておきたいところです。
参照:国税庁
空き家特例適用時の譲渡所得税の計算式
特例適用後の譲渡所得税 = (売却益 − 3,000万円)×税率
利用するには、市区町村で「被相続人居住用家屋等確認書」を受け取ったうえで、売却した翌年に確定申告します。
相続人が複数いる場合の控除額
空き家特例の控除額は、相続人が2人までなら1人あたり最大3,000万円です。3人以上で売るときは、1人あたり最大2,000万円に下がります。
相続人が2人までの場合
控除額は1人あたり最大3,000万円(2人合計で最大6,000万円)
相続人が3人以上の場合
控除額は1人あたり最大2,000万円(3人の場合、合計で最大6,000万円)
控除額を重視するなら、共有する人数まで考えて遺産分割を決めておくとよいでしょう。
小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例は、譲渡所得税ではなく相続税を減らす特例です。実家の土地の相続税評価額を、330㎡までの部分について80%減額できます。
小規模宅地等の特例の主な適用条件
- 親の配偶者が相続する場合
- 親と同居していた親族が相続する場合
- 親が1人暮らしで、持ち家のない別居親族(いわゆる家なき子)が相続する場合
配偶者以外の人がこの特例を使う場合、相続税の申告期限(相続から10か月)まで土地を保有し続けることが条件です。それより前に売却すると特例が使えなくなります。
参照:国税庁
小規模宅地等の特例の計算式
相続税の課税対象となる土地の評価額 = 本来の評価額 −(本来の評価額 × 80%)
※330㎡までの部分が対象
対象になるのは330平方メートルまでです。たとえば実家の土地が500㎡あるなら、330㎡分と残りの170㎡分を分けて計算します。
500㎡(評価額5,000万円)の土地を相続した場合の計算例
- 330㎡までの部分の相続税:(5,000万円 × 330㎡ ÷ 500㎡)-(5,000万円 × 330㎡ ÷ 500㎡×80%)= 660万円
- 残りの170㎡の部分:5,000万円 × 170㎡ ÷ 500㎡ = 1,700万円
- 相続税の課税対象となる評価額 = 660万円 + 1,700万円 = 2,360万円
仮に相続したのが実家の土地だけだとすると、評価額は2,360万円まで下がり、相続税の基礎控除(法定相続人が1人の場合3,600万円)の範囲におさまります。結果として相続税はかからなくなります。
取得費加算の特例

取得費加算の特例は、相続税を納めた人が対象です。実家にかかった相続税の一部を取得費に上乗せでき、その分だけ売却益が減って譲渡所得税が安くなります。
取得費加算の特例の主な適用条件
- 相続や遺贈で実家を取得した人
- 相続税を実際に納めている
- 相続税の申告期限の翌日から3年以内の売却(相続からおよそ3年10か月以内)
取得費加算の特例は、「マイホーム特例」と併用できます。一方で空き家特例とは併用できないため、両方の条件を満たすなら、どちらが得かを試算して選びます。
参照:国税庁
取得費加算の特例の計算式
- 取得費に加算できる額 = 納めた相続税 ×(実家の相続税評価額 ÷ その人が相続した財産全体の評価額)
- 売却益 = 売却価格 −(取得費 + 加算額 + 譲渡費用)
マイホーム特例と組み合わせられれば、3,000万円を超える譲渡益が出たときでも、譲渡所得税を0円にできるケースがあります。
併用した場合の計算例(売却益3,300万円・実家分の相続税300万円の場合)
課税対象 = 3,300万円 −(3,000万円 + 300万円)= 0円

利用できる期限が短く、売るか迷っているうちに過ぎてしまうケースもあるから、早めに方針を決めるのがおすすめだよ!
実家の売却にかかる税金の負担を軽くする方法

特例のほかにも、日頃の準備や売却時のひと工夫で税金を抑える方法があります。
特例が利用できない場合にはもちろん、特例を利用したうえでさらに節税することもできます。
| 方法 | 誰に向いているか | いつやるか |
|---|---|---|
| 取得費の精査 | 実家の購入時の書類が残っていそうな人 | 売却前(できれば生前) |
| 譲渡費用の整理 | 売却する人全員 | 売却中〜確定申告まで |
| ふるさと納税の活用 | 売却で利益が出た人 | 売却した年のうち |
| 固定資産税の精算金の扱いの工夫 | 利益が出そうな人 | 売買契約の前 |
どの特例や方法が使えるか判断に迷うなら、相続にくわしい税理士へ相談するのが確実です。初回相談を無料で受け付けている税理士事務所も多くあります。
ここからは、税金を抑える具体的な方法を紹介します。
取得費の精査をしておく

取得費は多く計上できるほど売却益が減り、税金も安くなります。実家の購入に関する書類を洗い出し、取得費に入れられるものを漏れなく計上しましょう。
取得費に含められる費用の例
- 購入時の売買契約書に書かれた土地・建物の代金
- 購入時に払った仲介手数料や登記費用
- 増築やリフォームにかかった費用
- 太陽光発電などの設備投資にかかった費用
申告に入れ忘れた費用があっても、税務署は指摘してくれません。計上漏れは、そのまま税金の払いすぎにつながります。

書類のありかは親しか知らないことが多いから、できれば生前に売買契約書やリフォームの領収書の場所を確認しておくと安心だよ!
譲渡費用を整理しておく

売却のために直接かかった費用は「譲渡費用」として、売却益から差し引けます。領収書を保管し、確定申告までに整理しておきましょう。
譲渡費用として計上できる費用の例
- 売却時に不動産会社へ払った仲介手数料
- 土地の境界を確定するための測量費用
- 建物の解体費用(更地にして売却した場合)
- 売買契約書の印紙税
遺品整理や片付けの費用は、売却のために直接必要だったと認められるときに限り、譲渡費用にできることがあります。

遺品整理や片付けの費用は判断が分かれやすいから、計上したいときは税理士や税務署に確認してね!
申告漏れがあるとその分だけ損をするため、かかった費用の領収書はすべて残しておきましょう。
ふるさと納税を活用する

実家の売却で利益が出た年は、その分だけ所得が増えるため、ふるさと納税で寄付できる限度額も上がります。
税金そのものが減るわけではありませんが、実質2,000円の自己負担で返礼品を受け取れる枠が広がるため、欲しい返礼品があればお得です。
年収500万円の人が売却で400万円の利益を得た場合
- 通常のふるさと納税の限度額:約6万円
- 売却の利益400万円を加えた限度額:約10万円
- 増える枠 = 10万円 − 6万円 = 約4万円
限度額は家族構成などでも変わります。計算方法は総務省のふるさと納税ポータルサイトで確認できます。
固定資産税の精算金を売却額に含めない

固定資産税は通常、売主がその年の分を全額納めています。そのため引き渡し日以降の分を、買い手から日割りで受け取るのが一般的です(精算金)。
この精算金は税金の計算上、売却価格の一部として扱われます。そのため売却益が増え、譲渡所得税の税額も上がってしまうのです。
売却額が特例の控除額をわずかに超えそうなときは、精算金を受け取らない契約にすることで、譲渡所得税を抑えられることがあります。

ただし、精算金なしが必ず得とは限らないよ。税金だけでなく、全体の手取りで比べてみてね!
たとえば売却価格が9,990万円、売却益が約9,200万円のケースでは、以下のようになります。
精算金を受け取らないほうが得になる例(精算金15万円の場合)
- 受け取る場合:売却代金の合計が1億円を超え、空き家特例が使えない →譲渡所得税は約1,870万円
- 受け取らない場合:売却代金が1億円以下のままなので、空き家特例が使える→譲渡所得税は約1,260万円
通常の売買契約は、精算金を受け取る前提で作られていることが多いものです。契約を結んでしまう前に、不動産会社へ相談しておきましょう。
まとめ
相続した実家の売却では、利益が出たときの譲渡所得税に加えて、印紙税と登録免許税がかかります。
使える特例や期限は、実家の状況によって変わります。売却を決めかねている段階でも、まずは不動産会社の査定や税理士の無料相談で、税金がどのくらいになりそうかを把握することから始めてみてください。

特例をうまく使えば税金が0円になることも多いよ。期限だけは忘れずにチェックしてね!